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美術館・画廊メモ 33

平成27年1月1日~2月20日の美術日誌。日付の新しい順に記録してあります。(画廊展はほぼ2件に1件の割合で、これは! というもののみ記録しました。)
各項冒頭の6桁の数字は日付です
(例: 220108 = 平成22年1月8日)。 展覧会名にリンクが張ってあるものは、ぼくのブログ本篇の関連記事へ飛びます。
このひとつ前の 平成26年11月13日~12月31日の美術日誌 は、美術館・画廊メモ 32 にあります。
このひとつ後の 平成27年2月21日~4月30日の美術日誌 は、美術館・画廊メモ 34 にあります



270220 天才陶工 仁阿弥道八(にんなみ・どうはち) のびのびと、まじめに。 (26/12/20~27/3/1) @ サントリー美術館 (赤坂九丁目)
(ちらしの「色絵寿星立像」を見て、写実技巧のフィギュアものが多い展示を想像していたが、じつはかなりオーソドックスな焼き物展だった。打ち立てたひとつのスタイルとして「雪竹文(ゆきたけもん)」の銹絵手鉢が挙げられよう。ボストン美術館から里帰りした作品は、視覚でもって金属と皮革の触感をかもすことで共通している。)

270220 Roppongi α Art Week 岩崎夏子 海老塚季史(えびづか・きふみ) 三村友子 (2/18~3/1) @ Shonandai MY Gallery (六本木七丁目)
(岩崎さんの装飾画、探し求める切迫が消えて逆に安定に向かいすぎた感も。海老塚さん、旅先で手に入れたレジ袋に紐などなどを編み込んだ作品、発想は面白いがもう一工夫ほしい。三村さんのブロンズのミニフィギュアは、かわいい造形だが岩絵具を塗った挙句に陶か木製みたいになったのは、ちょっともったいない。メタリックなところをどこかに残せなかったか。)

270220 宮田亮平展 ―海へ― (26/12/4~27/2/21) @ LIXIL Gallery (京橋三丁目)
(いまや美樂舎では「イルカ」というだけで揶揄の対象になっており、かりに大枚はたいて宮田作品を買っても誰も褒めてはくれまい。宮田教授が東京藝大学長になれたのも、日本画や油画のようなメジャーな領域での権力闘争とは無縁のところで温厚な微笑を絶やさなかったからか。)

270220 タイルが伝える物語 図像の謎解き  (26/12/4~27/2/21) @ LIXIL Gallery (京橋三丁目)
(タイルというと、1枚1枚が単色のものをモザイク作品に仕上げていくイメージだが、この展示は陶板画ないし分割陶板画といえばより的確だろう。)

270220 つらシリーズ 伊藤慶二展 (1/16~2/21) @ LIXIL Gallery (京橋三丁目)
(陶の抽象「面構え」シリーズだな。石を刻んだような仕上がりに味がある。)

270220 東京駅開業百年記念 東京駅100年の記憶(26/12/13~27/3/1) @ 東京ステーションギャラリー (丸の内一丁目)
(このテーマの展覧会としては、おさえるべきところをよく網羅したと思う。アート作品は少なく、写真展示が多かった。アートと歴史の接点という意味では、駅員の服装や広告デザインの変遷を実物でたどれる展示があれば、面白かったかもしれない。)

270219 INTRO 3 ―コレクター 山本冬彦が選ぶ若手作家展― (2/17~3/1) @ The Artcomplex Center of Tokyo, ACT 5 (大京町)
(12人展。キューピー人形の顔を変容させたようなキャラが茫然といる、デザイン性の高い小品がおもしろい。丁子紅子さんの描く女性たちは、あとをひく冷たさ。じつは、優しさを包みこんだ冷たさか。奥村彰一さんが冬彦軍団にも加わった。立澤香織さん、今回はフォレストでの個展と時期が重なり忙しすぎたか、作品がやや平板だ。)

270219 石塚桜子展 「原始心性」 (2/13~21) @ ギャラリー アートもりもと (銀座三丁目)
(昭和50年生まれの、腰は低いけどテンション高い作家さんだった。中村正義、フランシス・ベーコンのレンズで世の中を見る感じ。しゃきっとした色のセンスもいい。買うならどっぷり数点まとめ買いすべき作家だね。東京造形大卒。平22~23 ベルリン滞在。)

270219 伊豫田 晃一 個展 【魔物語の肖像展 ~The Anecdotes in Demonology~】 (2/17~28) @ スパンアートギャラリー (銀座二丁目)
(細密写実とデザイン性のバランスを巧みにあやつる幻想画。鉛筆画が売れていて、さもありなん。幻想画にしては筋肉描写がなまなましく、そこがまたいいところ。)

270218 四宮義俊(しのみや・よしとし)個展 [ソッキ]それは誰もがみた夢! (2/16~21) @ アートスペース羅針盤 (京橋三丁目)
(個展タイトルの[ソッキ]は、狩野芳崖「仁王捉鬼図」へのオマージュの意を込めたもの……と帰宅してから ちらしで読んだ。「仁王捉鬼図」を画像検索して、なるほどとも思ったが、よくいえば野心的、悪く言えば 勝手に走ってる絵だ。基本を押さえながら、ぶんぶん遠心力を強めてるなぁと思ったら、平成20年に東京藝大日本画で博士号をとった人だった。)

270217 岩崎夏子個展 ―Agravity― (2/10~3/3) @ フォーラム・アートショップ内ギャラリー (東京国際フォーラムB棟)
(パネル7枚続きの、百合の花と蜻蛉の装飾画大作を中心に、小品やドローイングも。藍色と肌色の世界に引きこもってしまった感じもするが。)

270213 福島 清 造形美術作品展 ―3.11と詩人への旅― (2/11~17) @ 日本橋高島屋美術画廊 (日本橋二丁目)
(40年にわたる創作の回顧展。カネがあれば買いたくなる味のある作品も3点ほどあったが、会場に置かれた自著に他人が寄せたあとがきに、わざわざ苦言と批判を書いた紙片を貼り付けてあるのにはあきれた。「孤高の造形美術家で随筆家」と高島屋も紹介するが、作品が少々よくても、こんな人柄ではお付合いは御免だな。「孤高」となってしまったのも分る。)

270213 保田井(ほたい)智之展 ―torus― (2/4~23) @ 日本橋高島屋美術画廊X (日本橋二丁目)
(ドローイングは、フランシス・ベーコンの絵の部分画のようでもあり、木を組んで船をかたどったインスタレーションは異形の馬かバッタの骨格とも見える。昭和31年生まれ、武蔵美彫刻卒、アイルランド留学。現在、東北藝工大教授。)

270213 ミニアチュール展 (1/31~2/14) @ Fuma Contemporary Tokyo (入船一丁目)
(11人展。朝倉景龍(けいりゅう)さんの、かわいい女の子の彩色細密ドローイングがいい! 景龍作品は以前から、体にグサリの傷が痛々しい女の子の細密鉛筆画をヴァニラ画廊とかで見てますが、ぼくは痛い絵は苦手で、女の子はいつくしみをこめて描いてほしいので、今回のはストライクゾーンど真ん中。おカネがあれば買った。)

270212 牛嶋直子展 (2/9~21) @ ガレリアグラフィカ (銀座六丁目)
(静謐な光源のある夜景をひたすら描いてきた作家。新作は闇が明るみを帯びて、闇の色がまたうつくしい。それが柔らかさを醸している。昭和54年生まれ、女子美日本画 院修了。銀座フォレストの卒業生でもある。)

270212 アントワーヌ・アンリ展 Antoine Henry Exhibition (2/9~27) @ 靖山画廊 (銀座五丁目)
(油画だが木版画の味がする。下塗りのあと、厚塗りの絵具で均一な色面をつくり、色と色の境界線は絵具を削って下塗りの地の色を出す。色面は厚塗りといっても平滑ではなく、ベルベットのような質感。「微笑」と題した花の絵の、赤い葉が唇の形をしてるのが洒落ていた。昭和36年生まれの物静かなアンリ氏は、30代に大阪のファッション専門学校で教鞭をとっていたこともある。)

270209 Fair 2015 (2/7~21) @ Gallery Tsubaki (京橋三丁目)
(13人展。内藤亜澄さんや井澤由花子も出展しているが、今回注目したのは佐藤 温(おん)さん。宮崎駿ワールドめいた浮遊世界を丁寧・軽妙に描く。20代で日本橋高島屋の美術画廊Xで何度も個展をやっているのは、人脈に恵まれすぎるくらい恵まれたんだね。新藤杏子さんの水彩・インク・ガッシュで描いた獣ニンゲンたちのシリーズもおもしろい。)

270209 Helena Helfrecht/Luisa Catucci/Marta Sklodowska 作品展 There is strong shadow where there is much light ― Tales from Europe with love (2/9~28) @ ヴァニラ画廊 展示室B (銀座八丁目)
(マルタ・スクウォドフスカさんの写真作品 "Baba Yaga - Frozen Lake 10" を購入(kvindek mil sepcent)。彼女自身がモデルとなり湖面の氷とともに。彼女をモデルにした光の聖女のような写真を1点もっているので、2点あわせてマイコレ展で展示したい。)

270209 Line in the sand: Paul Davis (2/6~28) @ ギンザ・グラフィック・ギャラリー (銀座七丁目)
(昭和37年生まれの英国人ポール・デイヴィス氏の作品は、絵と言葉のどちらが主でも従でもなく、線と色のどちらが主でも従でもなく、脳が命じるままに表現の最前線を滑走している。)

270206 第18回 文化庁メディア藝術祭 (2/4~15) @ 国立新美術館 企画展示室2E
(「のらもじ発見プロジェクト」の展示がおもしろい。街角の店舗看板のカタカナやひらがなを拾って、その形態特徴を分析して50音すべてのカタカナ・ひらがなをつくりフォント化するもの。以前、ギンザ グラフィック ギャラリーでもパネル展示を見たが、今回は街角の店舗の投影写真の看板文字をインタラクティブにキーボード操作で別の文字に変えて遊べる仕掛けも作った。アニメは、Anna Budanova作 “The Wound” (ロシア語原題は“Obida”[恥辱、恨])、Santiago Grasso作 “Padre” (制作に3年かけた12分のパペットアニメ)、Jean-Charles Mbotti Malolo作 “The Sense of Touch” を見た。)

270205 前澤妙子展 ―Notre-Demoiselle― (2/4~15) @ Shonandai MY Gallery (六本木七丁目)
(DMを見て びびっと来ていたのだが、人物の顔を鉛筆でグラデーションした感じが藤田嗣治を思わせて、さらにビビッ。パリで修行したときに日本にない画材も使って制作した作品と聞き、DM作品の "cherry blossoms Notre-Demoiselle" を購入(kvindek du mil)。マイコレ展に出すなら2作品並べたいなぁと、他の人物画もいろいろ眺めていたが、気に入らないところがある。1点だけ、異形の怪物が析出しつつあるかのような謎の作品があり、「えーい、ままよ」と購入。"shi-shi" (tridek ok mil)。)

270204 今井雅洋(まさひろ)[フォトアート]展 非本 bibliotaph ホンヲカクスヒト (2/3~8) @ Jinen Gallery (日本橋小伝馬町)
(紙という物質は印刷され綴じられ時を経て時空の理力により発酵するのか。紙への愛をこめて若干のコラージュを交えた写真展。)

270204 松山賢個展「絵の具の絵カレンダー」 (2/3~22) @ みうらじろうギャラリー (日本橋大伝馬町)
(ちょいとしぼり出した油絵具の小皿を、その絵具の色をした背景のなかにちょこんと置いた、だまし絵シリーズ。日本橋高島屋6階美術画廊Xでも何点か見たが、今回は12作の色違いの大作を、それぞれ1月の色、2月の色というふうに見立てて並べた。そう言われてみると、また別の興趣がわく。松山賢さんの過去ファイルもあらためて楽しんだ。このひとの描く女性たち、数点コレクションしたいなぁ。)

270204 フィールド オブ ナウ 展 2015 (2/4~7) @ 銀座洋協ホール 
(銀座六丁目)

(日本洋画商協同組合青年部が企画した10人展。森天飛(あまひ)さんの出展8点が、初日昼の時点で完売していた。精密に描かれた、品のいい女性ヌードの鉛筆画で、植物モチーフも巧みに織り交ぜていて、完売もわかる。これから値段を上げていけばいいと思う。それに値する才能をもったひとだ。柏本龍太さんの躍動感あふれる人物画もうまい。日動画廊の1階ホール個展も見たひとだ。佐藤陽也さんは、6~7人のひとたちが高い高い肩車を組み上げてそれが崩壊する瞬間を繰り返し描いている。面白いんだけど、これはアイディア勝負のところがあるから何枚もこの流儀で描かれると飽きるなぁ。)

270203 生誕130年 パスキン展 エコール・ド・パリの貴公子― (1/17~3/29) @ パナソニック汐留ミュージアム (東新橋一丁目)
(ブルガリア生まれのピンカス。字を入れ替えてパスキンだ。Pascin は「パサン」と読めそうだが、フランス語の辞書を見たら「パスカン」と発音する。女性をペアで描くのが好きみたいだ。諷刺画で収入を得て、アート仲間に大盤振舞いしていたらしいが、その諷刺画の展示がほとんど見当たらない。45歳で自殺したが、カタログ・レゾネは4巻に及ぶ。多作なひとだ。)

270202 奥井香る良(おくい・かるら)銅版画展 (1/26~2/7) @ 十一月画廊 (銀座七丁目)
(シロタ画廊で版画脳をちくちくされた後に来たためか、奥井さんが紡ぐ少女の世界にすっと入り込んだ。背景の彩色センスもいい。なんとなく、ぼくの上の娘を感じさせる「部屋のなか」(sep mil kvincent)と「アンテナ」(dek kvin mil kvincent)を購入。十一月画廊での初購入だ。)

270202 日本版画協会準会員受賞者 第82回版画展受賞者展 (2/2~14) @ シロタ画廊 (銀座七丁目)
(準会員最優秀賞の山田彩加さんは昭和60年、今治市生まれ。銅版画タッチのモノクロリトグラフで、女性像に時計仕掛けや植物の細密モチーフを組み合わせた見ごたえのある作品を作る。東京藝大油画卒、版画 院修了後、パリの Ecole nationale superieure des Beaux-Arts de Paris を経て、平成26年に東京藝大で博士号(美術)取得。準会員優秀賞の高尾ふき子さんは昭和37年生まれで、象の頭部を思い切り接写した大画面をエッチングで彫りあげた。写実でありながら想像をかきたててやまない。武蔵美短大卒から20年を経て武蔵美通信教育で版画を習得。たゆまぬ努力に敬服する。)

270202 2015 Switch Art 展 (2/2~28) @ Art 石 Gallery (銀座一丁目)
(グループ展に、多摩美版画 院修了の玉木久也さんが出展。楽器蟲たちは手彩色されて一段とよくなったのだが、例によって図上の英語に間違いがあり、どっと白ける。中途半端な誤記をするくらいなら文字は書くなと作家本人に前から言っているのだが、相変わらずだ。嗚呼! 文字が入ってなければ買ったのにね。)

270202 関一彦コレクション展 (後期 2/2~7) @ 純画廊 (銀座一丁目)
(後期展示の注目は大竹彩奈「面影」。坐った長い髪の女性ヌードを背中から写実した絵で、ぎゃらりぃ朋の大竹個展で魂を奪われるほどいいなと思った作品。関さんに買っていただけたのか。山科理絵「誰がこんな私を…。誰がこんな僕を…。」は男児のあばら骨の南京錠を鍵で開ける女児。女児は腰からたくさんの鍵を赤い糸でぶらさげている。なるほど、赤い糸ねぇ。)

270202 福田正明個展 労働者と消費者 ―その関係とあり方について― (2/2~7) @ 藍画廊 (銀座一丁目)
(中央の店舗ロゴを挟んで立つ2人の人間、という構成でシリーズ化。)

270202 三次元→二次元 #5展 (1/26~2/7) @ Galerie SOL (銀座一丁目)
(壁掛け立体作品の8人展。うち、藤沢レオさんの「静かな日」シリーズが好き。鉄の細棒を溶接して、ブランコ、椅子、ドア、はしご、柱をミニマルアートふうに表現する。昭和49年生まれ。)

270131 東京国立博物館 黒田記念館 
(上野公園)
(こういう場所があったとは、全く知らなかった。2階の黒田記念室に展示があり、「マンドリンを持てる女」には≪明治二十四年 源清輝寫≫と署名あり。源氏であったか。)

270131 東京国立博物館 総合文化展 (上野公園)
(「水滴の美 ―潜淵コレクションの精華―」(1/14~4/5)が圧巻。渡邊豊太郎(潜淵)氏とご子息・誠之(まさゆき)氏の蒐集になる442点の金属製水滴が平成25年に東博に一括寄贈された中から138点を展示する。水を注ぐ器の形にとどまらず、根付のごとく動植物から人物まで多種多様な趣向の水滴が作られたことに驚いた。「富士見十三州輿地全図」の展示(1/2~2/22)は、天保13年(1842)の色刷掛図。富士見十三州とは、関東8ヶ国にいまの静岡・山梨・長野の5ヶ国が加わったもの。今でも意味のある地方区画と言える。与謝蕪村筆の「蘭亭曲水図屏風」(明和3年・1766)が出色。「東海道五十三次絵巻」(大正4年)は、横山大観、下村観山、今村紫紅、小杉未醒が宿場ごとに分担して描いたもので、巻3の展示あり。)

270131 特別展 みちのくの佛像 (1/14~4/5) @ 東京国立博物館 (上野公園)
(平成館は閉館で、この特別展は本館1階入り口すぐ奥の特別5室での開催。展示室奥の国宝「薬師如来坐像」(福島・勝常寺しょうじょうじ)は、貫禄の美しさ。聖観音(しょうかんのん)菩薩立像(秋田・小沼神社)は頭上に雪達磨のように2つのコブがあり、上のコブに目・鼻・口があって雪ん子との説。江戸時代、円空初期作の地蔵菩薩立像(青森・西福寺さいふくじ)、釈迦如来立像(青森・常楽寺)、十一面観音菩薩立像(秋田・龍泉寺)は、表面がなめらかに整えられていて、いわゆる荒削りの円空佛とは異なるが、切れ長の目の線のまろやかさから円空の心が伝わる。)

270131 第63回 東京藝術大学卒業・修了作品展  (1/26~31) @ 東京藝術大学構内+東京都美術館
うぇ~ん 楽しみにしていた卒展・修了展なのに、痛恨のミス。最終日の1/31土曜午後1時半に着いたら、なんと12時半で閉幕していた。出会えたであろう作家・作品を思うと、がっくり。外田千賀さんの修了作品は、なんとしても見たかったのに。ツメが甘かった。いつもウィークデーに1日休んで見に来ていたので、最終日がこんなだとは知らなかった。)

270130 菅野由美子展 (1/19~31) @ ギャルリー東京ユマニテ (京橋二丁目)
(皿や壺、急須や匙など、器のコレクションをしておられて、これを(おそらく架空の)空間に展開して徹底写実する。支那の宋代の写実画のような静謐。昭和35年生まれ、東京造形大卒。1980年代の美術界は彼女らを「超少女」と名付けて歓迎したという。ご本人は戸惑っていたそうだが。)

270130 My Sweet Seoul (1/24~2/21) @ 木之庄企畫 (八重洲二丁目)
(韓国の若い作家の3人展。うち、Jin Hyo-seonさんに注目した。小さいときに父をなくした彼女が紡ぐ家族の肖像は、女性たちの頭部が巨大な飴玉で、男性は人物写実だったりシンプソン家のパパだったりダースベイダーだったり。しっかりした写実の腕前によって立ちつつ、しっかりと自分ならではのモチーフを展開している。)

270128 郡和子(こおり・かずこ)ガラス展 彩=意 (1/28~2/3) @ 日本橋高島屋6階美術画廊
(郡さんの蓋つき器を、前回の個展で購入した。絵具で描いてもこれだけ素敵な抽象画はなかなか描けないが、それをガラスでやってしまう技とセンスはみごと。抽象画の美とガラスならではのまろやかなデザインの両方を楽しめる贅沢。)

270128 矢部俊一展 ―空刻 Reloaded 備前― (1/14~2/2) @ 日本橋高島屋6階美術画廊X
(祖父が人間国宝の山本陶秀さん、父がそれを受け継ぐ矢部篤郎さんということで、昭和43年生まれの俊一さんは子供のときから相当なプレッシャーを感じていたのではなかろうか。名古屋藝大彫刻卒後、祖父・父の指導で備前焼の道に入る。作品は、器であることを拒否する、エッジのきいたオブジェ。たまたま陶をつかった彫刻というべき。)

270128 土門拳に捧ぐ 三好和義写真展「室生寺」 (1/28~2/8) @ 和光ホール (銀座四丁目)
(三好さんは昭和33年徳島県生まれ、写真界をリードする俊英であられる。土門拳に捧ぐのことば通り、展示スペース中央に落ち着いた空間をしつらえて土門作品のみを展示し、自作はその一等地のそとの壁面に置く。十二神将の写真がとくにいい。土門超えしているのでは。徳島の手漉き和紙にEPSONのプリンターで出力した。)

270127 上田暁子(あきこ)個展 絵空事から生えるあし (1/23~2/1) @ Niche Gallery (銀座三丁目)
(上田暁子作品は平成23年3月VOCA展 で作品を見たとき注目し、平250308にNiche Galleryで「冬毛の上」という小品を購入している。大原美術館館長の高階秀爾さんも高く評価なさって作品を買い上げており(大原コレクションの最年少作家)、同美術館で上田さんは滞在制作も行った。しばらくパリに行っていたが、今度はチェコに行って美術の世界を深めるそうだ。)

270126 next (1/26~31) @ Reijinsha Gallery (銀座六丁目)
(小品の15人展。
奥村彰一さんの描く、ちょっと門倉直子流の少女の背景は、中国の農民画タッチで、様々なピンクの使い方が独特。平成元年、北京生まれ。
伊藤秀司さんは、ほぼモノクロの花鳥画。俳画ふうだ。東京藝大日本画卒。
永岡郁美さんは、牛など動物を写実。昭和62年生まれ、多摩美日本画卒、東京藝大 文化財保存 院修了。)


270126 広くて静かで頭の働く場所 佐藤圭/田崎愛理/松本奈央子/宮原明日香 (1/21~2/8) @ フォーラム・アート・ショップギャラリー (東京国際フォーラム)
(平成24年多摩美日本画卒の4人。その後、佐藤圭さんのみは東京藝大先端藝術表現 院修了。アキバタマビでいい作品を見せてもらった松本奈央子さんの作品に期待していたが、フォーラム店での展示作品はいまひとつ。ファイルを見ると、彼女が馬の横断面を描いた「サラブレッドの夢」(平25、F120号)が秀逸。)

270126 関一彦コレクション展 (1/26~31) @ 純画廊 (銀座一丁目)
(関一彦さんには 231029 B-gallery(西池袋二丁目)でのコレクション展 でもお会いした。今回は、額装の楽しみを語ってくださった。作品を慈しむ心やさしい関さんに嫁入りした作品たちはしあわせだ。)

270126 まつッ展 (1/26~2/1) @ OギャラリーUP・S (銀座一丁目)
(「まつッ」こと 松澤一也さんの塗り重ね点描による女児の絵の連作。もとギャラリーツープラスで個展をしていたが、ツープラスが日本橋へ移ってしまったので、Oギャラリーに移って今度が2度目の個展。)

270123 MOMATコレクション + 奈良原一高(いっこう)「王国」 (26/11/18~27/3/1) @ 東京国立近代美術館 (北の丸公園)
(常設展は高松次郎に照応して、北脇 昇や河原 温(おん)の作品の小特集。北脇の「形態学の為に」(昭14)、「周易解理図(乾坤・八卦)」(昭16)がおもしろい。奈良原一高の修道院の写真シリーズは、不気味で怖くなった。軍艦島の連作もいい。)

270123 高松次郎ミステリーズ (26/12/2~27/3/1) @ 東京国立近代美術館 (北の丸公園)
(多重照明の影シリーズ、あの巨大な幼児の二重の影の絵でピンとくる。高松次郎さんは62歳で亡くなっている。昭和40年作品の「カーテンをあけた女の影」が絶品。)

270123 新春かわうそ展 Part II (1/23~2/1) @ 銀座かわうそ画廊 (銀座一丁目)
(写実画のいいのがあったが「う~ん、ここが惜しいなぁ」とか、画廊経営の二宮真理子さん・盛本浩二さんとお喋り。愛媛の新品種の高級蜜柑をごちそうになった。)

270123 シメイの会+1 (1/15~24) @ ギャラリー アートもりもと (銀座三丁目)
(5人展。舟木誠一郎さんの ぞくぞく感たっぷりの美少女画「月の露」を見にきたようなものだ。欲しいけど65万円だ。)

270122 木村荘八(しょうはち)展 (1/7~30) @ 羽黒洞 (湯島四丁目)
(画廊の年賀状の「三番叟」は、いい掛軸だった。旅藝人芝居のひとこまを描いた油画に惹かれる。50万円だがね。本の挿絵原画は「何の作品か調べれば一番いいのですけどね」と画廊主。「墨東綺譚」のような有名作品の挿絵原画はとうに無い。ステーションギャラリーの開場記念展が木村荘八展だったことを、言われて思い出す。)

270123 中島 麦(むぎ) 悲しき南回帰線 (1/9~2/8) @ Gallery Out of Place (外神田六丁目)
(色彩を心底愛する作家のようだ。多彩色ドットを重厚に重ねた抽象絵画と、単一色の色面をセットにして一作品が構成される。多彩色ドット作品は、部屋に1つあってもいいかな。)

270123 素晴らしい人 石坂翔/蔭山忠臣/樽井英樹/松本奈央子 (26/12/14~27/1/24) @ アキバタマビ21 (外神田六丁目)
(松本奈央子さんに注目。絵巻のごとく 1.4m × 5m の枠無しキャンバスに展開する「君の人生の寄せ集め」、内臓めく茶褐色の抽象画「マップヘイター」。海亀や貝の彩色断面図も絵にしてしまう。内臓も、彼女の手にかかると、じつにアートだ。昭和62年生まれ。)

270123 菊浦友紀(ゆうき)展 “Node” (1/17~2/2) @ Bambinart Gallery (外神田六丁目)
(風景を適度に抽象化し、その彩色はときに油絵具に胡粉か金属粉を混ぜたような独特のマチエール。昭和60年生まれ、東京藝大油画 院修了。)

270123 3331千代田藝術祭スカラシップ受賞者展 Vol.5 (1/10~25) @ 3331 Arts Chiyoda 1F メインギャラリー (外神田六丁目)
(じつに充実した展覧会。毎年観覧必須。
木村りべかさん。「正月をアレする」というパフォーマンス展示で、自ら鏡餅に化けて、来場者に書初めを勧める。ぼくも「愛がある哀ガール ユキ」と書いた。昭和62年生まれ、武蔵美デザイン情報・油絵卒。
増田ぴろよさん。じつはとっても美人で、漫画も描くみたい。今回はペニスをモチーフにしたキルティングのシリーズ。末は美人版草間彌生か。親族写真をプリントした連作「矛盾した花嫁」がおもしろい。
冠木(かぶき)佐和子さん。リズミカルなアニメ「肛門的重苦」、いいね。平成2年生まれ、多摩美グラフィックデザイン卒、院在学。
久野(くの)彩子さん。真鍮や銀の鋳造パーツで都市空間を連想させる集合体を組み上げる。昭和58年生まれ、東京藝大鋳金 院修了。
小笠原圭吾さん。ホンモノと見分けがつかない陶製の林檎の実を、この4年間で千個以上つくり、これが社会のそこここにドット柄のドットとして息づくことを夢見ている殊勝な青年。昭和60年生まれ、東京造形大彫刻卒。
平松典己(てんき)さん。ドローイングシリーズに、味あり。昭和61年生まれ、日大デザイン卒。)


270122 ポスターでみる映画史 Part 2 ミュージカル映画の世界 (1/6~3/29) @ 東京国立近代美術館フィルムセンター展示室 (京橋三丁目)
(和田誠さんと大山恭彦さんの蒐集になるオリジナルポスターの数々。こうして見ると、ロシアのポスターと異なり、米国のポスターはひたすら明るいね。)

270122 しりあがり寿 「絵画の存在とその展開について」 (1/8~31) @ art space kimura ASK? (京橋三丁目)
(記帳用紙をみると、もったいぶった個展名がバツで消されて、ぞんざいな回転 と手書きしてある。さすが、どこまでも遊び心のしりあがりさんだ。だって、同じく机上の白壺を描いた17枚の絵を、壁や床で電動回転させてるのさ。鉛筆ドローイングの「眠るオヤジ」シリーズと、「富士を歌う」3連作もあり。昭和33年生まれ、多摩美グラフィックデザイン卒で、なんとキリンビールに入社し、4年後にギャグ漫画家に。平成26年の春の叙勲で紫綬褒章を受章している。)

270121 中井章人(あきと)|繰り返される真実は現実味を失っていく (1/10~2/7) @ Gallery MoMo Ryogoku (亀沢一丁目)
(DMを見たときはピンと来なかったが、画廊に来て衝撃を受けた。個展標題作「繰り返される真実は…」は あどけない少女ドールを囲うミステリアスな木枠を後ろから掴む異形獣人の群れが永遠に隠された謎。このSF大作、油彩画と樹脂を丹念に塗り重ねて、まるでアクリル板の下にCG画像プリントがあるかのように見える。気の遠くなるような仕事を続ける中井さんは、東京藝大の博士課程後期1年目だ。惑星ソラリスを連想させる「四次元の森」(24万円)欲しい。船舶操舵室由来の品を加工したと思われるオブジェ「無神論者の相対性理論」にも惹かれた。)

270121 「白 Shiro」 内倉ひとみ/萩原義弘/藤井龍徳/三角みづ紀/横湯久美 (1/9~25) @ マキイマサルファインアーツ (浅草橋一丁目)
(内倉ひとみさんの「Lumiere ― 田園」は、紙を円形にデボス加工して切り抜き組み合わせて 1.14m × 2m シートに仕立て、5枚並べて下から光を当てて、立ち上る泡と光の饗宴を演出した。昭和31年生まれ、多摩美日本画 院修了。詩人の三角みづ紀さんは昭和56年生まれで、東京造形大視覚伝達学科卒というところでアートと繋がってるんだね。)

270121 望月通陽(みちあき)展 (1/17~31) @ Gallery Tsubaki (京橋三丁目)
(まろやかな曲線のブロンズ像や絵画。心を癒す抽象美。手にちょうど載るほどの大きさの、木彫のような肌合いの、家族4人のブロンズ像に惹かれる。光文社古典新訳文庫のカバー画も描いていらっしゃる。なんと、カバー画を描くとき作品は全て読むのだそうだ。)

270121 塩澤宏信 妄想内燃機工匠/仮想試作研究室 (1/17~31) @ Gallery Tsubaki/GT2 (京橋三丁目)
(画廊オーナーの椿原弘也さん自身がギャラリーなつかで見た塩澤作品に惚れて実現した個展。ぼくも塩澤作品は銀座三越で1点買っているので、今回も興味津々。昆虫型飛行器が新機軸だ。全作品がアクリル板の展示ケース入り。)

270120 Jinen Gallery Opening Exhibition 取扱作家展 (1/10~25) @ Jinen Gallery (日本橋小伝馬町)
(足立篤史さんの紙製の精巧な飛行機モデル。日本軍が開発するも前線投入を果たせなかったプロペラ後ろ置きの飛行機に惹かれる。奥村巴菜(はな)さんの「未来ツノゼミ」は千年後に出土したら21世紀の土偶だ。伊藤咲穂さんの紙細工は、楮・三椏・鉄粉・砂鉄・膠で制作し、経年の味を帯びる。西井佑助さんの釘々木彫。杉村紗季子さんの繊細鋳金。戸賀崎珠穂(たまほ)さんはヴィヴィッドな風景画、画廊経営のパートナーだそうだ。)

270120 Asaba's Typography 浅葉克己のタイポグラフィ展 (1/9~31) @ ギンザ・グラフィック・ギャラリー (銀座七丁目)
(松岡正剛さんが「変人アサバ」と呼び、アサバさんの文字の根本には「骨法がある」と喝破する。浅葉さんは日記魔で、自作品と引用作品込みの日記が今回の図録として販売されている(が、買わなかった)。)

270119 女子美術大学大学院 版画修了制作展 (1/19~24) @ シロタ画廊 (銀座七丁目)
(レベルの高い5人展。
江種花奈(えぐさ・はな)さんの銅版は、でくの坊を布で巻いて蓑虫にしたような、哀感ある存在者のシリーズ。そこから生まれる蛾もうまく描いた。過去ファイルを見ると、雛人形をモチーフにしたミステリアスな作品も。
佐藤絵里那さんのシルクスクリーンは、これという絵を描かずに10回以上もさまざまなシルクインキを刷り重ね、絵具を置いて色面と対峙する。
杉森千種(ちぐさ)さんのシルクスクリーンは、昭和の新聞のドットの粗いカラー写真を拡大したようなタッチで花を刷る。過去ファイルを見ると、まんがキャラのヌードも描いていて good.
佐藤愛(かな)さんのリトグラフは、石川真衣さんを連想させる。海中の甘えん坊やんちゃ娘の世界。
中村美穂さんの木版は、淡く静かな都市風景を展開する。)


261219 サンジット・ダス作品展 The Mighty River ~生命(いのち)の川~ (1/9~29) @ Sony Imaging Gallery (銀座五丁目)
(Sanjit Das さんの写真展。液晶モニター3面も動員して、印度の時間にぼくを引き込む。)

270119 G 6 exhibition Ver.07 泉 東臣(はるおみ)/大久保智睦(ともむつ)/大沢拓也/川又聡/三枝淳(さえぐさ・あつし)/並木秀俊 (1/13~24) @ 彩鳳堂画廊 (京橋三丁目)
(俊英6人展。大沢卓也さんの和のコラージュは、貼り込むことで闇と光を封じ込める。昭和54年生まれ、東京藝大日本画 博士号取得。いっぽう並木秀俊さんは截金(きりがね)の技が木目豊かな古木の板上にシャープに生かされ、竹林や筍、アネモネを描く。生命の息吹を感じる。昭和54年生まれ、東京藝大日本画 博士課程修了。)

270119 永井夏夕(かゆう)展 (1/9~31) @ ギャラリーなつか + C-View(京橋三丁目)
(大空にいのちが宿ったとしたら、永井作品の空のように振る舞いだすのに違いない。観念的な空でもなく、芝居の書き割りの空でもない、表情のある空だ。昭和53年生まれ、東京藝大デザイン(描画装飾)院修了。)

270119 竹内義郎展 (1/13~31) @ なびす画廊(銀座一丁目)
(トランプカードのエンブレムのようなマークを絵の中央に描くだけの作品シリーズだが、色塗りに気合が入っていて聖性感を醸し出している。図形を純粋に図形と見るか、実体への比喩と読むか、見る側の視覚知覚がせめぎ合う。昭和35年生まれ、武蔵美油絵卒。)

270116 怨念ガールズアパートメント 秘密の花園内覧会 (1/12~1/24) @ ヴァニラ画廊 (銀座八丁目)
(画廊スペースのうち A室が怪奇マンションの一室に作りかえられ、以下、ネタバレあり 細い通路を進み口裂け女をやりすごすと、自分でトイレ掃除をして便器につまった髪の毛や生理ナプキンを取り出すハメになったり、乳房が6つの見世物小屋の女から赤子を取り上げてやったり、扉と化した女の腹にナイフを刺したりと、宣伝どおりの「体験型アトラクション展示」。テーマパークのお化け屋敷ではとてもやれないアブナい企画を、若い女性たちが大奮闘して演じている。B室は、怪奇作り物写真の展示即売。さすがヴァニラ画廊で、10分ほどのアトラクションの入場料1,600円(おみやげの怪奇トートバッグつき)は納得のお値段。一人ずつの入場なので、タイミングが悪いと長時間待ちになるかも。)

270116 甲秀樹(こう・ひでき)人形展 REAL ―リアル― (1/16~24) @ スパンアートギャラリー (銀座二丁目)
(少年たちの絵や人形より、ぼくが一点ひかれているのはBunkamura Galleryでも見た「老王」の人形。リア王だ。リア王を演じた俳優さんに進呈するのが夢。)

270115 下田ひかり個展 やがてゼロに至る黙示録 (1/14~2/1) @ The Artcomplex Center of Tokyo, B1F (大京町)
(下田さんは3年ほど前に作風が一変して、呆然としたキャラたちが丸く大きな目をカラーインディケーターのように光らせている。これが、崩壊後の世界を見る人類を象徴しているのだと、今回の個展で自分なりに解釈できた。モトヒロヒトさんの震災・津波後の崩壊家屋写真とぶつけた企画は秀逸。ところでしかし、ぼくはやはり、平成22年ごろの羊さんの目をした柔和なキャラの下田ひかりワールドが好きだ。展示冒頭の「キャラクターのお葬式」は かつてGallery Trinityで見たが、「欲しいな」と思った。売約済だった。)

270115 物語絵 ―<ことば>と<かたち>― (1/10~2/15) @ 出光美術館 (丸の内三丁目)
(作者不明のまま今日に伝わる名品に遭えた。16世紀の六曲一隻「天神縁起 尊意参内図屏風」は、疾走する黒牛と人物の表情を左右から波浪が取り巻き、見飽きない。17世紀の八曲一双「平家物語 一の谷・屋島・壇ノ浦合戦図屏風」も群衆描写がみごと。承応二歳(1653年)の銘のある古九谷「色絵梅花文角皿」も、八重咲きの花の意匠が西洋の植物画ふうで新鮮。)

270113 吉島信広 新作展 (1/10~20) @ 万画廊 (銀座一丁目)
(動物や昆虫をモチーフに、随所に伝統文様を巧みに施した陶人形・陶オブジェ。陶のカブト虫シリーズは陶でありながら足の関節が動く。瓢箪の酒をわが身にふりかける「瓢箪河童」が秀逸で、後ろ髪を引かれた。)

270113 新春かわうそ展 Part I (1/9~18) @ 銀座かわうそ画廊 (銀座一丁目)
(美しいヌードを鉛筆で丹念に描く森天飛さんが作品とともにいらして、びっくり。てっきり男性かと思っていたら、かわいい女性でした。早崎雅巳さんの肉太で素朴な線の人物ドローイングも、個展が楽しみ。)

270113 self-conscious 2015 (1/7~17) @ Gallery Q (銀座一丁目)
(4人展。池田香央里さんの描く女性たちが素敵な化粧ぶり。熱帯の果物などの色づかいも美しい。一色映理子さんがモチーフを老人や乳児から風景へと大転換。撫子 凛さんの少女たちは、どことなく昭和の雑誌の付録本ふう。福島沙由美さんは幻夢を仰ぐ少女を描く。)

270113 角 文平(かど・ぶんぺい)展 植物園 (1/12~24) @ Galerie SOL (銀座一丁目)
(廃物としての木製の熊の置物や椅子、ラケット、小物棚、額縁などに、鉄・鉛製の長い茎と葉を植え、あるいは枝ぶりを接合させる。不要となった木製品が再び木として土に立っていたころの記憶をとりもどすというコンセプト。昭和53年生まれ、静岡大物質工学科中退、多摩美工業デザイン金工卒、Cite international des arts(パリ)で学んだ。)

270109 17th Domani・明日展 未来を担う美術家たち 文化庁藝術家在外研修の成果 (26/12/12~27/1/25) @ 国立新美術館 企画展示室2E
(和田淳(あつし)さんのアニメ「グレートラビット」と “Anomalies” が、とぼけたキャラに日常と非日常の狭間のいのちを吹き込んだ。シロタ画廊で何度も作品を見てきた入江明日香さんが出世して、作品がちらしを飾った。)

270108 ACTアート大賞展 ACT Art Award 2015 (1/5~11) @ The Artcomplex Center of Tokyo, B1F + 2F(全館) (大京町)
(大倉なな「咀嚼音と平穏な日」が、ぼくのイチ推し。)

270107 2015 New Year space2*3 取り扱い作家小品展 (1/6~25) @ space 2*3 (日本橋本町一丁目)
(小山久美子さんのサムホール判ペア作品「阿」「吽」は、疾風の電柱の変圧器に犬が坐して対峙する図。さすが。売れてなければ、欲しかった。青木香保里さんの蝶の墨絵もすがすがしい。)

270106 奥野正人 銅版画展 (1/5~11) @ Oギャラリー UP・S (銀座一丁目)
(女性ヌードをエッチング・アクアチントで。からだの輪郭線が太めの点描だが、ぼくとしてはエッチングのシャープな線描で仕上げてほしかった。)

270106 志村冬佳(しむら・とうか)展 ―牛人と牛人のあいだ― (1/5~11) @ Oギャラリー (銀座一丁目)
(今年の画廊めぐりはじめ。味のある獣人の群れを、木版・木リトで。羊人ペアはかわいいし、等身大より大きい鶏人に仰天。鹿の絵は、1本の角だけ木彫レリーフにしてあって、おもしろい。)


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