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越南のオモチャ箱

Jan 4, 2011
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カテゴリ:越南のオモチャ箱
 昨年いちばん驚いた経済ニュースは、
「日本勢がベトナムの第2原発を 受 注 し た」
とメディアが11月はじめから大まじめで 報道しつづけた こと。
 いまでも 「受注した」 という整理になっている。

 原発の値段はおろか、日本勢としてどのタイプの原発を売り込むかすら、議論していないのが実態ですが。
 この段階で 「受注」 とは、針小棒大もいいところ。大東亜戦争後半の大本営発表も、はだしだ。

 原発には、加圧水型 (関西電力などが採用、三菱重工業などが製造) と沸騰水型 (東京電力などが採用、日立製作所などが製造) の2つのタイプがあり、どちらか一方に決めなきゃいかん。

 ところが 2つの陣営がいかにも日本的に遠慮しあい、いかにも日本的に問題の先送りをして年を越しました。そんなわけですから、ベトナム側とは本格交渉以前の段階。

 実態としては、ロシア・フランスを振り切って日本勢がひとまず 「独占交渉権を得た」 というのが正しい。
 ベトナム側は2020年 (平成32年) 稼動を 「目指して」 いますから、着工は早くて2015年か2016年。
 ほんとの 「受注」 は早くて2014年です。

 これから陰湿な日本国内のバトル、そしてベトナムとの長い長い交渉がはじまるのです。おそらく国内バトルのほうが日越バトルより熾烈でしょう。

 わたしは商社勤務の最初の仕事が原発機器の中国向け輸出でした。親日国ベトナムからの原発プラント受注に今年さらに近づけるよう、祈るような気持ちです。






最終更新日  Jan 4, 2011 11:38:05 PM
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Nov 25, 2009
カテゴリ:越南のオモチャ箱
11月21日の日本経済新聞の1面左隅と13面(企業面)に、住友商事がベトナム企業と共同出資してベトナム南部で大型石炭焚火力発電所を建設する計画が報じられた。

ハノイの岩本陽一記者の報道記事だが、商社の口車に乗って不見識なことを2つ書いている。

13面で打った見出しに端的に表れている。

≪ベトナムで発電所建設
住商、「環境」で開拓
グループ企業の力も強み≫

何が「環境」なのかといえば、熱効率の高い「超臨界圧」の火力プラントを採用することで二酸化炭素の排出量を抑えるから、ということなのだが、

こういう一般大衆を惑わせる企業広報垂れ流しは、願い下げにしたい。

火力発電システムは、蒸気の温度・圧力を上げるほど効率がよくなる。
温度・圧力の向上は、配管の材質の改良など様々な技術の結晶だ。
「亜臨界圧」、「超臨界圧」、「超々臨界圧」 と、熱効率は上がってゆく。

で、この 「超臨界圧」 だが、日経記事はこれをあたかも新技術のように書いて、記事の目玉にしている。

「超」の字に躍らされているが、「超特急」も半世紀ちかく前からある。
「超臨界圧」 の火力発電は、1970年代からある技術で、日本ではこれを採用するのが常識だし、中国企業もこれを採用してプラントを製造している。

特別なことは何もない、ふつうの技術なのである。

日経記事では
≪熱効率が高い 「超臨界型」 の石炭火力発電所を建設し……≫
などと、 「超臨界型」 という言い方がされているが、これも誤り。

圧力が臨界を超えている、というのがポイントだから、「圧」の字を落としてはいけない。

“超臨界型” をグーグル検索しても、270件しか出てこない。
その4~8件目は、まさにこの日経記事の誤記を引用したものだ。



もう1つの不見識は、以下の箇所。

≪「超臨界型」の石炭火力発電所の心臓部分であるボイラーの部材を製造できるのは、世界で住友金属工業など数社とされる。

住商はグループ企業とのつながりを武器に、発電プロジェクトを環境関連事業のひとつとして強化する。≫

ボイラーの部材を製造できる金属メーカーをグループに持たなければ、超臨界圧発電プラント建設のための投資ができない、などということがあるだろうか。

同じ流儀で意地悪くいえば、住友グループにはそもそもボイラーやタービンを作るメーカーがないから、住友商事は火力発電に事業投資しようとしても不利な立場にある、ということにならないか。

実際にはそんなことはないのであって、発電事業への投資においてグループ企業にメーカーがいるかどうかは全く関係ない。

投資者としての住商、プラントの売り子としての住商が、住友金属工業から直接に部材を調達するわけではない。
他案件の分もふくめて部材を一括調達するのは、住友グループではないボイラーメーカーである。

経済社会がそもそもどういうふうに動いているか、よく理解せずに書いた上滑りの記事。
今年の日経記事のワースト10に入るのではないか。






最終更新日  Nov 25, 2009 08:28:27 AM
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Jun 22, 2007
カテゴリ:越南のオモチャ箱
夕方近く、「本屋に行きたい」と言ったら、
勤務先の事務所のあるビルの2階にもあると言われた。

ハノイ駐在員、ホーチミン市現地社員と3人で行ってみた。

越英辞典、英越辞典、例文豊富な日越辞典、子供用の絵入り越英単語集2冊の、合計5冊を買った。
しめて20米ドル弱だった。

絵入り単語集のうちの1冊は、
バービーちゃんといっしょにカラー写真を見ながら500の英単語を勉強しようね、という本で、
逆にヴェトナム語初心者にとっても楽しい学習教材なのですね。

こういう教材は日本ではまず買えないから、貴重だ。

えび茶色の表紙で1333ページの日越辞典の例文豊富ぶりは狂喜もの。

たとえば「思う」をひくと、
まず訳語があり、そのあと
「考える」との違いをヴェトナム語で4行にわたり説明したあと、
「それはうそだと思います」
「彼女は自分が美人だと思っている」
「物事は思うように行かないものです」
といった例文が14もあり、ヴェトナム語の訳文がついている。

「彼は 憂 愁 な選手だと思います」
と漢字を間違えているのは“ご愛嬌”の域を超えているが、まあヴェトナム語のほうは(たぶん)正確だろう。


小さな本屋だったが、品揃えをみてヴェトナムの出版文化はタイとどっこいどっこい、あるいはそれ以上かもしれないと思った。

造本のレベルはタイのほうが上だ。
が、小さな本屋にもかかわらず多種多様なヴェトナム語の国語辞典(越越辞典)が置いてある。

それが何だ? と思われるかもしれないが、

タイ国民の場合、
国語辞典(泰泰辞典)の出版・販売に不熱心で、
王立学士院編纂の国語大辞典と、マティチョン新聞社の写真豊富な国語辞典などを除けば、
子供だましのような小辞典しかなくて、
しかもそもそも国語辞典を置いていない本屋がざらにある。

ところが、ホーチミン市のオフィスビルの一角の本屋さんには、
ヴェトナム語の国語辞典が大から小までいろいろ揃っている。

外国語辞典のコーナーも、英語のみならず、
フランス語、日本語、中国語、韓国語、ロシア語とヴェトナム語の対訳辞典の、使いやすそうなものが揃っていて、

この充実ぶりはタイはおろか、台湾の上を行っている。

台湾の場合、
国語辞典(中中辞典)は極めて充実していて、英語と日本語の辞書もいいものがあるが、
その他の言語の辞書の出版はほとんど無きに等しい貧弱さだから。

こういうところで、一国の文化レベルが分かる。


褒めすぎるといけないので付け加えると、
テレビ文化のほうは、ヴェトナムは23年前に初めて行った中国にも劣る感じがする。

外国ドラマの吹き替えを見たら、もとの俳優の声を小さくバックに流しながら、同じアナウンサーが全俳優の台詞を読み上げている。

23年前の中国でさえ、男女の声優さんたちを配役ごとに当てて、ちゃんとした吹き替えをしていたが。

時間つぶしのためとしか思えない踊りや歌が突然始まり、なかなか終わらない。

タイのテレビ放送など、ことばが分からなくてもつけているだけで楽しいのだが、ここヴェトナムはさにあらずだ。






最終更新日  Jun 22, 2007 09:50:15 AM
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Jun 21, 2007
カテゴリ:越南のオモチャ箱
19日の夜にホーチミン市に移ってきた。

ここはマニラだ!

空港を出ればすでに市街地で、角ばった低層ビルは白いペンキを塗ったものが多い。
アメリカの地方都市のさびれたところに、人だけやたら集めたぞ、みたいな。

ここはマニラだ!

ハノイとの違いは大きい。
記憶のなかの、珠海や杭州をはじめとする中国のいろんな街をコラージュして漢字をローマ字におきかえたようなハノイとは、何と異なった景観か。

ここはマニラだ!

昭和20年代には東南アジア最大の都市はサイゴン、マニラだったのだ ;
そのころバンコクはずっと遅れた街だった
……と、(もちろん本で読んだ知識だけど)ハノイから一緒に南へ来てくれた駐在員が話してくれる。

お互い、バンコクやマニラのようすもよく知っている同士なので、
国の発展を左右する歴史のいたずらについて談論する。


「アメリカ戦争がなければ
……あ、この国では
ヴェトナム戦争のことを『アメリカ戦争』っていうんだけどね
……アメリカ戦争とそのあとの鎖国がなければ、
サイゴンにはいまのバンコクの繁栄があったろう」


「ヴェトナムの強みは教育レベルの高さだよ。
タイやフィリピンで遭遇するような
“どうしようもないほど教育を受けていない人”
に鉢合わせることがない。
ヴェトナムの識字率の高さは東南アジアではピカ一だ。
これはこれからの強みだよ」



中国語やタイ語、朝鮮語などの発音感覚を駆使して、
それなりに発音できるようになったつもりでいたヴェトナム語だったが、

ヴェトナム出社初日に、
ハノイ事務所で暇そうにしている受付嬢を相手に
「きょう会った人の名刺に書いてあるヴェトナム語を片っ端から発音する」
練習をしてみたら、

バシバシに直された。

いちばん感動したのは、
ong という音を発音したあと口を閉じること。
ongm と書けばいいかもしれない。

自分の ong の音を直されてみて、
「相手の口元を見ながら発音をまねる」ことを久々に励行する。

t や d の音を発音するときの舌先の位置がかなり後方寄りで、
t など巻き舌音そのものだ。
口の筋肉の緊張度も高い。

音声学を勉強してあるおかげで、指摘をきけばコツが理屈ですぐわかる。
理屈をバカにするなかれ。理屈が分かれば、実践への道は近い。

ネイティヴスピーカーにこうして直してもらうような細かいポイントが入門教科書にはあまり書かれていない。
CDを聞くだけでは分からない違いだった。

ヴェトナム語の発音は奥が深そうだ。
タイ語が簡単に思える。

きょうの前半に登場したハノイ駐在員(その前にバンコクが長くタイ語も堪能)に言わせると
「タイ語よりもヴェトナム語のほうがストライクゾーンがずっと狭い」。

音声学講義の仕上げにヴェトナム語のフィールドスタディーはもってこいかもしれない。






最終更新日  Jun 21, 2007 09:41:50 AM
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Jun 19, 2007
カテゴリ:越南のオモチャ箱
6月18日の夕方、ハノイに着いた。
越南はまったくはじめて。
オモチャ箱をひっくりかえしたようなところ、という第一印象。

空港から出るとすぐ、両側に水田がやや雑然とすがたをあらわし、十数頭の牛が草を食み、泥の色をした池に子供の頭が5つばかり浮かんでいる。
……という出来すぎの光景を過ぎると、

こんどは
水田のなかに広告塔が林立する、これまた出来すぎの光景を過ぎる。

クリーム色の壁と赤茶色の屋根。

街に近づくとこんどは、日本でいえば別荘地に建てた「童話の館」みたいな、
あるいはディズニーランドの一角のペンキ塗りの安普請のような
そんな雰囲気の住居が増える。

そのわりに調和感がなくて、なんとなく殺伐を感じる。あくまで第一印象。


ローマ字を見るたびに意味を推し量ろうとする。
教科書のなかのことばが、空港内の表示のそこここに生きた存在として立ち現れてくれて、ぞくっとした。

門の両側の白い柱に漢字と字喃(チュノム=越南漢字)を混ぜ書きしてあるのを見た。
書物のなかでしか見たことがなかった字喃が、街角に唐突に登場して、素朴な感動をおぼえる。

あとで訊くと、仏教寺院だというのだ。
なかを見てみたい。


聞いてはいたが、食堂のメニューの価格表示が米ドルなのを現実に見ると、やはりしみじみ驚く。
敗戦国日本でも、通貨主権までは放棄しなかったが。


「5時半に来てください」
「会社は近いですか」
「歩けませんね。車で行ったほうがいいですね」
「英語と中国語は話せるが、越南語はわかりません」
ていどのことをいえるのが、いまのぼくの越南語のレベルです。

立ち上がりのスピードはタイ語よりはやいですが、さて、どのくらいまで極めるか?






最終更新日  Jun 19, 2007 09:55:06 AM
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