2019/03/09(土)20:59
このミス受賞! スマホ落としただけなのに
雨の日は読書と決めている、やまざーです。
今回ご紹介するのは
志駕晃著「スマホ落としただけなのに」です!
ネタバレありますので注意!
読みたいと思ったきかっけは実写映画化です。
映画の広告やCMを観て、これ絶対面白そう!←日本語おかしいです、そう思ったのだから仕方ありません。
そこでやまざー、メディア化したものは原作を先に読みたいというへそ曲がりな性格。
このパターンは半沢直樹シリーズやマスカレードホテルなんかもそうでした。
そして、原作を読んで満足して終わりです笑
ドラマや映画は観ません。キャストだけチェック。
さて作品の話に戻りましょう。
この小説、A、B、Cと3者の立場からの描写で構成されております。
Aはスマホを拾った、連続殺人犯でハッカーの男。
Bはスマホを落とした富田の彼女、OLの黒髪ロングの美女、麻美。
Cは男を追う刑事。
麻美は黒髪ロングの美女でR大学出身。しかし、就職先がブラックで派遣社員に転職する。どこにでもいそうなOLである。
しかし、その彼氏、富田がスマホを落として、Aの男が拾うことにより、身の回りにおかしなことが起こり始める。
なぜか、
拾った男がハッカーであり、拾ったスマホから麻美の連絡先、SNSのアカウントなど身の回りの情報から住所まで把握してしまったからだ。
そしてこの男、黒髪ロングの美女を殺し、その女性の家で暮らすような性癖を持った男である。
もちろん、この男は麻美を狙う。
一方で警察は丹沢山系から女性の遺体を見つけたと通報を受け、調査を始める。周辺を調べると5体もの女性の遺体が発見された。遺体はすべて裸で、遺留品も見つからず、身元不明。捜査はなかなか進まない。
やまざー感想①
ハッカーはこんなことが出来るのか、と知り改めて怖くなる。SNSやメット社会の恐ろしさ、自身のパスワードの甘さを痛感させられる。
しかし、富田と麻美のスマホを直してくれた浦野があっけなく犯人を特定して通報してくれる。
これにて事件は解決。のように思われた。
浦野が通報したのは男が作った偽装免許証を所持していた人。つまりこの事件とは何ら関係ない人物。
事件は解決したと思っている麻美は後日浦野とばったりバーで会う(だじゃれではありません)。何気なく一緒にお酒を飲むも意識が朦朧とする。
気づいたら、浦野に拘束されていた!
ここでやまざー感想②
つまり犯人である男は浦野だったわけ。ミステリー小説は読みながら読者も推理するもの。どれが「男」か。正直ここまではやまざーでも予想通り。実写化したら確かに面白うそうだと思うくらい。
拘束された麻美はなんとか富田に連絡し、間一髪助けてもらう。逆に富田に拘束された浦野。動画を再生してくれたら麻美の拘束を解く鍵を渡すと交渉を迫る。
交渉を飲み、動画を再生する富田。
その動画は麻美がAV出演している動画だった。そしてそのAV女優は自殺したはずだった。。
麻美の本名は山本美奈代。ルームシェアしていた稲葉麻美が自殺するとき、自殺したのは山本美奈代であるかのよう命を絶った、そのため山本美奈代は稲葉麻美として生きることになったのだ。
やまざー感想③
これを受けて、人を証明するものとはなんだろうと考えてしまった。ネットで浦野が何人ものなりすましが出来るのは分かる。現実でもなりすましや入れ替わりなんて簡単にできてしまうのではないかと怖くなった。ミステリーというよりホラーに近い作品のように感じた。