テーマ:政治について(19770)
カテゴリ:日本の政治
「あなたは TPP に賛成なの?」
と、わたしの女がきく。 「TPP の中身はこれから交渉するんだから、中身が決まってないものに賛成・反対は言えないね」 「え……」 世の中で 「賛成だ」 「反対だ」 と言っているのは、TPP の中身についてではなく 「TPP 交渉入りするかどうか」 であるはずなのだけど。 将来の交渉の内容次第では、ぼくだって交渉決裂を支持するかもしれない。 でも、交渉入りは賛成だ、ということだね。 「交渉を決裂させることは許されないらしいから反対だ」 という変な反対論をぶつ人がいるけど、交渉入りしないのと交渉した末に決裂するのと、どちらが健全かといえば言うまでもなく「交渉した末に決裂」だ。 いや、だって、いったん交渉に入ったら抜けられないんでしょ? バカだね。交渉を決裂させたら、東京を米軍が空爆するとでもいうのかね。 交渉ごとは何でもありなんだよ。米国がのっけから目を三角にして脅してくることは織込み済でなきゃいけない。 なかなか難しいことだけど、あえて交渉チームには 「のびのびとやってくれ」と言いたい。 交渉過程はリークしちゃいけない、ということになっているけれど、リークしたから東京が空爆されるわけはないんだから、交渉内容はできるかぎりオープンにしてほしい。ブラフとリークの応酬だね。 ぼくはモノの輸出入の自由化のことは懸念していない。農産物の関税撤廃は、周辺的な問題だと思っている。 新潟県でカリフォルニア米を食うようになるとすれば、耕作方法と流通に問題があるわけである。 裏の畑のキャベツより米国のキャベツのほうが安いか? TPP で農産物の関税が撤廃されても、その分だけ流通業者がマージンを乗せるから、小売価格はそれほど下がらないだろう。 流通業者が儲けるはず。だからね、一言も発言してないでしょ、流通業者の団体は。 農業補助金は、大規模農場経営者を主な対象とすることだ。 小規模な農家や兼業農家への補助金は段階的に減額されるような制度設計をして、農地の利用を大規模農場経営者へ集約させるべきである。 むしろぼくが懸念するのはヒトの移動の自由化のほうだ。 日本語を話せず日本の生活常識もなく、これといって取り柄があるわけでもない人たちが、国境を越えて長期流入できるような制度改悪だけは絶対に避けなければならない。 端的にいえば、かりに中国や韓国が豹変して TPP に参加を表明しても日本があたふたと慌てずにすむような線で、合意することが肝心だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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