エントリ(26)
受験生の作文を読むと、確かに、その人らしい体験が書いてあり、ああ、なるほど、こんな考えをもって、こんな生き方をしてきた人なんだな、と思うものがああります。そのように、いわば、「自分を知ってもらう」ということは、大切なこと。だれだか、わかんない人を雇う会社は、まず存在しないと思うよ。時折、作文を読んでいてその人がわかりすぎる場合があるんです。たとえば、「酒」という題で、その受験生の家庭のことが書いてある。かなり具体的に。それが、酒をめぐって、父親と激しく口論になった、という内容でした。とても正直でいいけれど、やはり、実際に、娘や息子がいる試験管からすると、そうした作文を読んでいると、自分の家庭を思い起こしてしまいます。親と激しい口論のような体験は、やはり、マイナス材料だと思う。つまり、体験を書くことは、大切だけど、自分がマイナスになるような、不利になりそうなことは書かないほうがいいと、思いますよ。あくまで、入社試験なんですから。自分の体験を書き、差別化を図ることは大切だけど、このネタを書いて、自分をよく見せられるかな、と自問自答してみることも必要だ。自分のありのままの姿を見せよう、と考える人は、それでいいと思う。でも、考えてみてほしい。たくさんの受験生の作文や面接をする側の心理を。読んで、あるいは、聞いて辟易するような話は、やはり問題があるよ。だから、作文を書くときには、だれがどんな思いで読んでいるのかな、といつも考えながら書いてほしい。最近、思うのは、もっと組織の中で生きてい術というか、考え方をもっとエントリで書いたもいいのではないか、と思う。たとえば、ゼミの中で、教授がアンファアと思われる運営をしている。そのときに、何を感じ、どう行動をとったかなどは面接官は知りたいところだろう。ただし、注意事項として、教授を批判する(と感じさせる)内容は話してはいけないし、書いてはいけない。