2019/06/16(日)22:04
詩 なぎなた
なぎなた 私はなぎなたの授業が嫌いだった 長い刀状のものを振り回すのが とても残酷のように思えた 女だてらにという思いもあった 戦時中 疎開する前なぎなたを 体育の授業に取り入れるようになった その時はいやいややっていた 疎開先ではなぎなたがずっと進んでいた とてもついていけない 見学を申し出ると許してくれた よく許してくれたと思う 見学に飽きると 空や雲を見た シュークリームのような雲は とてもおいしそうだった 風はとても気持ちよかった 少しも叱られなかったのが不思議 少しも罪悪感がなかったのが不思議 ひとり孤独な不思議の世界にいた
(また、戦時中の疎開先の学校での出来事ですみません。)