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Feb 27, 2013
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カテゴリ:科学技術に驚く
原子力発電所用の機器を製造する工場を初めて見学したのは、昭和59年(1984年)。勤務先の新人研修のときだ。

高低差のある床を6本足で歩けるロボットの実演を見せていただいた。
1本の足が動くと、忘れたころに次の足が動く緩慢さ。コンピューターの情報処理量が今とは格段に違うから、この遅さ。

研究に携わっているのは、ごく数名のように思われた。数ある研究課題のなかに埋もれそうな、片手間の扱いだった。

それから30年経ったのだが、原子炉格納容器 (containment building)のなかを人間の代わりにロボットが動き回るという世の中にはならなかった。

2足歩行では脚を1本やられたらアウトなので、6本脚とか4本脚のほうがむしろいいのだろうと思うが、そういうロボットが這い回る世界をそもそも研究者たちは想定して来なかったのではないだろうか。

科学技術の他の分野にくらべて、人間の代わりに危険地におもむかせるためのロボットの研究は明らかに遅れている。
たぶん、カネと人材を本気でかけて来なかったのだろう。つまるところ、ロボットの研究に1,000億円注ぎ込むより、人間に高めの給料を支払い、不幸にも死傷者が出たら補償金を払うアプローチのほうが経済的なのだろう。

でも、やはり、ロボット開発には本気で取り組まねばならない世の中になってきたと思う。
「人間にカネを積んだほうが安上がり」 というホンネを口に出しにくい世の中になっているからだ。

と、こんなことを書いたのは、最近の廃炉作業・災害対応ロボットの開発状況の報道があったから。

日本経済新聞 平成25年2月21日

≪急な階段上り下り、水陸両用…  廃炉ロボット勢ぞろい
NEDO、報道陣に公開  東電に活用提案へ

 東京電力福島第1原子力発電所の廃炉作業向けに原子炉メーカーや大学が開発した様々なロボットを新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO) が2月20日、千葉県内で報道陣に公開した。

 千葉工業大学と日立製作所は狭い急階段も上り下りできる放射線カメラ付きの小型ロボットを開発。三菱重工業は折れ曲がる腕を持つロボットを使い、8メートルの高さにあるバルブを遠隔操作で開く作業を公開した。

 東芝は汚染水で水没した場所にも潜れる水陸両用ロボットを開発した。現在使われているロボットではたどり着かない場所にも入り込める。

 これらのロボットは通信規格をそろえてあり、助け合いながら作業に当たる。今後、各社は福島第1原発の廃炉を手掛ける東電にロボットの活用を提案していく方針。≫


日経産業新聞 平成25年2月21日

≪災害ロボ、アーム8メートル
 三菱重など、新型機を公開。

 三菱重工業など大手電機、機械メーカーが2月20日、災害対応用ロボットの新型機を公開した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が主導する 「災害対応無人化システム研究開発プロジェクト」 の一環。

 東京電力の福島第1原子力発電所での作業を想定し、遠隔操作や狭い場所での旋回ができる。放射線量の調査やバルブ開閉などの用途を見込んでいる。

 三菱重工業はロボットアームが8メートルの高さまで伸びる高所作業用のロボット 「MHI-スーパージラフ」 を開発し、公開した。高所にあるバルブの開閉や荷物を高所に上げる作業などができる。

 千葉工業大学発のベンチャー企業、移動ロボット研究所が開発した移動型ロボット 「櫻(さくら)」 とも連動し、櫻が撮影した映像とスーパージラフのカメラで撮影した映像を見ながら遠隔操作できるようにした。スーパージラフは一部の技術を公開し、他社との共同開発も進めていく。

 このほか、東芝が水中の状況も確認できるロボットや、最高30メートルまで最大4トンの荷物を持ち上げられるシステムなどを公開。千葉工業大学が、自動でバッテリー充電場所に帰る機能がある移動ロボットなどを発表した。

 日立製作所は、広域で使える無線通信技術などを公開した。NEDOの今回のプロジェクトで開発したロボットなどは日立製作所が開発した同じ通信方式に対応し、連携作業を可能にした。今回、公開されたロボットは今夏をメドに福島第1原発などで実用化される見通しだ。≫





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最終更新日  Feb 27, 2013 07:43:09 AM
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