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カテゴリ:発達障害
知能は高いのに、AD(H)D(注意欠陥[多動]障害)傾向を抱えていた為に、自己表現力が弱く、家庭でも担任からも叱られる事が多く、いじめも受け易かった中学生のΣ(このネーミングは本人が、情報を公開する時の為に付けたものです)君のお母さんと先週の金曜日にお電話でお話をしましたところ、とても嬉しい報告を頂きました。リスニング療法を終えて約一月半経ってからの報告でした。
彼は、「♪リッスン+♪」へ来る前、夢中になると他が見えない、約束を守れない、忘れ物が多い、人の話を聴けない、短気等の、AD(H)D(注意欠陥[多動]障害)傾向の為に、自己評価が低く、折角の能力を出せないでいました。でもリスニング療法を終えて、見違えるほど変わりました。 そして「今、友人とも上手く行って、とても楽しく良い気分で生活しています。学校でも先生が間に入るような喧嘩もなくなって、自分で処理出来ている様です。このままやって行けば、成績も上がるかもという自信も出てきて、とても快適な生活をしているんですよ。厳しい見方をしていた父親も『この頃Σの集中力が出てきたと思わないか。』と言う程です。私の意見にも良く耳を傾けてくれるんですよ。」とリスニング療法終了後もどんどん向上している感じをご報告下さったのです。本当にカウンセラー冥利に尽きます。 そのお母さんが、「少しでも(他の同じ様な悩みを抱える方の)お役に立てたら・・・。」とリスニング療法終了直後(4月)に書いて下さった感想文の公開を許可して下さいましたので、ここに掲載致します。 「Σ君のお母さんから寄せられた感想」 「まわりがうるさくて集中できない!」と言い出し、授業中に落書きや居眠りをするようになり、成績も下がってきた。小学生の頃から忘れ物が多く、宿題もやらないことが多く、中学生になっても改善されなかった。友達とも最初は楽しそうに関れるのだが、数ヶ月するといつの間にか友達とうまく関れなくなってくる。(本人は何も悪いことはしていないと言う。)太っている事もあり、生活面のルーズなところもあり、からかわれることが多く、何をやってもダメだと思ってしまう。 日増しに笑顔が少なくなり、反抗期もあり、どうしたら良いのだろうと思っていた時に「♪リッス ン+♪」の記事を読んだ。 医療機関へ行くまでもないだろうが、カウンセリングを受けたほうが良いかと思っていたのと、酒造りにクラシック(音楽)を取り入れたところ、酒の味が良くなったという話や、モーツアルトでストレスを解消したり心が癒されたりするという話を聞き、クラシック(時にモーツアルト)が人間の心理面に効果があるということに興味があった。 もし、子供の問題が心理面からくるものであり、リスニングや心理カウンセリングで改善されるなら、医療機関へかかる前に試したい、と思った。(本人が病院へは行きたくないということもあった。) リスニングを始めた時、「これを聞いただけで効果あるの?」とか「面倒だよ!」と言いながらも、そのうち苦にならなくなり、前期が終わる。その時点でも、担任の先生から「ずいぶん感じが変わり、笑顔も出てきた。」と言われるようになった。 後期は、遅刻したり体調を崩したりしてご迷惑をおかけしてしまったが、なんとか通い、終了した。小学校の頃からの友達にも「最近、友達との関りは良くなってきた。」と言われた。からかいや意地悪にも意思表示や「No.」を言えるようになり、話し方も穏やかになり、妹とのケンカもなくなった。妹からも「お兄ちゃんやさしくなった。」と言われるようになった。 「♪リッスン+♪」でお世話になり、「ADHD」の傾向が強いと知り、「ADHD」関係の本を読んだり、インターネットでいろいろ調べたりした。まだまだ問題点はあるものの、少しずつ自分に自身を持ち「ADHD」とうまく付き合っていく努力をしている。」 ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ 彼の表現能力と意思表示の力の向上には、素晴らしいものがあります。友人からのからかいは無視し、脅しやいじめには「ノー。」とはっきり言える様になりました。例えば、昔のいじめっ子に出会い、「たかり」を拒んで胸ぐらを掴まれても、その手を払いのけ、所有物を取り上げられると、「警察へ届けるぞ。」言い、足を蹴飛ばされても自分を通す事が出来たのです。普通の子でさえびびり勝ちな状況においても、勇気を持って対処する力を身に着けた訳で、この行為は人としての自信を身に付けた事を表すのだと思います。 お母さんのリスニング療法への目的達成満足度は80%(残っている問題もあるので、ブーストに期待するという意味だそうです)で、本人は100%と付けてくれましたが、このΣ君の成長の影には、リスニング療法による改善だけでなく、お母さんのカウンセラーとΣ君本人への力強い協力とサポートがありました。一見反抗と思えそうなお母さんへの自己表現や意思表示も、表現力の向上として受け入れ、成長と見て下さっただけでなく、家庭での接し方をカウンセラーのアドヴァイスに沿って、きっちりと実行して下さり、お子さんだけでなくお父さんへも見事なフォローをやって下さったのです。この様な親御さんに恵まれたのは、お子さんだけでなく、出会えた私もカウンセラーとして本当にラッキーでした。 別のお子さんの事例はまた、別の機会に書きます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年12月01日 14時29分46秒
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