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HANNAのファンタジー気分

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May 9, 2020
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カテゴリ:映画と原作
 映画監督のリドリー・スコットというと「ブレードランナー」と思っていたので、評判の良くない2010年の「ロビン・フッド」は今まで見捨てていました(「グラディエーター」「ベン・ハー」の真似じゃね?とか思っていたし…)

 最近になってTVの録画を観てみたところ、ラッセル・クロウケイト・ブランシェットはかっこよかったものの、なるほど何だか奇妙なロビン・フッドでした。
 (以下ネタバレあり)
 正確に言うと、ロビン・フッドが森に住む無法者(アウトロー)となる前日譚で終わったため、お決まりの森での活躍や弓矢の試合がいつ出てくるのか?と思っていたら、出ないまま映画が終わってしまいました。

 だいたい、獅子心王リチャードがしょっぱなで死んでしまって、これは誤報できっと生きてもどってくるよ!と思っていたら、死んだままだったし。ロビンは弓矢というよりピック(戦闘ハンマー?)を武器にして(右の画像参照)、フランス軍の上陸をくいとめる・・・って初耳。クライマックスが海辺のロビン・フッドって、斬新すぎ。

 私は幼い頃観たディズニーの「ロビン・フッド」(1975年)が好きすぎて、私の中で定番になっています。
 あと、エロール・フリンの魅力全開の、古色蒼然たる「ロビンフッドの冒険」(1938年!)はディズニーとほぼ同じストーリー(というか、ディズニーの方があとですね)。ここにはアングロサクソン人(被征服民)とノルマン人(征服王朝)の対立が描かれています。
 小説ではウォルター・スコット『アイヴァンホー』が同じようなテーマとストーリーで私好みです。

 その他の映画、たとえば「ロビンとマリアン」(ショーン・コネリーとオードリ・ヘプバーンという豪華キャスト)のような年をくった2人。ケビン・コスナーのロビンより、仲間になって英国に来た(ウソー!)アラビア人の方が断然かっこよかった1991年の「ロビン・フッド」(ブライアン・アダムスの歌は良かった)。読み物では、マイナーですがハヤカワFT文庫から出ていた『シャーウッドの森の物語』シリーズ(ジェニファー・ロバースン。フライパンで殴るマリアンが素敵)。
 などなどを知っていますが、まあ色々なストーリーがあるもんです。どれもそれなりに面白い。作り手が自由に作れちゃう点では、イギリスでアーサー王の次に魅力ある伝説なのかしら。

 で、リドリー・スコット版にもどって、私的に良かった点を一つ。ケルトでした!
 村の広場にケルト十字架が立っていて、ケルト風な歌と踊りがあり、タック神父が好むお酒はエールでなくてミード(ハチミツ酒)。
 (ただ、ケルトっぽくて、英仏海峡が出てくると、何だか舞台がウエールズみたいに感じてしまうんですけど。ノッティンガムから、フランス軍上陸を防ぎに海辺へ出かけるのはかなり遠いです!)

 けれど、農村の畑の風景や、(少しは出てくる)森、例の海辺の戦闘など、イギリスのカントリーと自然の映像美はさすがリドリー・スコットさん。
 それにもちろん、俳優さんたちも個性豊かです。ケイト・ブランシェットはすごい目ヂカラだし、ついにはヨロイカブトに身を固めて戦争に行くあたり、ガラドリエル様というよりエオウィン(年食ってますが)のよう。敵役スキンヘッドなフランス人ゴドフリーは、悪者らしく最期に目を剥き笑いながらやられていくところなんか、強烈でした。

 時代とともに色々に語られてゆくロビン・フッド伝説。解説本なら、ずばり『ロビン・フッド伝説』(上野美子)という緑色の大書もあって、飽きません。この本はロビン・フッドのルーツ(もとはリチャード獅子心王時代の人ではなかった、とか、五月祭の精霊説まで)から、ディズニー版ロビンまでを順に紹介しています。





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Last updated  May 20, 2020 11:56:49 PM
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