わたしのブログ by ドレミ・どれみ

2016/09/28(水)23:51

日本IBMロックアウト解雇裁判傍聴

政治・社会(39)

 昨日8月27日、第3次日本IBMロックアウト解雇裁判の結審を傍聴に出かけました。東京地裁611号法廷、10時~11時。 まず、Mさんと息子の意見陳述があり、続いて弁護士H氏の意見陳述がありました。 Mさんも息子もこの解雇はどう考えても解雇に当たる理由が見当たらないとし、この不当な解雇によって被った原告たちの家庭の状況や、収入がないことの不安、将来の不安を訴え、裁判官の公正な判断を求めました。、 弁護士H氏も原告4人とも、また1,2次裁判の原告たちも、成績不良といっても、疾病を持っていたり、誰でもするようなミスを取り上げて、成績不良という評価を下されているのであり、会社の存立を揺るがすようなミスは犯していない。この法定でも、被告側の証人ですらこの人には辞めてもらいたいという発言はひとつも聞かれず、直接の上司は何も知らないままトップダウンで突然解雇されたことがわかった、と陳述しました。 また疾病により、成績低下をきたすようであれば、会社は対策を取るべき(就業規則71条)なのに、何も方策を取らず、それを持って解雇とするのは、不当である(判例にある)、との見解を示しました。 そして原告一人ひとりについて、解雇の不当性を指摘し、「裁判所におかれては、原告らの背後に大勢の声なき被害者がいたことまで思いを馳せた上で、本件事案の本質を見据えた最終的な判断に臨んでいただければ幸いです。」と結びました。 次回は判決で、2017年、3月19日、4:00~、611号法廷。 日比谷図書館の部屋で報告集会がありましたが、それに先立ち裁判官と原告側(組合の執行委員も含む)で、打ち合わせがありました。その間少し私たちは待つことになりました。 報告集会で、まず弁護士さんは、「結審から6ヶ月後の判決とは余りにも遅い」と不安げでした。何かあるのでは・・・。と心配です。 そして11月29日に会社側と和解について話し合ってほしい、と裁判所から言われたことを伝えました。弁護士さんは「原告側としてはここまで来て和解は求めない。判決を待つ」と伝えると、「職場復帰以上に何を求めるか考えてきてほしい。」と言われたそうで、弁護士さんもやっとほっとしたそうです。会社側と原告側と裁判所と、話し合いを持つことになったそうです。 さあ、どういう判決が出るか、気を許せないところです。なぜこんなに判決が延びるのだと思う?と息子に聞いたところ、きっとスイスイと、会社が敗訴すると困るので、経団連が裁判所に圧力をかけているんじゃないの?という答えが返ってきました。そうです。アベノミクスは世界で一番企業が働きやすい社会を作るのが目標で、「解雇は金銭解決で」「解雇自由の社会を作る」目的が掲げられていました。 IBMの「解雇無効、全員職場復帰させよ」という判決は、政府も意に沿わないものでしょう。 本当に息子たちIBMの労働者は、前面に立って、経団連や安倍政権と対峙しているのだという緊張感を身を持って感じた日でした。 日比谷公園の木々はまだ鬱蒼としていましたが、微かな金木犀の香りが秋を告げていました。 

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