2022/03/30(水)19:24
山羊の頭のスープ
『山羊の頭のスープ』 ザ・ローリング・ストーンズ
「Goats Head Soup」 The Rolling Stones (73)
美しいジャガー、魔性のリチャード、そして無類の力強さと妖艶さを発散するストーンズのロック・ブギ。「悲しみのアンジー」、「ドゥー・ドゥー・ドゥー……」、「シルバー・トレイン」などビッグ・ヒットを収録
A面
1. ダンシング・ウィズ・ミスターD - Dancing with Mr. D
2. 100年前 - 100 Years Ago
3. 夢からさめて - Coming Down Again
4. ドゥー・ドゥー・ドゥー… - Doo Doo Doo Doo Doo (Heartbreaker)
5. 悲しみのアンジー - Angie
B面
1. シルバー・トレイン - Silver Train
2. お前の愛を隠して - Hide Your Love
3. ウィンター - Winter
4. 全てが音楽 - Can You Hear the Music
5. スター・スター - Star Star ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)が73年にリリースした「山羊の頭のスープ(Goats Head Soup)」は、原題を直訳しただけの邦題だが結構インパクトのあるタイトルだ。
アルバムは米国、英国をはじめ、豪・独・仏・加・西・諾などでチャート1位を獲得し、日本のオリコンチャートでも7位を記録したという。あ、西はスペイン(西班牙)、諾はノルウェー(諾威)ね。
当時のメンバーはというと、ヴォーカルのミック・ジャガー(Mick Jagger)、ギターのキース・リチャーズ(Keith Richards)&ミック・テイラー(Mick Taylor)、ベースのビル・ワイマン(Bill Wyman)、そしてドラムスのチャーリー・ワッツ(Charlie Watts)の5人。
“6人目のストーンズ” といわれるキーボーディストのイアン・スチュワート(Ian Stewart)、更に69年にビートルズ(The Beatles)が突如アップルの屋上で行ったゲリラライヴに参加した同じくキーボーディストのビリー・プレストン(Billy Preston)や、これまたキーボーディストとして多数のビッグ・アーティスト達の作品に参加しているニッキー・ホプキンス(Nicky Hopkins)等も加わり、しっとりと聴かせるアルバムになっている。
個人的にミック・ジャガーとデヴィッド・ボウイ(David Bowie)の二人だけは何故か昔から生理的に受け付けないので、実はストーンズの音楽は食わず嫌いならぬ聴かず嫌いだったりする。何だか勿体無いような気はするのだが、どうも苦手で…。
でもこういう機会に聴いてみると “やっぱりストーンズって凄いわ” と、しみじみ思うのである。MTVやベストヒットUSAといった洋楽番組さえ見なければ、Music LifeやViva Rockといった洋楽雑誌さえ読まなければ、ミックのくねくねした動きや分厚い唇を目にすることもなく、ストーンズの音楽を素直に受け入れられたであろうに。
シングルカットされた “悲しみのアンジー(Angie)” は、英国シングルチャートでは5位止まりだったが、米・加・独・諾・瑞とかでは見事1位に輝いた。あ、瑞というのはスイス(瑞西)のこと。スウェーデン(瑞典)も瑞って略すから紛らわしいよね。
この “アンジー” というのがデヴィッド・ボウイの元妻のことだの、キース・リチャーズの恋人のことだのと色々言われていたらしいが、全く興味がないのでそんなことはどうでもいい。
ただ、ミックアレルギー気味の私でもこの曲は知っている。ニッキー・ホプキンスの奏でるピアノの音色が美しく、力強く、それでいて優しい。雨の日に煙草を燻らせながらじっくり聴きたくなるような名曲だ。
そんなストーンズに興味を持たれた方は、こちらをどうぞ♪
100年前
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