TVの漢方特集ではわからない虚実の本当の意味
中医学における虚実の意味中医学において、人体を構成し、生理活動を活発化させる基本物質に気(き) 血(けつ)津(しん)精(せい)の四つがあげられています。四つをまとめて正気と呼び、正気によって人体は正常に活動することができ健康に成長、発育、生殖を営み、また病邪と戦うことができます。虚証とはこれら四つの正気が不足した状態を指します。実証とは体の中に邪気があることを示します。邪気とは一時的病因として次のようなものがあげられています。外界の気象条件である六気風 寒 署 湿 燥 火が行き過ぎて邪気となる六淫(りくいん)風邪 寒邪 署邪 湿邪 燥邪 火邪内傷七情 ;感情が体に及ぼす影響喜 怒 憂 思 悲 恐 驚飲食不節;肥甘厚味、生冷の過食 肥甘厚味=油もの、甘いもの、味の濃いねっとりしたもの 生冷の過食=冷たいもの、生もの、生野菜、果物過労 ;重労働、激しい運動、性生活過多過度の安逸 ;運動不足癘気;熱毒邪 細菌 ウイルスこれらの一時的病因によって体内に発生した2次的邪気→正気の邪気化が起こる!気=気滞;気の渋滞 血=於血;ドロドロ血液 水=痰湿;ドロドロ水分これらの邪気をかかえていることが全て実証です。見た目ががっちりしたお相撲さんでも虚があるし、虚弱に見えても邪気を沢山かかえている人もいます。けっして体格ががっちりしているとか、脈が強い人は実証で細くて脈が弱い人は虚証であるなどと分けれるはずも無いしそれで分けて漢方だしたら大変です。それこそ「本当にこわい家庭の医学」になっちゃいます。