テーマ:格差問題(9)
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今回のコロナ禍は歴史的に見ても大きなイレギュラーと言える。
世ではこのイレギュラーにより格差が拡大するとの見方が大半ではあるが、よくよく考えてみると平常時と比較して下層が浮上する大チャンスともとれる。 学校が閉鎖され十分な教育が受けられない状況が続いている現状、貧富の差に関係なく学に接する機会は減っていることになる。 仮に富裕層、マス層、貧困層と3分割して考える。 富裕層は親もおそらく学のある層と見做せること、学習塾などへの出費も困難でないことからこの層の多くはおそらく揺るがない。 大半を占めるマス層。ここは色々とまちまちの混在層なので、学校が閉鎖された際に対策をする家庭としない家庭に分かれると思われる。ここがポイントである。 貧困層の子供が、このマス層に位置する「学校が閉鎖されても特に対応しない家庭」を抜き去るチャンスは大いにある。 今やYouTubeやブログ、SNSをはじめとして誰でも比較的簡単に金銭を稼ぐことができる。クラウドファンディングで学費を稼ぐことも不可能ではない。現在の親の世代がそういったことに理解を示す可能性は低いが、子供とは往々にして親の言うことを聞かない。勝手に稼ぎ始めることもある。片親家庭においては子供に十分に目が届かないことも多く、この流れに拍車をかけることは想像に難くない。 こういった背景から見て、貧困層の家庭の子供がこのイレギュラーに乗じてマス層に食い込める可能性は高いと考える。大半を占めるであろうマス層の上半分は十分射程圏内にある。格差の溝の向こう側にも十分到達できるのだ。 筆者も親の離婚から、学生時代はこの貧困層に位置する過程だったと自覚している。高校卒業後、費用が掛からないという理由で防衛大学校を受験、不合格とはなるが次点の航空学生という自衛隊パイロットの養成学校に身を置く。衣食住に費用が掛からないため、1年でそれなりの額の貯金ができた。渡米し海外の空気に触れることもできた。帰国時に持ち金を円転した際に差益が出るという経験をした。 もし自身が経済成長期に高校時代を過ごしていたら今はなかったと断言できる。高校卒業後、右へ倣ってそれなりの会社に就職してそれなりの生活に満足し、向上心を失い、結局40代あたりで不景気に見舞われ自身に何のスキルも無いことに気づき絶望する。 今思い返すと、自身の進路は就職氷河期と言われた時代だからこそ採れた選択だった。 そう。つまり『イレギュラー』だったのである。 そのイレギュラーが私に自衛隊を経験させ、アメリカの空気に触れさせ、英語力を与え、為替の面白さに気付かせ、そして今に至るのである。 イレギュラーに嘆き飲まれてさらに沈むか、これをチャンスと捉えて浮上するか。 貧困層は目の前にチャンスがあってもそれをチャンスであると認識できない。 故に貧困層なのである。 このパラドックスを超越することが出来るか否か、それは結局は自分次第。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022/03/13 10:24:51 AM
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