ギャンブル大将原題:鬼馬雙星 GAMES GAMBLERS PLAY 製作:74年 監督、脚本:許冠文(マイケル・ホイ) 音楽:許冠傑(サミュエル・ホイ) 武術指導:洪金寶(サモ・ハン・キンポー) 出演:許冠文、許冠傑、丁珮(ペティ・ティンペイ)、喬宏(ロイ・チャオ)、石天(ディーン・セキ)、許冠英(リッキー・ホイ) 日本公開:79年12月15日 日本ではMr.BOO!シリーズ第3弾として公開されたが、本当はこれがマイケルの監督デビュー作 吹替版 声の出演 ・許冠文/[登β]國文(ブー):広川太一郎 ・許冠傑/劉俊傑(ロン):富山敬 ・許冠英/浜辺にいたギャンブラー:安西正弘 ![]() ![]() ![]() ![]() ブー「いたいた、いいカモ、カモーンなんてな。ムショに入ってもギャンブルだけはゆめ忘れるな、こいつは親父の遺言ゴンと鳴る寺の鐘だ」 ![]() ブー「ジャンケンじゃがいもさつまいも!っと」 囚人「かぼちゃでポン!」 ブー「さといもでポン!ほら、オレの勝ちだ、よこしな」 囚人「三食取られた上に、煙草までかよ」 ブー「(ロンと看守が来るのを見て)誰かクルーゾー警部だ」 ![]() ブー「君の父ちゃんは金持ちか?」 ロン「ううん、全然」 ブー「じゃあ母ちゃんははどうだ?」 ロン「全然」 ブー「ならここに座るな、馬鹿モンの天津モンが!下は恐れ多くも賢くも、オレのベッドだ!」 渋々上段に上がるロン ブー「オレよりちょっとだけ若いの、何やらかしたんだ?万引きか?それとも談合か?」 ロン「あんたは?」 ブー「オレは西洋(静養)、ここは東洋なんてな。シャバにいると女がシャバシャバうるさいもんでな。野暮なことを聞くな、この飲茶!」 ロン「オレに聞いたろ」 ブー「お前は新入りの炒り卵でしょうが。さっさと吐け、何ばやったとな?」 ロン「カジノでチップ盗んだのさ」 ブー「なんぼぐらい…?」 ロン「さあ、なんぼかな。数えなかったんだ。4,5万はあったろ」 チップを4、5万くすねたと聞き、目の色が変わるギャンブル狂のブー ブー「おい、カラーマン!色男!下りてらっしゃい!さあ、早く早く。いいからいいから、遠慮しないで。煙草も吸いなはれ、のちくもりなんてな」 ![]() ロン「好きだね。目付き変わったよ」 ブー「当たり前だよ」 ロン「上手いんだぜ、オレ。名人クラス」 ブー「本当かい?おい、明日の昼メシにはな、珍しくおトトのおかずが付くんだぎょッ。そいつを肴に一勝負しようじゃないか、うおッ、なんて」 ロン「フンッ、一発カマす。オレ、カツオよ」 ブー「とっととタタキにしてやるぞ、ボーフラめが」 ロン「来い、落ち目のヒラメにしてやる」 ブー「強ブリッ子が!」 そしていよいよ勝敗が… ロン「ダボハゼ!ガッポリいただき、めでたい。兄貴、明日のおかずはカモじゃないのかい?」 ブー「カモはそっちだよ。オレのあだ名を知ってるか?泣く子も吹き出すギャンブル大将だ」 ![]() ブー「靴の底が苦痛に歪み、オイラの心はキュッキュッと鳴って…なーんて詩人なんだ、オレは」 先に出所していたロンが出迎える。二人は出所したら組んで一儲けしようと約束していた ロン「今夜はどうだい?」 ブー「彼女のとこかな。女房の所に行くくらいなら、地獄のトイレでションベンしてる」 ロン「あははは。天国より好きなのかい?」 ブー「地獄の方がオレの好みのものが揃ってるだろ。博打、酒、女とな。天国なんざ何も無い。ダイスがあるくらいだよ、パラダイスなんて」 ロン「それじゃ、今からパートナーだぜ」 ブー「うん、お膳立てが出来たら知らせてちょうだい。彼女の所で“ゴールデン洋画劇場”見てっから」 ![]() ロン「兄貴かい?」 ブー「あかーかーかーかー…」 ロン「まだ彼女の家かい?何してんだよ!?」 ブー「あのねえ…あの、ちょっと病気になっちまってねえ。冷やした果物食い過ぎの一本杉だ。腹の中が経済摩擦のゴシゴシなんだ。今、トイレにご機嫌伺い。トイレさん、便器?なんつってな。…あ、まただわ、わぁ下痢だよ、これじゃあ。渋滞の交通整理だ、ピーピーだ。なあロン、水に流してジャージャー麺、それじゃバイバイな」 ![]() ペイペイ「お腹空いたでしょ?」 ブー「いや、そうでもない。ずっとオツム痛い痛いだったんだ、ボク。君の風邪薬効くねえ。一粒でハッキリシャッキリ切干大根だもん」 ペイペイ「私の風邪薬?」 ブー「ほらコレ。いい薬なんだ、コレね」 いきなり吹き出すペイペイ ブー「何をわざとらしく笑ってんの?」 ペイペイ「だってそれ、風邪薬じゃないもん。避妊用のピル」 ブー「ピッ、ピッ、ピル?ピルピルミピルの青い鳥って…(T T)」 ![]() ロン「何で来てくれなかったんだよ!?」 ブー「オレだって金作るためにスーパーに勤めてたんだ、オレ、スーパーマン!1,000ドルしかなんなかったけど、こいつは腕のせいじゃないんだよ、バットマン!そんなに噛み付きなさんなよ、ドーベルマン!」 ![]() フー(ブーの妹)「あら兄さん、お帰りなさい」 ブー「3年ぶりだ、アラもエラも小骨もないだろ。痩せたなお前。カミさんっつーものは?」 フー「ええ、仕事が入ったんで、今朝早く出掛けたわ」 ブー「なッ…仕事だ!?」 フー「アルバイトよ。兄さんから仕送りがなくなったから、姉さんが働いてるの。映画のエキストラの仕事よ、“アヒルの警備保障”とかいう」 ブー「わざとっぽいな。ロン、紹介イントロデュース、オレの可愛い妹だ」 そこへブーの妻が帰宅 奥さん「お帰りなさい、アンタ」 ブー「何がアンタだ、あんたがたどこさ。亭主の出所も知らんぷりんのババロアが」 奥さん「いちいち覚えてなんかいられるもんですか!しょっちゅう出たり入ったり忙しいの何のって。中学生のニキビみたいだもんね」 ![]() 司会者「EC地方には優秀な産物があります。何でしょう?」 ロン「土瓶」(とロンが客席から小声で教えるが、ブーはロンの口の動きしか分からない) ブー「鉄瓶」 司会者「瓶は合ってるのよねえ。しかし残念ながら瓶違い。さ、もう一度どうぞ」 ロン「違うよ、こうしてホラ、飲むんだ。飲むもの」(注ぐ手付きをする) ブー「薬瓶!」 司会者「いいえ」 ロン「こうだよ、ホラ、ど・び・ん!」 ブー「花瓶!」 司会者「違う違う」 ブー「酒瓶!」 司会者「いいえ」 ブー「魔法瓶!」 司会者「違いますねえ」 ブー「尿瓶(しびん)ッ!!」 ![]() ブー「誰だい、その高利貸しの手下っつうのは」 ロン「ハイ・ガオ」 ブー「ハイ・ガオ?顔に傷のあるヤツだろ、ちょっと弱々しい感じの」 ロン「ああ、知ってるのかい?」 ブー「知ってるどころの話じゃないったらタラコの魚の目だ。弟分だったことがあんだよ。いざとなりゃあ話を付けるよ白菜漬けだ」 ![]() ブー「いいなあ、好みなんだなあ…ジャスト・マイ・タイプ。ラブ・ミー・テンダー、何言ってんだあ」 と、そこへ女性の連れの男性が現れる ブー「あんたいるんだあ。―若いのにだらしがないぞ、だらりの帯が全く!」 ![]() ブー「とにかくいっぺん手合わせさせろ、話も付けろ、キューリも漬けろ」 ハイ・ガオ「大丈夫かい?」 ブー「オレのスゴ腕知っての通り青山通り、246で安心しろ。ボスを恨んでるだろ?痛め付けてのレバニラ炒めだ。それだけじゃないぞ。儲かりゃな、分け前もやるんだから」 ![]() 「そいじゃまたまた、親父の猿股でひとつ!」 「何が先生だよ、先々代の草鞋(わらじ)の裏みたいな顔して」 「お前は大丈夫だ。考えてもミロのビーナス、ヤツらはお前のことを知っちゃいないのナイル川だ」 「まいったまいった、まいったナマズはヒゲ見りゃ分かる。地震じゃないのにヒ~ラヒラ」 「一難去って、これ、何なん!?」 ジャンル別一覧
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