自分に負けるな!
ある講演会終了後の、相談会で、質問を受けました。
「私は、人とうまくいかずに、転職を繰り返して生活が安定しないのです。
自営の方が、性に合っているような気がするのです。」
「人とうまくいかない人は、商売人には、よけいに向かない性格ですよ。
嫌味な、お客さまにも、ニコニコと応対しなければならない時もあります。
言うことを聞かない、従業員さんをなだめて、
仕事をしてもらわなければならないこともありますよ。」
「ああ。そうですよね。やっぱり職業を安定させなければなりませんね。
人とうまくやっていけるコツを教えていただけませんか。」
「貴方とは、今日、お会いしたばかりですから、的確なアドバイスができるかどうかはわかりません。
一般論として、聞いてください。」
1 人とうまくいかない人は、ナルシストが多いのです。
2 自分中心に世の中を考える傾向が強いのです。
3 自分へのこだわりが強いので、他人への気配りに欠ける人もいます。
4 そういう性格を治そうとして、必死に他人に、つくそうとしたり、不自然な笑顔をつくってギクシャクして、かえって嫌われて、墓穴を掘る人もいます。
「そうなんです。そのとおりです。」
5 人の個性は尊重されるべきですよ。
無理に性格を改造する必要はありません。
6 ナルシストはナルシストで結構ですよ。
ただ、少し、周りの人に喜んでもらえばよいのです。
「具体的に、どうすればよいのでしょう。」
「私の会社に、こういう人がいます。」
この人は協調性ゼロ、言葉づかいにも、気を使わない。仕事もできない。
まるでダメ人間の見本のような人なのです。
ところが、彼は、なぜか、お土産魔なんですね。
ちょっとどこかに出かけると、「たこ焼き」「太鼓焼き」「饅頭」「みかん」と
必ず買ってきて、同僚に配るんですよ。
これは、彼の社交術なのです。
不思議なことに、このダメ社員を同僚は、誰も悪く言わないんですよ。
それどころか、みんなで彼の失敗をフォローするんです。
彼は、なんにも気を使わず、相変わらず、マイペースで仕事をして、
職場の人気者になっています。
「ああ。参考になりました。今度の職場でやってみます。」
「半分の法則を忘れないでください。これは、この人の社交術です。
自分の性格に合わせてアレンジしてくださいね。
己に喝!(勝つ)この精神を忘れないでください。
自分の性格を殺すのではなく、生かすのです。」
老子の第27章に「自然なおこない」というのがあります。
自然な動きは、動きのあとをとどめない。自然な言葉に失言はない。
自然な計算に算盤はいらない。
自然に閉じた門は、カンヌキなしで閉じたのだから開きようがない。
自然に結ばれた縄は、結び目がないから解きようがない。
自然体が一番!!触れ合う人々の笑顔を我が喜びに!!これで充分ですよ。
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