テーマ:今日の一言(1532)
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松下電器でテレビの新製品を発表することになった時のことである。出来上がった製品は、他のメーカーのデザインと似たりよったりの物であったらしい。担当者はいろいろ考えた結果、他社の製品と大きな違いがなくても止むを得ないと思っていたようである。
その時、松下幸之助は「地球の人口はいくらだ?」と尋ねた。テレビのことを話題にしているのに?と、不思議に思ったが、これに答えて「恐らく六十億くらいでしょう」 続いて幸之助は、「人間の顔はテレビより面積は狭いな」「ついている部品はみんな一緒やな」と、そして「神様は偉いデザイナーやな」といったという。 つまりテレビより狭い面積の顔に、付いている部品といえば、誰も過不足なく同じである。二つの眉、二つの眼、一つの鼻に、口しかない。これだけの単純な部品によって、六十億の人間の顔を全て違えてこの世に誕生させている。 そのことを幸之助は、「神様は偉いデザイナーやな」と言う言葉で表したのである。ましてもっと広い面積のテレビならもっと工夫の余地、独自のテレビができる筈だといっているのである。 私達は、「これ以上考えようがない」と簡単に手を挙げるが、あれだけの小さい顔に六十億通りもの違いを作った名デザイナーの神様のことを考えれば、まだまだ工夫が足りないだろう。 (文章 所長) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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