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台湾の玉石混淆

May 10, 2007
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テーマ:中国&台湾(3176)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
日本統治時代の台湾でダム建設と水利事業につくした八田與一(はった・よいち)の息子さんが漏らしたことばに、

與一夫妻の生涯がなまなましく立ち上がってくるように思えた。

有名な偉人であるし、その夫人が終戦直後、夫の遺した烏山頭ダムの水の向こうに夫を追ったことも本を読んで知っていた。

しかしその息子さんを取材した記者の文章に胸をつかれた。

5月9日付『北國新聞』のコラム「時鐘」。
「思いがせり出す」という日本語表現を知らされた。


≪きのう墓前祭が営まれた台湾の「ダムの父」金沢出身の土木技師・八田與一(はった・よいち)夫妻は、共に不運な最期を遂げている。
夫は南方へ向かう船が米潜水艦の攻撃を受けて死亡した。

同じ金沢出身の外代樹(とよき)夫人は終戦直後、夫が造ったダムに身を投げた。
作家の司馬遼太郎さんや台湾前総統の李登輝さんらが「夫に殉じた」などと紹介している。

が、昨年死去した夫妻の長男晃夫(てるお)さんは、その母の最期を語ることを避けていた。
亡くなる直前に取材の機会があり、「子を残して突然死んだ母を私は長い間、恨んでいた」と明かしてくれた。
墓参のたび、その思いがせり出したという。美しい言葉だけでは語れぬ友好物語である。

友好の井戸を掘った人を忘れぬ、という中国の格言を、大陸の高官がよく口にする。
時に、政治的な思惑にも利用されるのだが、技師夫妻への台湾の人々の敬慕こそ、この格言にはふさわしかろう。

墓参といえば北陸では旧満州への慰霊行も珍しくない。
遺族らは友好の贈り物を携え、現地で熱烈歓迎される。
とはいえ、墓どころか慰霊碑の建立さえ当局の方針で拒まれているのだという。
水の乏しい友好の井戸もある。≫


八田與一は金沢の人なので、地元紙の『北國新聞』はしばしば取り上げている。

4月24日の社説には、八田與一の偉人伝アニメへの思いも書かれていた。

このアニメ、わたしもぜひ見たいと思う。


≪八田技師がアニメに
 「でっかい志」をもらおう

日本統治時代の台湾で、東洋一といわれた農業用のダムを建設、不毛の大平野を実り豊かな「黄金の土地」に変えたことで
いまでも台湾の人々から感謝されている金沢市出身の土木技師・八田與一が、
今度、東京の虫プロダクションによって長編アニメ映画になる。

アニメ版「鉄腕アトム」などを手掛けた石黒昇さんが監督、脚本は田部俊行さんが担当する。
来年夏の劇場公開を目指しており、
金沢のほか日本国内や台湾での上映を計画しているという。

八田技師は、
今年になって絵本「よいっつぁん 夢は大きく」(ふるさと偉人絵本館シリーズ4、北國新聞社)になったほか、
劇団「昴」の芝居になって六月に金沢を皮切りに小松や七尾で上演されることにもなった。

なぜ、今、八田技師なのか。
おそらく、世界に向かって発信できる数少ない日本人だということが見直されたのだろう。
数多くの人たちが映画を通して八田技師から「でっかい志」や「不屈の精神」をもらうことになるだろう。
想像すると、愉快になる。かくいう私たちもそれをもらいたいものである。

台湾中部の山中にある高さ53メートル、長さ1,300メートルの「烏山頭ダム」が、八田技師が精魂込めてつくったダムだが、
その工事の指揮を執ることになったとき、わずか34歳だった。
本国にもない立派なものを…。
そんな思いで現地踏査してセミ・ハイドロリックフィル工法を採用したが、
アジアで初めての工法とあって自ら米国へ視察に赴き、判断の正しさを確かめたばかりか、
工事を急ぐため上司を説き伏せて土木機械を一そろい買って帰った。

現場には労働者とその家族のための住宅、学校、病院までつくったのである。
資金調達も優れていた。
本国からの援助のほか、必ず作物が収穫できるようになるから、と利益者負担で資金をまかない、その通りになった。
描いた計画の雄大さ、並はずれた合理性、上司を動かした情熱等々が台湾の人々の胸を打ってやまないのである。

このような志は今の日本にあるだろうか。
八田技師は現代の私たちにそう問い掛け、なければ持ってほしいと言っているようだ。≫






最終更新日  May 10, 2007 08:32:40 AM
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Mar 22, 2007
テーマ:中国&台湾(3176)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
3月18日から台北へ来ています。
台湾高速鉄道、略して台湾高鉄。いわゆる台湾新幹線に乗ってみました。

今年はじめの頃の駅の混乱ぶりを新聞でさんざん読んでいたので尻込みしていたのですが、いまは全く問題ないと言われて。


プラットホームに白とオレンジの車輌が入ってきたときは、じ~んとくる一歩手前の、胸のなかに雲がわきあがってくるような、しずかな感動がありました。

テレビや新聞写真で何度も見たものが目の前に現れただけなのですが。
車輌を見ただけでこんな気持ちになるとは想像していなかった。
(日本人としての誇らかな気持ちがあったと思います。)


乗ったのは、残念ながら台北から2駅目の「桃園」駅から終着の「台北」駅まで。

たまたま仕事で「桃園」駅の近くまで行くので、
「帰りは社有車を空車で返して自分だけ新幹線に乗ればいい」
と、かつての上司に勧められたのですね。

「乗るならグリーン車だよ。グリーン車を体験したあと、普通座席のほうにも行ってみる。これだよ」

ということで、桃園から台北まで24分間、車内をうろうろしたのでありました。

車内もきちんと日本並みにできていて、まあ、もうこの辺は驚きません。


残念ながら桃園から台北というのは大して速度を上げないのですが、

「台中より南にゆくと時速300キロを出して、これがじつに静か。揺れない。
日本の新幹線より安定してるんじゃないかな。軌道が新しいからかな」

と、ここ数年鉄道車輌輸出を担当してきた上司は言います。


いまのところ毎時1本の各駅停車運転(台北駅から左営駅(高雄)まで2時間10分)が16本と、
これに加えて
6:50 16:50 20:50 台北発の、台北・板橋・台中・左営しか止まらないもの(所要1時間40分)の3本があるだけ。

ふらっと駅へ行ってもすぐ乗れる日本の新幹線のようなわけにはいきません。

桃園駅は台湾桃園国際空港(台北空港)からタクシーで12分のところにあるので、
新幹線の本数がもっと多ければ、
空港から桃園駅までタクシーに乗って(ないしシャトルバスを運行してもらい)、そこから新幹線に乗る、という選択肢が出てきます。

そのほうが安上がりだし、うまく新幹線が来てくれれば時間も短い。

しかし、新幹線が1時間に1本では、これはきつい。(つまり平均の待ち時間が30分ということですからね。)
やはり空港から直接台北市内までタクシー直行ということになってしまいます。

かといって、わたしが乗った台北13:35着の車輌がかなり閑散としているのを見ると、これいじょう新幹線の便数を増やすのは難しいのかもしれない……。

便数を増やして利便性を増したとき、さらなる需要をどこまで喚起できるかが、台湾高鉄の今後の鍵のように思えました。


着工が具体化しつつあると伝えられる北京・上海新幹線は、
目論みでは3分に1本の間隔で出発させる計画なりと言いますが、
話半分に記憶にとどめておきます。






最終更新日  Mar 22, 2007 09:19:31 AM
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Jan 23, 2007
テーマ:中国&台湾(3176)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
「一瞬“過激”に思える、ある台湾独立派の教授の話」と題して、許慶雄(きょ・けいゆう)教授の国家論を紹介するコラムを書きました。

ご感想はこちらへお書き込みください。






最終更新日  Jan 24, 2007 01:17:45 AM
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テーマ:中国&台湾(3176)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
文化入門書+観光書としては、それなりによくできた本。

たぶん一定のファンをお持ちの著者なのでしょう。台湾を詩的に紹介した功績は認めたいです。

しかし、あまりに媚びた文体が鼻につく。
若い女性が好きそうな像を結ばせるべく色ガラスを通して見た台湾。

猥雑みがそがれていて、ちょっと嘘っぽいのですね。

それなら読まなきゃいいんだけど、それなりに文化アイテムが網羅されていて、ためになるから完読してしまった。

自分も好き放題を書いた本を2冊も出している手前、ひとさまの本をけなすのは気がひけるが、どうもほうっておけない気がして辛口の批評を少々。



台湾観光書を文字だけで少女漫画にしちゃった本、と言えばいいだろうか。
著者・亜洲奈(あすな)みづほ さんの自己陶酔の才能は半端じゃないのである。


たとえば 143ページの「大河 白い気に満ちた場所」。

台北市の淡水河の記述の締めのあたりを見てみようか。

≪河ぞいのマングローブの聖域には変わることなく、音もなく純白のサギが舞い、はるかかなたの関渡大橋はくっきりと紅のカーブを夢のように刻む。
もしかしたら彼岸に最も近い岸なのではないか。
そう信じたくなってしまう。≫

3つの文があるが、このうちの第1文で締めていれば、よかった。
過不足なく詩的である。十分に達意である。

ところが、さらに
「もしかしたら彼岸に最も近い岸なのではないか」
ときた。

著者の得意げな顔が浮かんでしまう、高校の文化祭で売っている文芸雑誌的ロマンチシズムなのですね。

でも、この第2文で締めていれば、まだ許そう。

「そう信じたくなってしまう」
で、読んでいて恥ずかしくなってしまうのですね。

この急速なる自己陶酔についてゆけないわけです。


88 ページの「牛肉麺」の記述の締めのところの文章。3つの文からなりますが。

≪濃厚なスープになじんだ角煮は、ほっこりとほぐれて、麺と脂身と絶妙なコンビネーションをかもしだす。≫

う~ん、牛肉麺の肉のかたまりって、やわらかだけど、ギシギシ、ムニョムニョしたところもあって、そういう野性味が持ち味なんじゃないの?

「ほっこりとほぐれて」は端正なる和風すぎて、実態とずれている。


≪たったの1杯で、たいらげたという満足感を残してくれる。≫

ここはたぶん筆がすべったのだと思うけど、汁かけ麺を2杯も3杯も食うのは普通ではないでしょう。

1杯食えば満足するのが普通です。
「たったの1杯で満足感を残してくれる」と、感慨深げに書くのは、ちょっとね。

実態としての牛肉麺は、たしかに牛肉のかたまりがデカいことによる満足感はある。
それとともに、じつは1杯平らげるころには濃厚な味に飽きてきて、それで2杯目が食えないのです。


≪私たちふたりづれはしばらくの間、食いいるように見つめあう ―― のも忘れて、ひたすらに汗をかきかき牛肉麺に食い入っていた。≫

おのろけ、ごちそうさま、というか、ここまで自己陶酔してものを書けるとは……。

何かこう、読むだけでこちらまで恥ずかしくなって汗が出そうになるんですね。

オチのつもりで書いたのでしょうが、この1文がなければどんなによかったか。


……というわけで、ためになったのは事実ですが、完読するのにとっても疲れた本でした。

この本を読んだ感想でもって、性格判断ができるだろうと思うくらい、好き嫌いが分かれる本でしょうね。






最終更新日  Jan 24, 2007 01:08:27 AM
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Jan 17, 2007
テーマ:中国&台湾(3176)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
きのうも台北の駐在員と話していて、台湾の政治があまりに内向きになりすぎていることへの懸念を聞いた。

以下、≪ ≫ のなかが駐在員氏の発言の要約。
なるほどと思ったので、まとめてみた。


≪北朝鮮をめぐる6ヶ国協議の枠組で各国の往来が盛んで、北朝鮮をのぞく5ヶ国の政治家・外交官どうしが気心の知れた人的ネットワークを作りつつあるのに、ここに台湾は入り込めない。

そうすると、この地域のことは何でもこれら5ヶ国が話し合って決めてゆくという既成事実ができてしまい、ただでさえ影のうすい台湾の存在感がますます希薄になる。

当然、北京はそこも狙って6ヶ国協議を主導しているのだろうけど。

台湾がこれに対抗してゆくには、どうしたらいいのだろう。

せめてたとえば北朝鮮による拉致問題などで、もっと積極的に日本への支持を発言・発信するなどして、存在感を示すことを台湾政府は励行すべきでないか。

そうやって、日本や米国など価値観を共有する国々で台湾ファンを増やしてゆかないと、まずいことになる。

北京政府が拉致問題で日本と同一歩調に立つようなジェスチャーをしてみせているときに、台湾政府が何もせず何も発言しないでいると、存在感が決定的に薄くなる。≫


じっさい台湾の新聞を読んでいると、政治面は完璧に民進党と国民党の勢力争いのことばかりで、じつに内向きだ。

日本の政治も悲しいほど内向きだけど、台湾の政治は多分それに輪をかけて内向きで、地方新聞の県政面を見ているような感がある。

台湾が置かれている状況からすればやむをえない面はあるけれど、それだからこそ外交を“演じる”マインドがもっとあるべきなのでは?

国交をもつ国がすくない台北政府であってみれば、逆に“しがらみ”も少ないわけだから、水戸黄門よろしく「東アジアのご意見番」として理想論を発信しまくるという生き方もあるのではないだろうか。






最終更新日  Jan 17, 2007 07:17:10 PM
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Jan 16, 2007
テーマ:中国&台湾(3176)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
きのうから台北に来ている。昨年9月以来、久々の出張。

現地スタッフのひとりが、
「あした高雄に出張するので新幹線の切符を買おうとしたけど、売り切れだった。仕方がないから飛行機で行くよ」
と話しているのを聞いて、台湾新幹線が現実の存在であることを実感する。

仕事が終わると、さっそく台湾料理屋だ。ヤッホー!

メンマにつかうような筍を、モロミ味噌にちょっと唐辛子をまぜて炒めたのなど食べながら、清涼飲料水のような(=苦味のうすい)台湾ビールを飲む。
台北に来たなと思う。

じつはぼくはビールは苦いのが好きで、だから去年の台北生活前半はあまりハッピーじゃなかった。
でも、こんかい台湾ビールを飲んだら、うまかった。

ちなみに、きのう行ったのは新生北路一段146号の小珍小食店(電話 2542-1404)。

このお店、ちょっと目には、小料理屋風のインチキ日本料理店みたいに見えるのだけど、
「うん、そうだね、これってまさしく台湾料理だよね!」
というものを出してくれた。

(わたしのいう「うまい台湾料理」の定義は、「台湾で食べるうまいもののうち、日本料理でもなく、大陸で食べたことがないもの」です。)


さて、ここで現地スタッフ2人といろんな話をしたわけですが、ホテルに戻っていちばん考え込んだことを書きます。


金門県のこと。

福建省厦門(アモイ)市の対岸にある大金門島、小金門島などからなる群島で、総面積153平方キロ、人口7万3千人。

かつて中国共産党軍と蒋介石軍のあいだで激戦があり、蒋介石政権が“中国大陸領有者”の象徴として占有権を死守したところですが……

あるスタッフ曰く ――

金門島に駐屯している台湾軍2万人は、台湾海峡有事には体(てい)よく大陸側に捕虜にされてしまい、この2万人の兵士の親戚らの“世論”によって「台湾独立」は断念せざるをえなくなるだろう。

だから、台湾独立のためには、いっそのこと金門島の台湾軍は撤退させたほうがいい。

だが、台湾軍を撤退させようとすると、これが台湾独立につながると悟る中国共産党が、なんとしても撤退を阻止しようとするだろう。
(なんというパラドックス!)


ビールを大瓶3本近く飲んだ頭で、ふんふんと聞いていたのだが、ホテルに戻って考えてみると台湾軍2万人を救おうとすれば、むしろ台湾は独立宣言するしかないのではないか。

中国共産党の捕虜になった台湾軍兵士だが、台湾が独立国でない限り戦時国際法は適用されず、単なる叛乱暴徒の扱いを受ける。

裁判で死刑判決をうけて、即日全員銃殺、ということになるかもしれない。
「重火器をもって北京政権に歯向かおうとする2万人の暴徒」と解釈すればね。

ところが、台湾が独立宣言すれば、台湾軍兵士には戦時国際法が適用されるから、北京政権としては国際法を遵守する限りはこれを捕虜として公正に待遇せざるをえなくなる。

……というわけなのだが、やはりこれも吹けば飛ぶような屁理屈か。






最終更新日  Jan 16, 2007 07:25:13 PM
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Sep 4, 2006
テーマ:中国&台湾(3176)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
勤務先の台北支店の近く、吉林路に「好記担仔麺」(こうきたんしめん、ハウチータンツメン)というB級グルメ店がある。

店の前に早見優さんや、そのまんま東さんなどなど、店主とのツーショットが数十枚も貼ってある。
要は、旅行ガイドブックに載っている店です。


店の売り物の「担仔麺」、ふしゃふしゃしてて、ぼくは嫌いである。ごめんね。

もともとぼくは麺類は、噛みごたえのあるものしか、おいしいと思わないのですね。

だから、腰のあるさぬきうどんとか、中華なら「すいとん」みたいな刀削麺。


ですが、この「好記担仔麺」の「ゆがきもの」には、なかなかいけるものがあります。

麺をゆがく熱湯で、野菜はもちろん、ふかひれの切れ端なんかも、ゆがいて醤油ダレをかけて出してくれる。ヘルシーでおいしい。


「盪魚翅裙」(← 湯の下の皿を「火」に替える;以下同じ)

“盪”は「ゆがく」
“魚翅”は「ひれ」
“裙”は「スカート」

“魚翅裙”というのは、ふかひれの根もとのあたりの皮の部分です。

乾燥ふかひれを戻したあと、細い糸のようなヒレそのものは高級スープの具に使うとして、客に出さない残りの部分が、これまたぶよぶよとしたコラーゲンのかたまりなわけですね。

これを、ふかひれに比べてぐっとお安い値段で供してくれていて、ほくほく食べられるのですね。

醤油ダレにはゴマ油とともに、こげた葱が浮いていて、香ばしい香りがします。
二くち目くらいで、うっすらと唐辛子の辛味を感じます。


「盪山蘇野菜」

中国語で“野菜”といえば、日本語の“山菜”にあたります。
文字通り「野山の蔬菜」ということ。

台湾の先住民たちが好んで食べてきた山菜で、さいきんポピュラーになってきたのだとか。

といっても、見かけはキャベツのいちばん外側の濃い緑の葉っぱみたいな感じです。

食べると、キャベツとモロヘイヤとワカメの間のような味と噛みごたえです。
(と言っても、想像がつきませんね……)

「甘がらく醤油煮した豚ひき肉+醤油色と化したやわやわの白葱+その醤油ダレ」をのせて、出てきます。


この2つと、あと1品くらいたのんで、ビール1本で出来上がり、というコースなのであります。

いまひとつ刺激がないのが、玉に瑕(きず)ですが、それを言うのは酷ですね。






最終更新日  Sep 4, 2006 06:47:00 PM
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Sep 2, 2006
テーマ:中国&台湾(3176)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
「ノムさんの時事短評」のおかげで、8月31日の『産経新聞』の岸信介訪台秘話報道のことを知った。

今回8月21日からずっと台北にいるのだけど、産経の長谷川記者には『日本の本領』が刷れたらぜひお持ちしてご挨拶したいと思っている。

この秘話は日本史の教科書に1頁~半頁のコラムにして掲載し、国民常識にするくらいの価値がある。
歴史の裏話としては第一級だ。
こういう話が教科書に載れば、歴史好きが増えること、間違いなし。

それにしても、いま思えばため息のでる蒋介石の無策と倣岸。
晩年の大脳退化の結果か。

長いが、記録のために産経報道をそっくり引用させていただく。


≪【台北=長谷川周人】
台湾の国連加盟問題が、9月の国連総会で取り上げられるのかどうかをめぐり関心が高まっているが、台湾(中華民国)が1971年10月に国連を脱退する前の69年、すでに政権の座を降りていた岸信介元首相が極秘に訪台し、蒋介石総統に対し、台湾独立も視野に国連残留を勧めていたことが、関係者の話で明らかになった。

また、英国も台湾の国連での議席維持に向け、日本に共闘を促すなどしていたことも分かった。
当時の日本と台湾をめぐる外交の舞台裏を明かす貴重な証言となりそうだ。

■1969年、極秘で蒋介石氏に直談判

産経新聞のインタビューに応じたのは、中国を逃れた国民党政権に対抗するため、日本で独立活動に加わった台湾独立建国連盟の黄昭堂主席と、陳水扁政権下で総統府資政(最高顧問)を務めた独立派の長老、辜寛敏氏の2人。

辜氏は戦前の貴族院議員だった辜顕栄氏の息子で後に台湾の対中窓口機関・海峡交流基金会の理事長となった故辜振甫氏の異母兄弟。
エコノミストのリチャード・クー氏の実父としても知られる。

黄氏が晩年の岸氏から聞いたところによると、
岸氏は国連におけるいわゆる「中国代表権問題」が揺れだした69年、秘密裏に訪台して蒋氏との直談判を決意した。

岸氏は辜氏に対し、
「台湾共和国とするならそれでもいい。台湾は追い出される前に国連に残ってほしい」
との思いを打ち明けたという。

中華人民共和国が国連に加盟すれば蒋政権はいずれ追放される。
ならば安保理での中華民国の席を放棄し、一般の加盟国として議席を維持すべきと考えたのだろう。

蒋政権を支持する当時の日本の公式見解とは矛盾するが、中華民国という名前を変えても、国連に残ることができれば、台湾は国際的地位を確保できるからだ。

岸氏は台湾に渡り、蒋氏に対してこう切り出した。
「国連安保理を離れて一般加盟国に留まってはどうか」。

だが、蒋氏の反応は厳しかった。
「顔色がサッと変わり(独立の可能性を打診する)『次の言葉』を口に出してはならないと思った」。

国際社会はこの後、徐々に「中国招請」に傾いていく。
台湾支持だった米国も71年7月、キッシンジャー大統領補佐官が中国を秘密訪問し、いわゆる「ニクソン・ショック」が中国の国連加盟への流れを決定的にした。
だが、同時に米国は「台湾追放」には反対の立場だった。

同じころ、すでに中国を承認していたため、台湾との国交を断絶した英国も台湾を国連に留めるため、日本政府との連携に動き始めていた。

英国は台湾との関係を維持したかったのだろう。
辜氏によると、7月のある晩、ジョン・ピルチャー駐日英国大使から電話で、東京・千代田区一番町の英国大使館内にある公邸に呼び出され、大使から直接、
「たった今、お国と重要な関係がある問題について、ロンドンからの指示を日本の外務省に伝えてきた」
と言われた。

英国政府からの指示とは、
「台湾は国連メンバーに残るのが一番望ましい」
との判断から、
「蒋介石政権を承認する日本に台湾を説得してほしい。英国は台湾との関係をゼロにしたくない」
という内容だった。

これを受けて辜氏は、親交があった牛場信彦駐米大使に連絡を取り、まず、米国政府の立場を確認。
その上で法眼晋作外務次官に掛け合い、
「(国際社会の一員として国連に残れるかは)台湾の将来にとって大きな問題だ」
と迫ったという。

法眼氏は当初、英国大使の要請に難色を示していたが、
「台湾の存続は日本の国益にもかなう」
という辜氏による必死の説得もあって、
「省内で意見統一をやってみる」
と折れた。

しかし、外務省内の見解は二つに分かれ、判断を迫られた佐藤栄作首相は、「筋を通す」として蒋政権の決定を支持する方針を貫いた。

そして同年10月25日、台湾追放に反対する日米が共同提出した議決案は否決され、蒋政権は自ら国連を脱退。
アルバニアの提出した決議案によって中国は国連に加盟した。

この日を境に、台湾はほとんどの国際機関から排除された。
(肩書きは当時)≫






最終更新日  Sep 2, 2006 09:51:40 PM
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Jun 16, 2006
テーマ:中国&台湾(3176)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
きのう、台湾式の北京語へのシフトを宣言したけれど、
じつはそれが並大抵のことでないことを
さっそく発見してしまった。

日本語の「と」、英語の and にあたる
中国語の“和”。

たとえば“日本和台湾”で「日本と台湾」。

この“和” ですがね、
わたし、35年前に中国語を習いはじめて以来、
ずーーーーーーっと
「ハー↑」と発音してきました。

これをなんと台湾の言語規範では
「ハン↓」と読むのだということに
10分ほど前に気がついたのですね。

小学生用の教材を見ていて、ふと気がつき、
「誤植にちがいない!」
と思って
辞書を引いたら、「ハン↓」と書いてある。

ま、
まさか! と思って
周囲の台湾人スタッフに聞くと、
「この意味では ハン↓ とよむ。ハー↑ なんて読まないよ」
と言われ、
これはもう大ショック。

使用頻度の少ないことばとか、
名詞・形容詞の読み方がちがうのなら、
まだ納得できるけど、

「と」や and にあたる機能語の漢字の読み方がちがうなんて!

う~ん、これはやはり、
大陸式と台湾式とを器用に使い分けるしかない!


期間の「期」。
これ、ほんとに頻繁につかう漢字ですけど、

大陸では チー →
台湾では チー ↑

だから、「月曜日」という意味の基本単語「星期一」が、
大陸の北京語では シン→ チー → イー →
台湾の北京語では シン→ チー ↑ イー →


繰り返し言いますけど、
台湾方言の話をしてるのじゃありませんよ。

中華民国における漢字の北京語発音の規範と、
中華人民共和国における漢字の北京語発音の規範とが
ここまで異なっているのだ!

というのを、
中国語を習いはじめて35年経ってはじめて認識した!

ということのショックなのでありますね。


それがどうした、と言われるかもしれませんが……


<7月26日追記:誤記の訂正をしました>






最終更新日  Jun 16, 2006 07:43:54 PM
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