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カテゴリ:環境・科学技術
化学工業の歴史にみる
産業と環境の関係について述べる。 化学工業で最初に重要になったのは、 酸であり、アルカリだった。 これは産業革命とともに繊維の生産が増し、 繊維を洗浄しなければいけなくなった という社会的要請があったからだ。 酸やアルカリを生産する過程の途中や最後に 酸性の気体や、アルカリ性の灰が生じた。 まず酸性の気体は。。。 1)そのまま空気中に出す → 近所から苦情がでる 2)煙突を高くして拡散させる → 広範囲な被害 3)気体を水に溶解して排出ガスをきれいに → 酸性の水はそのまま川へ流したため水質汚染 4)回収した酸性の気体を再利用する こういう順番に環境汚染対策が進んでいく。 最初は 環境のためにかける費用はマイナスになるだが 効率よく再利用することができれば、長い目で見て コストもやすくなるというメリットが生じてくる。 アルカリ性の灰は 1)そのまま放置する → たまりすぎてこまる 2)どこかにうめてすてる → いずれはすてるところがない 3)灰を出さないプロセスにする こういう順番にかわっていく。 最終的には灰を出さないプロセスがいい。 そのプロセスに変えられないとすれば 技術的に高いレベルを要求されるという障壁があるためだ。 技術開発には多額の資金がかかるので 最初は環境にお金をかけることに抵抗がある。 しかし、余分なものを排出しないようになれば 無駄がないという点で競争力をもつことになる。 新しい技術を導入すると 古い技術を廃棄しなければいけなくなるので 導入には 何かのきっかけが必要になる。 新しい技術を導入することに対しては 苦労はあっても長い目で見ていいことだ。 しかし、古い技術をまだ使えるうちに 古い技術を廃棄するのは無駄になるから、 いつ新しい技術に置き換えるかの判断がむずかしい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.11.30 22:49:42
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