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カテゴリ:クルマ&バイクの回顧録
かなり以前のおハナシ、とはいえ多分1990年台半ばくらいまでのコトだったと記憶している。 当時のワタシは『峠レーサー』よろしく、ヤンチャ(?)にも足繁く峠に通っては転倒し、また通ってはまたまたコケたりしていた・・・(苦笑) もちろんその頃のワタシはメカに精通しているべくもなく、もし壊れたらバイク屋さんに直行、または自分にとって不具合さえなければそのまま「ダマシダマシ」乗っているような状態だった。 {※ ただし、カウルのキズだけは定期的に自分でパテ補修&缶スプレー塗装していたりした・・・こんなトコだけ几帳面?(笑)} で、そんな頃合のワタシだったからFフォークのオイルが多少滲んでいようが結構テキトー・・・(笑)そのままお構いなしに走り回っていた。 そんな当時のワンシーン。 あの頃のワタシはとにかく速くなりたくて無我夢中だった、ある意味「怖いモノ知らず」だったとも言える・・・平選手のライディングフォームに憧れ感化されては「馬の背乗り」、ケビンシュワンツの走りに感化されては「超レイトブレーキング」・・・(苦笑) 時には峠の下り、短い直線(←とはいえ3速フルスロットル)後のヘアピンカーブなんかでフロントブレーキのみの『ハードブレーキング』を敢行っっ!、っつうか当時の峠族のほとんどがFブレーキしか使ってないハズ♪{WGPライダーテクニック本の『鵜呑み』で・・・} リヤタイヤは激しくホッピングし、これ以上ブレーキレバーを握りしめてるとFタイヤがロックするんじゃないかな~っ!?ってくらいに微妙(絶妙?)なバランスだった。 そんな『ハードブレーキング』(←自分の気持ちの中では。)を試みた時に気付いたコトのひとつが・・・↓↓↓ 大きくダイブした(=フルボトム)Fフォークのインナーチューブにクッキリ残った『オイルのライン痕』、もちろん整備不良でフォークオイルが滲んでる痕ですけどネ・・・アンダーブラケット下、約1センチくらいのトコロだった。{※1} 当時のワタシは、静止時の3MAのFフォーク・ダストシール位置と見比べてみて「へぇ~っ!結構に沈み込むモンなんだなぁ~っ!」とオカシな感心をしたモノだ・・・(苦笑) {※ 当時:我が3MAは車体、セッティング共にドノーマルのまま。} ・・・そして、月日は流れ、時は21世紀を迎える。 長期間の放置状態に陥っていた我が3MAを再び復活させようとアレやコレやとイジり始めた。そうっ、この頃のワタシは(エスで鍛えられたのか?)多少なりとも抵抗なく自分でサワれるようになっていた。 そうなると人間イロイロと欲が出てくるモノで、以前にはできなかったコトやしてみたかったコトをやりたくなるワケ。(笑) 3MAって、RR(レーサーレプリカ)2st250としては結構大柄で、良くいえば「安定指向」で「リヤステア」の感覚を掴みやすい特性だが、悪くいえば「クイック感」に乏しく切り返しやタイトターンの場面なんかでは他のRR勢よりも「鈍重」な印象だった。 ソコで少しでもの改善策として『Fフォークの(トップブリッジからの)突き出し量増加』を試みた。突き出し量を増やすというコトは、車体のフロント側の車高が下がり、かつソレに合わせてキャスター角は起き上がる方向となる。「前下がり」の姿勢になる分必然的に前荷重の比率は大きくなるし、トレール幅が短くなる分ステアリングも「クイック」になるハズだ。 で、突き出し量をナンボにするか参考にしようとした書物が『バイクグラフィック7 NEW TZR250スペシャルブック』(発行・造形社)に掲載されていた『SSイシイ』や『SP忠男』のセッティングデータの項目。 「オオ~ッ! 30ミリかぁーっ!ノーマルから20ミリも増やすワケだぁ・・・かっこいいぃー・・・いや、チョット待てよ・・・!?」 ワタシが思いとどまった理由は上述{※1}の記憶があったからだった。アンダーブラケット下方・約1センチのトコロまで接近するフォークストローク量なのに、2センチも突き出し量を増やしたらフルボトム手前でアンダーブラケットに確実に当たってしまうんじゃないの?・・・という不安。 ワタシが思うに、例えばフルブレーキング時、本来Fフォークがストロークして沈み込む過程の途中でいきなりドンッ!と沈み込みが抑えられてしまうのはかなり怖くて危険なコトだと思う。制動力はタイヤと路面との摩擦抵抗に加え、サスペンションの緩衝力との兼ね合いで収束され限界点も決まるモノだと思うので、アンダーブラケットに当たるというコトは、その時点からストッピングパワーのすべてがタイヤと路面との摩擦抵抗だけに頼るコトとなって限界点を一気に下げてしまう・・・つまり突如ブレイク、というかフロントタイヤがいきなりロックする危険性が高くなってしまうワケ。 そういうわけで、我が3MAのFフォークの突き出し量は15ミリ(ノーマル+5ミリ)とかなり控えめにしていた・・・↓↓↓ それからさらに5、6年の歳月を経た現在・・・今更ながら我が3MAのFフォーク(正立タイプ)を再検証してみた。(ホント今さら・・・苦笑) 今年「フロントスタンド」を購入したからなのだが。 上の画像をご覧の通り、Fフォークをフリーの状態にした場合アンダーブラケットからダストシール上面までのインナーチューブ長は約130ミリ{※ 突き出し量15ミリの時}。 昨年試しにインナーチューブに「ケーブルタイ」を巻き付けて最大ボトム量を測ってみた結果が「アンダーブラケット下6ミリ」の箇所だった。(←昔ほどの『ムチャ走り』をした覚えはないにせよ、多分フルストロークを何度かはさせていると思う・・・(苦笑)) で、推測になるのだがワタシの出した結論が 3MAの正立タイプFフォークの実質的な有効ストローク量は約125ミリくらい、そしてこのストローク量を有効に使えるのは『突き出し量20ミリ』までが限界・・・だと思う・・・タブン。 {ちなみに、SM(サービスマニュアル)では『ホイールトラベル 140ミリ』と記載されているが、’89型3MA取り説には’90型3MAの倒立フォークと同値の『ホイールトラベル 125ミリ』と記載されている(←どちらかが誤植)。で、ワタシは取り説の方を支持するコトにする・笑} 『SSイシイ』&『SP忠男』のセッティングデータは、もちろんソレを承知の上であえて『突き出し量30ミリ』としているのか(←もしかしたらそのデメリットを上回るメリットがある?)、もしくはアンダーブラケット下面に何らかの切削加工を施しているとしか思えない。 ------------------------------------------------------------------------ ・・・そして、ソレと同じコトが我がエスのフロント側にもいえる。 我がエスハチクーペは、14年前の購入当初からすでに『RSC』パーツでフロント周りが固められていた。(←知ったのはつい最近なんですけどね・・・^-^;) そして、車高を落とすために施されていたのが『トーションバーのセレーション1コマズラし』。ひと昔前のエスの「車高落とし」の常套手段(?)のひとつとされた方法らしいが、ソレには『弊害』もあった・・・。 上の画像『ハイトアジャスティング・アーム(以下、Hアーム)』の『ハイトアジャスティング・ボルト(以下、Hボルト)』との接触面が「水平基調」になるようにするのが車高を落とす方向の「1コマズラし」。{※ちなみにノーマルポジションはこの接触面が「斜め下さがり」の位置になる。} その方法によって我がエスは車高が落ち過ぎるため、『Hボルト』の最高面のさらに上に2ミリの鉄板が溶接されている状態だった。 で、画像の『Hアーム』のちょうど上の部分が車体フレームの溶接フランジ面なのだが、その部分が『Hアーム』と当たって「めくれ上がっている」のがわかるだろうか? コレが「1コマズラし」による『弊害』・・・エスの場合、例えばタイトなコーナーを攻め立てるような走行をする場面でこの部分が接触する(らしい)。そうすると、それ以上サスペンションは働かなくなるワケ(=リジッド化する)だからコレまたブレイクっ!・・・突然アンダーステアな挙動に陥ったり、その反動でスピンしたりする(らしい)・・・。 だから、正解は『トーションバーのセレーション位置はノーマルポジションが最良』となる。 もしノーマルエスの車高を下げたい場合、『Hボルト』をオリジナルHボルトに変更するか、もしくは純正『Hボルト』の一番低い面をさらに削るのが正攻法なのだそうだ。 そして、ワタシのエスの場合、『Hアーム』のセレーションをノーマルポジションに戻し『Hボルト』の最低面をさらに2ミリ削れば、今の車高と同じになる・・・ハズ。 以上のコトを、昨年のAHSM時以降に大阪のエス御仁からアドバイスいただいていた。 ・・・だが、いまだソレが実行できていないワタシというヤツは・・・orz また、今回の長々とした(しかも3日間におよぶ更新・・・)ブログに最後までお付き合いくださいました方々には深く感謝の意を申し上げます<(_ _)> (おそらく今までで自己最長文・・・苦笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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