分収林組合下刈り作業
久木野分収林組合の下刈り作業が始まりました。愚生の住む久木野地区は、もともと葦北郡久木野村でした。当時、村は600haの村有林を大切に育てていました。久木野村は昭和31年に水俣市と合併するのですが、それ以降、地域の人たちは600haの森林を水俣市との分収林契約をすることによって、自分たちの力で守り育てています。久木野分収林組合は、久木野のほとんどの地域住民が参加する自治組織なのです。分収林組合の組合員は、年に2日の下刈り作業に出なければなりません。高齢化によって参加する人は年々減り続けてはいるものの、森を育てるのに大切な作業でもあり、毎回、多くの組合員が参加して一斉に草を刈ります。久木野の恒例の行事です。我々久木野の地域住民は、こうして森を守り育てているという自負があります。森だけでなく、水俣の水も育んでいるのです。水俣川の上流に住む、上流社会の人々の一つの自慢です。若い人の姿もちらほら見えます。木材価格の低迷で組合の経営も厳しい状況にありますが、久木野分収林組合は久木野の自慢なのですから、次世代に引き継いでいけるようにしたいものです。