2023/01/26(木)00:24
蒼ざめたハイウェイ
『蒼ざめたハイウェイ』 チープ・トリック
「In Color」 Cheap Trick (77)
甘美なるロックンロールの誘惑に身を委ね、暮れなずむサーキットを次代のヒーローたちが疾走する! アメリカン・ハード 78年の切り札、チープ・トリック絶対の第2弾!!
A面
1. ハロー・ゼア - Hello There
2. ビッグ・アイズ - Big Eyes
3. ダウンド - Downed
4. 甘い罠 - I Want You to Want Me
5. ユーアー・オール・トーク - You're All Talk
B面
1. オー・キャロライン - Oh Caroline
2. 今夜は帰さない - Clock Strikes Ten
3. サザン・ガールズ - Southern Girls
4. カモン・カモン - Come On, Come On
5. ソー・グッド・トゥ・シー・ユー - So Good to See You 「ビッグ・イン・ジャパン(Big in Japan)」とは日本でしか売れていない洋楽ミュージシャンを指す俗語であるが、70年代の3大Big in Japanといえば、クイーン(Queen)、ジャパン(Japan)、そしてチープ・トリック(Cheap Trick)であった。
“1970年代は当時最も売れていた洋楽誌『ミュージック・ライフ(Music Life)』が大プッシュするかどうかで、英米のロックスターの日本での人気は大きく左右された。代々女性が編集長を務めるこの雑誌は、好みのルックスやインタビューの際の好感度などが誌面に影響を与えていたことで知られる”(Wikiさんより)
洋楽に夢中だった中高生時代は「Music Life」を愛読していたためか、当時も今も音楽はほぼルックスとノリで好きになる。音楽性とかに興味はなく、自分の “ええ男レーダー” に引っ掛かるかどうかである。私だけに限らず、当時の洋楽好き日本女性の大半は感度抜群の “ええ男レーダー” を保有していたと思われる。
チープ・トリックは74年に米国で結成され、77年にアルバム「チープ・トリック(Cheap Trick)」でデビュー。今ひとつ人気がなかったため、可哀想に邦題すら付けられていない。
同年にリリースされた2nd「蒼ざめたハイウェイ(In Color)」も当初はパッとしなかったが、日本女性が備えている “ええ男レーダー” がメンバーにピピッと反応し、日本でのみ人気沸騰。翌78年に行った武道館公演を収録したアルバム「チープ・トリック at 武道館(Cheap Trick at Budokan)」を日本で発売した所これが米国で評判となり、翌79年には米国でも発売され、見事全米4位に輝く大ヒットとなったのであった。
そんなチープ・トリックのメンバーはというと、ヴォーカル&リズム・ギターの金髪美青年・ロビン・ザンダー(Robin Zander)に、イケメン・ベーシストのトム・ピーターソン(Tom Petersson)。「蒼ざめたハイウェイ」のジャケットで格好よくバイクに跨っているのはこの二人。
でもってモノクロの裏ジャケットで自転車に跨っているのが、曲作り担当でギターコレクターとしても知られるリード・ギターのリック・ニールセン(Rick Nielsen)&ドラムス担当でおっさん体型のバン・E・カルロス(Bun E. Carlos)だ。
チープ・トリックが――いや、ロビン・ザンダーが当時の洋楽女子の間でアイドル的な人気を得たのも納得。金髪サラサラで高身長、ルックスよしで歌声もよし。まさに王子様だもの そりゃレーダーで捕捉されるわ。
クイーンのロジャー・テイラー(Roger Taylor)やジャパンのデヴィッド・シルビアン(David Sylvian)もまぁ同系統といえるかな、ルックス的には。
チープ・トリックもクイーンもその後は世界的なバンドへと成長。クイーンは01年に、チープ・トリックは16年にロックの殿堂入りを果たした。(ジャパンもそれなりに頑張りました)
このアルバムについて今更どうこう語る気はない。捨て曲なしの傑作なので、未聴の方は是非聴くべし。
この、一見お洒落っぽいけど意味が分からない邦題「蒼ざめたハイウェイ」は、これまたWikiさん情報によると、五木寛之さんの小説『蒼ざめた馬を見よ』が由来だそうな。
94年には「蒼い衝動(Woke up with a Monster)」という邦題のアルバムも出ており、彼らには「蒼」シリーズで邦題を付けて欲しかったなぁ。…って蒼モノは今のところ2作しかないけど。
そんなチープ・トリックに興味を持たれた方は、こちらをどうぞ♪
甘い罠
今夜は帰さない
サザン・ガールズ