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HANNAのファンタジー気分

July 8, 2018
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テーマ:本日の1冊(3225)
カテゴリ:カテゴリ未分類
あちらこちらの被災された方々に、一日も早く平穏が戻りますように。

 幸い私の住むあたりでは、電車が止まったりしたぐらいで、日常は守られたという感じです。それにしても、先日の北大阪の地震に続いて、心落ち着かない日々です。

 降りつのる雨音や、排水管を流れる水のゴボゴボいう音を夜中などにずーっと聞いていると、ファンタジー気分的には、ノアの大洪水、とか、アトランティス滅亡、とかが連想されます。人類的記憶に刻まれた恐怖感。

  もし町の人々が、あの四十日間の雨が降り始めた時、強い船をつくって、その上で長く暮らす用意をしなければならないのを知っていたら、もっともっと、たくさんの人が救われたのではないでしょうか。でも、誰も彼も、雨はすぐにもやむと思っていました。そこで、かれらのしたことといえば、家の一階が洪水にやられると、二階に上がって窓のそばで待っているだけでした。そして、水が屋根より高くなりそうなのを見た時には、もう、船をつくるには遅すぎました。
                --ロフティング『ドリトル先生と秘密の湖』井伏鱒二訳

 長い引用をしてしまいましたが、これは、ノアの大洪水を扱ったこの物語の中で、むかしから私の心に強く残っている部分です。
 今回のような大雨のときだけでなく、たとえば地球環境の悪化のニュースを見たときから、風邪をこじらせたときまで、「こんなになると分かっていたら! もっと早く対策をしておけばよかった…!」という場面で、よく思い出されます。

 しかし、多くの場合、私たちは四十日間の雨を予想することができません。けれど見方を変えれば、おかげで毎日あまり悩まずに過ごせるのかもしれません。

 何にせよ、私たちにできるのは小さなことでしかない、と感じられます。しかし小さなことがきっかけで、大きな変化が起こることもあります。
 『ドリトル先生と秘密の湖』で語られる大洪水物語では、船をつくらなかったのに救われた人間がいます。ふだんから親切に動物の世話をしていた奴隷のエバーと彼の恋人ガザです。大洪水の語り手、巨大なカメのドロンコは、エバーの親切に報いるために、ノアの箱船から去って彼らの命を救います。そしてノアの家族とは別に、二人は洪水後アメリカ大陸へ移住してそこの人々の祖先となったことになっています。

(表紙絵にはカメたちに救われるエバー(右端)が描かれています。飛んでいるのは聖書のハトに対抗して、オオガラスです。私は旧版しか持っていませんが、最近は改訂版が出ているようです)






Last updated  July 8, 2018 11:40:43 PM
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