【 島後海峡と島前海峡 その1 】
隠岐は改めて書くことでもないが、ひとつの島ではない。大小百八十の島々からなる群島である。大きく二つの地域(海域?)に分けられ、北東に位置する島々を島後、南西に位置する島々を島前と呼ぶ。島がたくさんあるとは言え、人が住む大きな島は4つだけで、隠岐諸島最大の島が島後にひとつ、正確にこの島がなんという島なのか知らないが、一般的には島後と呼ぶ。そして島前には、西ノ島、中ノ島、知夫利島の3つがある。名前から解る事だが、都(京都)から来る順路として、より本土に近い島々が島前諸島である。今日は、この島々を結ぶ2つの海峡を通ったのでその話を書こうと思う。さて海峡とは、陸地によって狭められている水域のうち、定期的な船舶の航行があるものこと(出典)である。本土と隠岐諸島の間の水域の事を隠岐海峡、島前と島後の間の水域を島後海峡(あるいは島後水道)、そして島前の主要3島の間の水域が島前海峡である。時刻は午前5時を過ぎ、少し秋風がふき始め肌寒さを感じる朝。夜明けと共に船は島後の港を出た。目指すは島前の3つの島の中心海域である。先程までの用語を使えば、島後海峡を渡って、島前海峡の中心海域に行ったのである。最初の島後海峡を渡るのに1時間。次の島前海峡の中ほどまで行くのに15分ほど掛かっただろうか。正確な距離は解らなかったが、船は時速7ノット前後で走っていたと言うから。計算すると・・・・・・計算は苦手なので、それは後にするとして。