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Pastime Paradise

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アート

2009.08.18
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カテゴリ:アート
 15,143ページからなり、執筆におよそ60年間費やしたという世界で最も長い長編小説といえば、ヘンリー・ダーガー(Henry Darger)の「非現実の王国で(IN THE REALMS OF THE UNREAL)」である。
 正式には「THE STORY OF THE VIVIAN GIRLS, IN WHAT IS KNOWN AS THE REALMS OF THE UNREAL, OF THE GLANDECO-ANGELINNIAN WAR STORM, CAUSED BY THE CHILD SLAVE REBELLION」という、作品同様に長ったらしいタイトルだ。

 何年か前にTVでヘンリー・ダーガーを紹介する番組を見て以来、なぜか彼と、彼のこの作品のことが頭から離れない。といっても勿論、作品を読んだことはないのだけれど。
 物語は、「非現実の王国として知られる地における、ヴィヴィアン・ガールズの物語、子供奴隷の反乱に起因するグランデコ・アンジェリニアン戦争の嵐の物語」というタイトルが示すとおり、主人公であるヴィヴィアン・ガールズ率いる“アビエニア”とよばれるカソリック国家と、“グランデリニア”とよばれる子供奴隷制を持つ軍事国家との戦争を描いたものであるらしい。
 そしてこの作品にはダーガーの手による300枚もの挿絵が描かれており、更には同じくヴィヴィアン・ガールズを主人公とした、これまた8,500枚からなる続編「シカゴにおけるさらなる冒険(CRAZY HOUSE : FURTHER ADVENTURES IN CHICAGO)」もあるというから驚きだ。

 彼の作品の何が凄いかというと、これらの作品は誰かに見せるために書かれたものではなく、ただただ自分の妄想や願望を自己の楽しみのためだけにコツコツと半世紀以上も掛けて書き綴ったものだということであーる。何せこの原稿が発見されたのは(たしか)彼の死後で、それもアパートの大家さん(この大家さんがたまたまアーティストだった)がヘンリーの部屋に入ってまあビックリ!びっくりってなことで、この気の遠くなるような長編小説はめでたく日の目を見ることになったのだそうな。しかし、当のヘンリーは自身の作品を人様の目に触れさせることなど、これっぽっちも望んではいなかったようだ。

 左上の見にくい画像はヘンリーが描いた挿絵である。これらは全て独学で描かれたものだというからこれまたビックリ!
 こういう、誰の手ほどきも受けず、また名声を求めるでもなく、一切にとらわれることなく自然に表現したアートをアウトサイダー・アートと呼ぶらしく、ヘンリーの作品はアウトサイダー・アートの代表例だとされている。日本では
「ぼ、ぼ、ぼくは、おにぎりが、す、好きなんだなおにぎり」の山下清画伯の貼り絵が有名だ。
 NHKで放送されて一時期ちょっとした話題にもなった、脳障害を持つ少年が母親に介抱されながら文字盤を指し示して表現された詩なども、あれがもし本当に、純粋に彼が作った詩であったのならば立派なアウトサイダー・アートと成り得ただろうに。

 ヘンリーは4歳で母親と死別、8歳の時には父親が体を壊したため、彼は施設で少年時代を過ごすことに。しかし12歳の頃、感情障害の兆候が出始めたということで、知的障害児の施設に移らされる。そして16歳になると施設を脱走し、そこから260kmも離れた生まれ故郷のシカゴまで歩いて戻り、掃除人として働き始めた。
 ヘンリーが仕事の傍ら「非現実の王国で」を書き始めたのは19歳の時であり、そしてそれは彼が81歳で亡くなる半年前まで続けられたとか。

 約60年間、自宅と職場を往復するだけで誰一人友人はおらず、よって誰とも口をきくこともなく、ひたすら自分の殻に閉じこもって黙々と、延々と、少女たちの戦いの物語を書き続けたヘンリー・ダーガー。オタクだの変態だのといったものを完全に凌駕した、形容不可能な、ある意味スゴい男。
 初めて彼と彼の作品を知った時からずっと、なぜか私の心を捉えて離してはくれないのであーる。 






Last updated  2009.08.18 09:42:36
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2009.07.05
カテゴリ:アート
 大学に通っていた頃は勉学そっちのけで、ひたすらアルバイトやデートに明け暮れていたが(若干見栄アリ)、何か資格ぐらいは一応取っておいた方がいいだろうと、教職と博物館学芸員の資格取得科目を履修していた。
 教職課程の方は4年の春に2週間ほど教育実習があるだけなので普段サボっていても何とかなったが、学芸員課程は3年の時だったかの隔週土曜日に近隣の博物館や美術館を学芸員さんの案内で見学し、レポートを書いて提出しなければならなかった(勿論現地集合で電車代等の費用は自己負担)。
 始めのうちは真面目に通ってレポートもきちんと提出していたがそのうち億劫になり、3年の前期試験であっさり落ちた。

 だがその博物館・美術館巡りをしていた時、どこの美術館でだったか、たまたま日本を代表する画家達の作品が展示されているのを目にする機会があった(田舎ではあまり無いもんで雫)。
 安田靫彦鏑木清方ら錚々たる日本画家の作品の中で最も心惹かれたのが、女性として初の文化勲章受章者である上村松園の作品だった。
 「松園の前に松園なく、松園の後に松園なし」と評される松園の美人画は、凛として気品溢れる中にも女性的な繊細さや優美さが感じられ、その美しさと強さに圧倒されて思わず息を呑んだ。着物や帯の柄の何と華麗なことか。色使いの何と鮮やかなことか。毛髪一本一本までがリアルに描かれているかのように錯覚してしまうほどに何と生々しいことか。
 絵画にはまるで興味がなく、モネだのシャガールだのピカソだのゴッホだのといった巨匠の作品の良さも、世界的名画とされるモナリザの魅力もさっぱり分からない美術オンチだが、松園の作品にだけは不思議と惹かれるものがある。

 あ、そうそう、そういえばアルフォンヌ・ミュシャ(Alfons Mucha)の作品も好きだ。自分は女嫌いだが、どうも絵画に関してだけは女性画が好みらしい。どちらの作品も格調高く繊細華麗で美しい。
 ミュシャが1860年生まれで松園が1875年生まれ。ほぼ同時代に活躍した当代随一ならぬ東西随一の美人画家だ。(ミュシャは美人画家じゃないけど、女性の美しさを表現させたらピカイチきらきら
ちなみに今月14日はミュシャの没後70年にあたる。

 今はリビングに飾ってある謝昭仁(チューヤン)画伯のリトグラフ―それもオークションにて1,000円で落札―を朝な夕なに眺めてはニヤついているが、絵のある日常もいいな、と思うようになってきた。いつの日か憧れの松園の絵が似合う気品が身に付いたら、彼女の作品を飾ってみたい。
が、如何せん先立つものさいふがないけれど…ほえー






Last updated  2009.07.06 02:37:56
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2009.05.27
カテゴリ:アート
 先日、ネットオークションで絵を購入した。
謝昭仁(チューヤン)画伯の絵が驚きの安価で、しかも“後ろ楽しいガーデン”(覚えてらっしゃる方がどれ程いるだろう?)のPost Card Bookのおまけ付。
一週間悩み抜いた末に、元々の価格の1/200という申し訳ない金額で落札した(好彩!)昭仁画伯のリトグラフを、早速リビングに飾ってみた。
 このところ熱は出るわ、歯の治療後に膿が溜まって顔の半分が腫れるわ、四肢に力が入らないわと何かと体調が優れなかったが、これからは何だかいいことでもありそうだ♪(多謝、出品者様!大切に飾らせていただきますスマイル

 すると早速、昭仁画の御利益(!?)だかどうだか、とうとう働き口が見つかった。前々から大好きだった店が求人を募集していたので、そちらで御世話になることに。フルタイムではなく、社会保険もないが、好きな仕事に就けるので本当に嬉しい♪ 加油!

 テレビ 本日のひまつぶし

 ・昭仁画伯がジャケットを手掛けたこともある[虫孟](Grasshopper)で“寶貝對不起”→こちら
 ・昭仁画伯とも仲良し・軟硬天師の“廣播道Fans殺人事件”→こちら
 ・画伯がかつてお気に入りだったPIZZICATO FIVEで“It's a Beautiful Day”→こちら

嗚呼、チューヤン・ブームを誰か止めて~雫






Last updated  2009.05.28 07:38:27
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