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カテゴリ:紀行
チューインガム 本当に薔薇の香りがしてくるの? と期待しながら オトコ香る。を噛む 眩しい日射しを浴びながら 窓から流れ込む冷たい海風が気持ちよく 白い灯台を目印に 岬に向かって 海岸線を走り続ける 砂浜に目をやれば 昔若かったご婦人方が 夕陽に照らされながら青春していたあの頃を 思い出しているかのように戯れている つられて車を止め 夜宵が歩道を歩いていくと 突然 歌い出すタキシード姿の幼子 波打ち際を眺めながら 次から次と 歌いあげる 髪のみだれに 手をやれば 遠ざかる短髪の夜宵に 歌い続けてくれる ステッキ代わりにマイクを持って たいしたものである 泣くも笑うも のんびりと 白い灯台を見上げるかのように 土産物屋が数軒並んでいる 岬の上の灯台に向かって 急勾配の遊歩道がクネクネ続いており たくさんの人が上っては下りてきている 夜宵は 仁和寺の法師よろしく 灯台までは見ず 足腰 つよくなろうと つぶやいた そんな自分が 可愛いくて さっさと車に乗り込んだ 夜宵であった お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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