お正月休みも終わりましたが…
今年も少しずつでも更新したいと思います。よろしくお願いします。 恒例の年賀状絵も、おサルはどうにもうまく描けなくて、今年は娘の絵だけを掲げることにします;明らかに私より上手になっていますし… サルは身近で親しみやすい動物だと思いますが、意外に私の知る範囲では、サルの出てくるお話はそれほど多くありません。昔話にはよく登場するのに、なぜでしょう。 登場しても、悪役であることが多いから、かもしれません。サルカニ合戦なんかが典型で、頭がよいところが人間に近いのに、それが悪賢いというイメージになってしまうのは、同族嫌悪?のようでもあります。キプリングの『ジャングル・ブック』に出てくるバンダル・ログ(=サル)族なんて、ヘタに人間に少しばかり似ているせいで、ひどい嫌われ者です。 我々人間はそういうマイナス・イメージなサルを見て、自分や誰かみたい!?と、ちょっとドキッとすることもあるのでは。 とりあえず、良い印象のサルというと、「ひとまねこざる」ことおさるのジョージとか、「ドリトル先生」シリーズのチーチー、ウォルター・デ・ラ・メアの『サル王子の冒険』または『ムルガーのはるかな旅』など。サル王子のお話は、ムルガー(サル)の言語がたくさん出てきたりする、一種の異世界ファンタジーです。 リアルなサルでは、私は河合雅雄が好きだったので、『ニホンザルの生態』『森林がサルを生んだ』『ゴリラ探検記』などをいっとき一生懸命読みましたっけ。シートン動物記にはほとんどサルの話はないですが、動物園のハヌマンラングール、ジニーを描いたちょっと悲しい小編があります。 このハヌマンラングールの「ハヌマン」はヒンズー教の神さまですが、そういえば大スターの孫悟空(ハヌマンがモデルとも言われる)を忘れていました。何となく、彼はサルというよりヒトに近い感じですね。 ヒトに近いサルというと、子供の頃、映画「猿の惑星」シリーズの4作目だか5作目だかをTVで見て、チンパンジーが自分の名前を「シーザー」だと辞書から選び出すシーンになぜかすごく感動しました。しかしこの映画も幼心には、あまりに人間くさいサルたちが恐ろしく、最後まで見ることができなかったのを記憶しています。 似て非なるものとしての、サル。冷静に分析すると、おもしろいキャラクターかもしれません。