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カテゴリ:読書:酒井順子
『黒いマナー』 酒井順子 を読みました。 あの、「負け犬の遠吠え」 を書いた酒井さんの本です。 みんなが気づいていたりするけれども それをあそこまで文章化して すっきりと説得力のある 内容の本はなかったのでとても 素晴らしいと思ったものでした。 だから今回の本も期待をこめて 読み始めたのですが、 かなりがっかり。 なぜなら、ターゲットが曖昧すぎるから。 分野もおつきあいから季節、関係性などなど いろいろなテーマがあってそれぞれ あーーそうだなと思うところはあっても この人の得意分野であろう、独身子なし30代~ がターゲットというわけでもない内容も入っていて これなら普通の内容が入っただけの本ではないか と思ってしまったからです。 パスタを食べるときに うどん・そばはすすっても パスタは音を立ててはいけないというのは かなりの確立で知っているものだと思うし、 (ただその点に気がついても注意しづらいといった 内容のくだりは納得できましたが) フィンガーボールの出てくるお店なんて普通行かないし (それをあえて書くならそれが出てくるような店に行く人 対象の本にすればいいと思いました) だからいきなり子もいないのに、受験のマナーやら パーティーなんていかないのに、パーティーのマナーがあったり 内容はマナー関連という本でまとまりはあっても マナーの提示がばらけすぎで いろいろな情報盛り込みすぎで ターゲットが曖昧で つまらない本になってしまったなあ と思いました。 ただ、自慢のマナーの中に こうやってブログに書いたりすることが それはエッセイのようなものとすると 井上ひさしさんが 「エッセイとはすなわち、自慢話である」 と書いてあった話があって それは、とても納得と衝撃でした。 エッセイ=自慢 ブログ=自慢 なのか?と考えると そんなような、それだけではないような でもわかりやすく行為を言語化してあるなあと 思いそのこと自体はおもしろかったです。 おもしろい話も 時にはあったけれども 次作に期待です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年02月09日 17時13分13秒
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