アヒルの警備保障原題:摩登保[金票] SECURITY UNLIMITED 製作:81年 監督、脚本:許冠文(マイケル・ホイ) 音楽:許冠傑(サミュエル・ホイ) 出演:許冠文、許冠傑、許冠英(リッキー・ホイ)、 馮淬帆(フォン・ツイファン) 日本公開:82年1月30日 警備会社の鬼隊長が、社長の息子とは知らずに部下をいびってヒラ社員に降格され…。新シリーズ第1弾! 吹替版 声の出演 ・許冠文/周世昌(ブー):広川太一郎 ・許冠傑/Sam(ロン):富山敬 ・許冠英/[登β]小龍(チョンボ):安西正弘 ![]() ![]() ![]() ![]() ブー「どうもお待たせを。社長のお目々の具合はタコ…じゃなくて如何でございますか?」 社長「アカンよ、我が社の成績同様。ブー、造船所の盗難事件は未だに解決しとらんのか」 ブー「ええ、ホシは内部の者とニラレバ炒めなのでございますが」 社長「陣頭指揮で解決せい」 ブー「私めが!? おまかせを!」 早速、部下を引き連れて造船所に赴いたブーは、体重計を用意する ブー「ダンナ、ちょっと待って。体重量らせてちょうだいな。さあ乗って、のったりのったり、このウスラが。250!? スゴい、高見山より重いんでし!? ビールたらふくやったんだろ。どれ、ポンポン調べてみましょうかね」 ![]() ブー「しゃれた耳ステレオだな。こいつもやっぱり万引したのか?」 ロン「万引なんかしてません、ボク」 ブー「じゃ、こいつはどうしたんだ?」 女性客「私のサイフだ!いつの間にスッたのさ!?」 ブー「とぼけたって無駄だ。警察の酒の肴だ、突出しだ。大人しく一緒に来い、ホラ!」 ロンを引っ張って控室へ連れて行く ブー「おい、万引がよく似合うぞ。新人が多いんだ、またお手本を示してもらうよ、おしぼりポンだ」 ロン「たまには隊長もどう?」 ブー「こいつが目に入らんのか!?(隊長の証である、肩の三本線を見せる)ヒラの真似なんぞ出来るか、この舌平目!」 部下A「そうだよ。隊長殿は我が隊のシンボルだぞ」 ブー「何!? いいね~いいね~。今度はゴマ売場にスリが出る。お前やれ、ゴマすり!」 ![]() ブー「よし、明日二次試験受けに池の鯉。次だ!」 チョンボ「はい、ボク」 チョンボが通った後には、何やら変な跡が。身長が規定に足りないチョンボは、足の裏に缶を付けて誤魔化そうとしていた ロン「よし、身長を測ってくれ」 チョンボの足の缶に気付いたロンが片方の缶を蹴飛ばしたため、妙な歩き方になるチョンボ チョンボ「ぎったん…ばっこん…」 ブー「何?チョンボ?本名か、お前の。 早くしろ。何だ、ギッタンっていうのは?」 ロンに目配せされ、ブーもチョンボの足の缶に気付く ブー「ふざけるな、この馬の足!ガードマンよりも捕まる役がピッタリだよ!パッパと消えろ!」 チョンボ「夢にまで見てるんですよ。ガードマンってのは、男の中の男ですからね」 ブー「どういう意味だ、ほうれん草」 チョンボ「特に憧れてるのは隊長殿。古傷は勇気と責任感を物語る何よりの証拠よ。三本筋(隊長の証)が花を添え、大スターのブロンソンそっくりの艶姿」 ブー「あ、あで、艶姿か?だけど、ブロンソンはこんなに腹は出とらんだろうが」 チョンボ「でも歩き方なんか生き写し」 ブー「本当かね?よし、明日また来れば」 チョンボがいなくなってから、ロンを呼び止める ブー「おい、君」 ロン「何でしょう?」 ブー「ブロンソンの歩き方って、どういったら風なんだ?」 ロン「ズバリ、短足のゴリラ!」 ![]() ブー「警報装置について講義する。これなるカーペットは、電子警報機である。さりげなく入口に敷いておこう。ギャング、コソ泥、何でもござれのカーペットだ。ガードマンは勿論、下手な番犬なんぞよりもずっと役に立つ。こうして電気をビーッと通しておくだけで、強い味方だ。僅かな電気を食うだけで、四六時中働いてくれる。月給もボーナスもいらん。こっちがプラスで、こっちがマイナスであるが、この二つをただ装置に仕掛けただけでは何も起こらんのだ。しかし、トンマなホシがちょびっとでもカーペットを踏むとだな…」 チョンボ「遅れてどうも」 と、思いっきりカーペットを踏む ブー「ビリッ!ビリッ!ビリッ!ビリッ!」 チョンボ「あぁ、どうも」 ブー「あらッビリッ!あらッビリッ!と、こうなる…」 またしても何も知らずカーペットを踏むチョンボ ブー「またビリまたビリまたビリ!どうしてビリッ!?―また来たまた来たビリビリビリビリ!…なぜカーペットを踏みおったんだ?」 チョンボ「踏むためにあるもんでしょう?」 ブー「…跨(また)げッ!!」 ![]() ブー「次はビル火災。消火は命がけの仕事である、しょうかなぁ…なんてな。必需品。高熱に耐え得る特殊防火服、ヘルメット、防火斧、ロープ…ざっとこんなもんだ。火の手を逃れるには階段を一目散、隣の奥さんってな具合に下まで駆け下りること。そうは問屋が卸さず向かいの奥さんの場合はだな、屋上まで駆け上る。一番恐ろしいのは煙だからであーる!」 フォン(部下。実は社長の息子だが、身分を隠している)「でも、どうやって逃げるんですか?」 ブー「パラシュートでもってだ!」 一同失笑…(^^ゞ ブー「今から200年前、フランス人がかのエッフェル塔から飛び降りたのがパラシュートの始まりであったが、20世紀の末、これをビル火災に利用することを思いついた天才がおる。それは中国人で、元パラシュート隊員である。その名もゆかしき三色すみれ、ミスター・ブー、つまりこのオレだ!」 …… ![]() ブー「天才とは寂しいもの。誰も理解してくれない夕焼け小焼けだ。周囲よりあまり進歩している悲しき雨音だな。バカ笑いする連中もおる。貴様らがそれなんだよ!―屋上ではまずもって、周囲に危険な障害物があるかどうか、確かめよく噛め下痢するなっと。どうだチョンボ、天才的なアイディアだと思わんかね、ゴーンなんてのは」 ![]() ブー「如何でございますか?我が社の装置は感度良好、飲茶が美味い!―上手いもんでしょ、馬の真似。ウマにも上手いに、なんてね。翡翠の鎧はこの部屋に保管されとるわけですが、2台のTVカメラで絶えず監視されてますからね、盗難の危険は東南方角には全くございませんざます」 社長「なるほど」 ブー「社長、どうか宝物の方に歩いてミレーの晩鐘なんてひとつどうぞ」 社長「こうかな」 社長が歩くと、警報機が反応してブザーが鳴った 社長「おッ!」 ブー「もういっぺん、西郷さんのどうぞ~」 ![]() ブー「シートにどっしりミラーをちょこり、エンジンぶ~ん、クラッチぎゅ~ん、ギアーがちり、ブレーキきゅ~ッのお手々で合図、アクセルぎゅ~ッ、クラッチちゃか~、右折右折、クラッチですよ。ギアー入れ換えまたまた右折、急ブレーキ、それぇッ!!」 ![]() ブー「オレは丸15年、会社のために尽くして尽くしてつくしんぼだ!国際銀行の強盗を挙げた(※1)のは誰だ!? このミスター・ブーじゃないか!外科!えッ!? 香港第三銀行の事件だってそうだ!こんな傷(※2)にも怯まず犯人を逮捕したのは誰だ!? このオレじゃないか!」 (※1…この時は大金庫に隠れていた ※2…机の下に隠れようとして慌てた時に作った傷) ブー「勤続15年、鉄人15号だ!―大手柄が二つもアルプスですよ、ヒマラヤのヒラってことはないでしょうめ!」 ブーとフォンのやり取りを覗いていた部下達に向かい ブー「なあ…あの…純色言ってくれよん、オレのやり方はそんなに古色蒼然か?えッ!? 15年も遅れてるか?時代遅れか、もう!? なあ、ズバリ言ってくれの御歳暮だ。教えてくれ、そんなに古漬けぬか漬けか?この通りだ、ズバリ言ってくれぜ、な、頼むから。そんなに古くさいか?新社長の言う通り、時代遅れの蒲田線か?」 チョンボ「アンタは意地が悪いの。古いだけじゃなくてさ」 一同、そうだそうだ!と頷く ブー「随分ハッキリ言うじゃん麻雀」 ![]() 客「(両腕ギブスのブーに向かって)変なガードマンがいるな」 ブー「これ仮装なんですよ、貸そうか?」 ヨットに隠れていた難民を発見し、海に追いやる3人 ブー「仕方がないじゃん半鐘の鐘だよ。香港は難民ではちきれそうなパンツのゴムだ」 別の難民の女の子に一目惚れしたチョンボがその子の一家に食べ物を運んでいるのを見たブーは、休憩していると勘違いして自分も食事をとることに ブー「流石、贅沢な物があるな。このカニ、どうカニ?食べてもいいカニ!?」 ![]() 「心配せんでもインド象!パラシュートがもし開かなくても、下でがっちりアフリカ象だ!」 「現金ケースは必ず手首につなぐこと。これはガードマンにとって最も重大な義務であるから、なおざりにした者は例えうりざね顔でも直ちにクビだぞ」 「お前やれ!早く出てやらんかスリランカ!ぐずぐずするなチリ紙交換!」 「じゃあ奈良の東大寺なんてサヨナラ」 「このなまけモンのブラ下がりが!」 「食いたきゃ食う食う空海和尚ってな」 「乱暴はイカン、カニ缶、そりゃポンカン」 「案外話せる心のお通じ、浣腸なくても気持ちはスッキリ」 「あの娘は考えモンモン夜の独り寝だ」 「冗談キツい去年のズボンだよ」 ジャンル別一覧
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