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カテゴリ:創造性・教育
こんなところに松茸はない、
と思っている場所にあんがい松茸がある。 ただし、 「なさそうなところを探せばいいのだろう」 と思って、 砂漠や雑木林のなかを探しても見つからない。 定説を疑いつつ、いつも 「なにかおかしい」 と気づく独特のカンが働かないと、 松茸は見つからない。 発明、発見も同じである。 カンは夢中になって仕事に打ち込んでいないと 働かない。 自分のなかに咀嚼した知識がなかったり、 研究の流れを知らなかったりすると、 カンの働きようがない。 つまり、生半可な研究生活を送っていたのでは、 深い知識も得られなければ、カンも働かない。 深い知識を持った人が、集中力を発揮して、 死にもの狂いになって研究しているときにこそ 新しい発見、発明に結びつくカンが働くものである。 換言すれば、徹底して「守」を磨いた人にのみ あるとき突然ひらめくような「破」の境地が訪れる。 【西澤潤一「技術大国・日本の未来」朝日文庫1993】 西澤潤一氏は、文字通り「独創開発」を信条とし、 半導体や光電子工学の世界でそれを自ら実践してきた 日本には珍しいタイプの研究者である。 出版されてずいぶんになるが 創造性を考える上で貴重な本だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.10.07 20:33:46
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