カテゴリ:懐かし邦題アルバム
『ギター殺人者の凱旋』 ジェフ・ベック
![]() ☆唸る。泣く。炸裂する。三たびベック・イズ・バック! BBA解散する事早や2年。ピッキング、フィンガリング スライディングにビブラート。ジェフのギターが唸りをあげる ロックギター史上燦然と輝く最高傑作完成!! A面 1. 分かってくれるかい - You Know What I Mean 2. シーズ・ア・ウーマン - She's A Woman 3. コンスティペイテッド・ダック - Constipated Duck 4. エアー・ブロワー - Air Blower 5. スキャッターブレイン - Scatterbrain B面 1. 哀しみの恋人達 - Cause We've Ended as Lovers 2. セロニアス - Thelonius 3. フリーウェイ・ジャム - Freeway Jam 4. ダイヤモンド・ダスト - Diamond Dust 23年にRolling Stone誌が発表した「The 250 Greatest Guitarists of All Time」で5位に選ばれた英国のギタリスト、ジェフ・ベック(Jeff Beck)。彼が75年にリリースした初めてのソロアルバムの邦題が「ギター殺人者の凱旋(Blow by Blow)」である。…ん?ギター殺人者? ギター殺人といえばAC/DCの「ギター殺人事件 AC/DC流血ライブ(If You Want Blood You've Got It)」が思い浮かぶが、も…もしかしてアンガス(Angus Young)の土手っ腹にギターで風穴を開けたのはジェフ・ベックだったりして!? 殺人事件はさておき、「ギター殺人者の凱旋」は原題にも曲名にも一切それらしい言葉はなく、謎に満ちた邦題で強烈なインパクトを与えてくれたのだが既に邦題は闇に消え去り、今は原題どおり「ブロウ・バイ・ブロウ」となっている。この邦題はどうやら宣伝用ポスターだかに書かれていた「The Return of Axe Murderer」を直訳したものらしい。axeはスラングでギターの意味もあるのだとか。 ジェフは65年に知己であるジミー・ペイジ(Jimmy Page)の紹介でエリック・クラプトン(Eric Clapton)の後任としてヤードバーズ(The Yardbirds)に加入。翌66年にはジミーも加入してツイン・リード編成となるも12月にジェフが脱退。 67年にジェフ・ベック・グループ(The Jeff Beck Group)を結成し、69年に一度解散するも70年に再結成。しかし72年に再び解散して今度はベック・ボガート & アピス (Beck, Bogert & Appice。BBA)を結成。スタジオアルバムとライヴアルバムを1枚ずつ出したものの、2枚目のスタジオアルバム完成前の74年に解散してしまった。 そして75年にリリースされたジェフの初ソロアルバム「ギター殺人者の凱旋」は全てインスト(インストゥルメンタル)ながら、米国のBillboardチャートで4位を記録する大ヒットとなった。 このアルバムをプロデュースしたのはビートルズ(The Beatles)のプロデューサーとしてよく知られるジョージ・マーティン(Sir George Martin)。A-2に収録されている “シーズ・ア・ウーマン(She's A Woman)” はビートルズが64年にリリースしたシングル “アイ・フィール・ファイン(I Feel Fine)” のB面曲で、B面ながらBillboardチャートで4位になったのだとか。 “哀しみの恋人達(Cause We've Ended as Lovers)” と “セロニアス(Thelonius)” の2曲を提供しているのはスティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)で、“セロニアス” ではノンクレジットながらクラビネットを演奏しているそうな。 既に葬られた邦題ながら、邦題界では未だ語り継がれる「ギター殺人者の凱旋」。一応全曲聴いてはみたが、個人的にインスト曲はあまり好みではないので特に可もなく不可もなくといったところ。勿論ギターの腕は一級で素晴らしいアルバムなのだけど、もうちょっと賑やかな音楽の方が好みかな。 そんなジェフ・ベックに興味を持たれた方は、こちらをどうぞ♪ ![]() ![]() ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2025.05.03 23:56:52
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