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カテゴリ:過去 実家に戻る前
子供の頃、実家にいなければいけない時が時々あった。
イヤで仕方なかった私は子供なりに一生懸命考えた。 実家には4箇所外に出られるドアがあった。 一つ目は自宅のドア。 二つ目はお店のドア。 三つ目はお店の廊下からつながっていたドア。 四つ目は物置として使われていた一番奥の部屋のドア。 一と二は親の前を通らなければならないからダメ。 三は廊下を通る時にバレる可能性があるし、あまり使われていないドアだから不審に思われるだろう。 四は・・大丈夫そうだ。このドアの存在を知ったときどれだけ嬉しかったことか。 一番奥の部屋で遊ぶと言って、私はその部屋から隣の祖父母の家との間にある駐車場に出た。 祖父母の家に行くには道路を通るか、古い井戸のある裏道を通るか・・ 井戸が怖かった私は道路に出て逃げた。 成功だ!逃げられた! そう思った。 でも父が外に出ていて道路に面した植木に水をやっていた。 私に気付いた父は片手にホースを持ったまま走ってきた。 イヤだ! イヤだ! 私は逃げた。でも分が悪すぎた。 最初遠くにあった父の姿がどんどん近づいてくる。 もうつかまる! もうつかまる! 父の手が私の服をつかまえた。 ・・そこで記憶は途絶える。その後どうなったのかは覚えていない。 ただその日以来逃走しようと思うことはなかった お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年08月05日 03時42分29秒
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