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民主主義が失われ、戦前(第2次大戦)と同じ状況になりつつあるのではないか?」という前回の日記に書いた「不安感」と「危機感」をどこに感じたのかを書いて見ます。
人質となった人々へのバッシング派の「自分達が選んで出来た政府の言う事には従うべき」という考え方と「従わない行動をした人への嫌悪」の感情とを怖さと民主主義の危機を感じました。 「国の勧告を無視した行動」や「自衛隊派遣という国策に反対した行動」は政府の言う事に従っていない、そうやって武装グループに拉致された奴らを助ける為に税金を使うのは「腹立たしいし損だ。」という考え方と感情がバッシング派を支配しているように思えます。だから、「掛かった費用は自分で払え。」という結論になったのでしょう。そして3人の自由な意見の表出を押さえ込んでしまいました。(住所が公開され、数え切れないほどの誹謗中傷の手紙や電話が殺到したら、誰でも怖くてものを言えなくなるでしょう。) これは正に、5人の「自己責任」(自分の責任で払う行動を出来た筈の年金を支払っていなかった閣僚達の自己責任はどうなっているのでしょうね。「起きてしまったのだから仕方ないでしょう。」という福田さんの言葉は、自分の責任でなく起こってしまった拉致を予期しないで行動した5人の責任を厳しく追及した態度からは、想像も出来ないことでした。)を言い立てた小泉さんを始めとする保守系の政治家達の考え方や感情そして結論と同じでしょう。そしてそれは、柏村自民党議員の「(イラクで人質にされた日本人には)自衛隊のイラク派遣に公然と反対していた人もいるらしい。もし仮にそうだとしたら、同じ日本国民であってもそんな反政府、反日的分子のために数十億円もの血税を用いることは強烈な違和感、不快感を持たざるを得ない」(共同通信 4/26)という発言に集約されるでしょう。これは、3人の自宅に誹謗中傷の嵐を送った人々に、正当な理由を与えてしまっています。 その考え方は、正に戦前の民衆の「お上に楯突くべきではない」という考え方と全く同じではないでしょうか?少しでも政府に異論を唱えた者は、苛められた昔と同じです。そして子供の中にある苛めの根っこと同じです。ここには多数が選んだ政党による政府(お上)だけが国であり、政府=政権政党(自民党と公明党)、正しい日本国民=政権政党の考えに賛成した人、という図が描かれているようです。ブッシュ政権に追随しての自衛隊のイラク派遣という政権政党の考えに賛成しなかった野党議員や民衆は、反日分子である、というのは第二次大戦開始に反対するのは非国民という戦前と全く同じ感覚です。 私も自らイラクに開戦した米国に追随しての自衛隊派遣には反対でした。これが、イラクから米国に攻撃を仕掛けたのなら、又は国連が「攻撃やむなし」と認め、世界中が軍隊を派遣したのなら、私も大賛成したでしょう。でも、ブッシュ米国は、国連の止めるのを聞かずに攻撃を開始し、小泉政権は無批判にそれを受け入れ、「安全地帯」へと言って自衛隊派遣を決めたのです。(砲弾が飛び、万一の為の隊員のDNA採取まで考えなければならない状態の場所が、安全地帯?)その決定には、反感を抱かずにはいられませんでした。(ただ、拉致した犯人の言いなりの撤退にも反対でしたが。)そんな政府に反対の意見を持った人を、反日とか反政府と非難して、助けられるものを助ける必要がない、でも賛成の人なら助けるべきというのは、非常にアンフェアな考え方でしょう。(柏村さん達は、政府に反対の意見を持つ人は税金を払っていない、或は必要はない、とでも思っているのかしら?それとか、全ての血税は、政府だけの為に使うべきとか?) そういう考え方が、戦前の戦争反対の意見を非国民の言葉として殺し、政府に都合の悪い真実のニュースは隠し、国民を「欧州の占領からアジアの民衆を解放し、大東亞圏を作る」という名目でのアジア支配へ、そして第二次大戦へ、そして敗戦へと歩かせたのです。 米国政府が「イラクの民衆を独裁者から解放する為」と言いつつ戦争を開始し、占領支配へと歩いて来た様に。そして今米国は解放するといった民衆を殺し、民衆から憎まれ、反撃をされています。米国は、ベトナムでも同じ事をやった過去があります。第二次大戦を始めた日本政府もベトナムやイラクへの開戦をした米国政府も、其の国の民衆から「軍を派遣して。助けに来て!」と言われた訳ではないのに、勝手に他の国へ「助けてやる。」という口実で踏み込んで行った結果、多くの民衆を殺し、民衆の恨みを買い、結果自国の兵も多く殺されました。その真実を報告してくれるジャーナリストがいなければ、私達は、戦前同様、間違った方向へと導かれてしまうのです。 人は、歴史から学ばないものなのでしょうか?何の為に歴史を勉強するのでしょうか?ただ、知識を得る為?ただ、受験勉強の為?それでは勉強する価値は半減するでしょう。歴史は後世の人間に、人としての或は国としての間違いや成功を教え、より良い世界を作る為に資料を提供してくれています。初代ローマ皇帝のアウグストゥスは、国作りの前に徹底的に歴史を勉強したそうです。そして素晴らしい国民重視の政治と文化の国を作りました(但し、紀元前の事とて地球という感覚はなく、奴隷制度廃止という視点は無なかった様ですが)。 私達は、自分の国のことだけを考えたら良い時代には生きていません。過去の失敗と成功の歴史から学び、今の時代にあった平和を考え行動する地球人になれないものでしょうか?私の目には、高遠さんは、正にそういう人で有り得た人に見えます。だから今の彼女の窮状を聞くと、彼女をバッシング(中には寄付金乞食とまで誹謗した人がいました)した人々が、大切な将来の日本にとっての宝を潰してしまった様に感じてとても悲しいです。 最後に申し上げておきますが、私は共産党員でもなければ、共産党を支持している訳でもありません。敢えて言えば、無党派ですが、どちらかと言えば共産党の組織を好きではありません。でもどんな党でも、政策や意見が私の視点と同じだった時には、賛成します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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