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文春新書『英語学習の極意』著者サイト

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台湾の玉石混淆

Jan 13, 2013
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テーマ:中国&台湾(3093)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
台湾正名運動。「正名」 は 「名を正す」 だ。
台湾の企業名や団体名の 「中国ナントカ」 「中華ナントカ」 という呼称を 「台湾ナントカ」 に改めることに始まり、ゆくゆくは国の名も中華民国から台湾国に正すことを目指す運動。

湯浅邦弘 著 『論語 ―― 真意を読む』 (中公新書) を読んでいたら、この「正名」の概念を孔子がまつりごとの基本として考えていたことを知り、台湾正名運動の拠って立つところに納得した。

『論語』 の子路篇から、湯浅邦弘さんの和訳を抜粋すると

≪子路が言った、
「衛の君主が先生を招いて政治を行おうとすれば、先生は真っ先に何をなさいますか」。

孔子は言った、
「それは何より名を正すことだろうね」。

子路は言った、
「またこれだ。先生のまわりくどいことは。何を正そうというのですか」。

孔子は言った、
…<前略>… 名が正しくないと、言葉はうまく通じない。言葉がうまく通じなければ、事業は成就しない。
事業が成就しなければ、儀礼や音楽は盛んにならない。儀礼や音楽が盛んにならなければ刑罰が濫用される。刑罰が濫用されれば、民は身の置き所がなくなる。
だから君子は、ものに名づければ必ず言葉にでき、言葉にできれば、必ず実行できるようにする。君子は、言葉を少しもゆるがせにしないのだ」。≫
 (163~164頁)

事業成就 → 儀礼・音楽 → 社会秩序 という順序立てが、いかにも孔子さまである。






最終更新日  Jan 13, 2013 04:44:43 PM
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Mar 10, 2011
テーマ:中国&台湾(3093)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
日本統治時代に台湾の民生に貢献した技師・八田與一(はった・よいち)ら一家が住んだ宿舎が、現地でほぼ復元されたという。

偉人の顕彰が着々と継承されていくのは、すばらしいことだ。

以下、金沢市の 『北國新聞』 平成23年3月10日の社説から:


≪八田宿舎復元
 交流の担い手育てる拠点に


台湾で烏山頭(うさんとう)ダムを築いた八田與一技師 (金沢市出身) が工事中に使っていた宿舎が現地でほぼ復元され、今年5月8日の技師の墓前祭に合わせて開園する記念公園の輪郭が整ってきた。

日本統治時代の歴史をしのぶ建物の復元は、その時代の評価をめぐって 「親日」 「反日」 に分かれてきた台湾の戦後史を思えば感慨もひとしおである。


復元宿舎4棟を中心とする記念公園は、金沢の 「八田技師夫妻を慕い台湾と友好の会」 が毎年、現地の人々とともに墓前祭に参列し、正式な国交がないなかで地道に心を通わせてきた地域間交流の実りでもある。

台湾では日本からの観光客誘致に期待が高まっているが、日台の懸け橋となった八田技師の足跡や草の根交流が実を結んだ経緯も考えれば、観光資源にとどまらず、交流の新たな担い手を育てる拠点としての位置づけを明確にしたい。

復元される宿舎には 「家具を贈ろう」 キャンペーンで県民から寄せられた同時代の家具や調度品も近く搬入される。

まさに台湾における石川の拠点といえ、これから交流を拡大するうえで強固な基盤となる。
石川からも積極的に知恵を出し、日台関係の進展につながる活用策を考えていきたい。


台湾では日本のアニメやドラマなどのポップカルチャーが若者に定着している。
日本語世代が語り継いできた八田技師への感謝の念を若者たちが触れることで、日本への親近感がより深まり、親日的な土壌も耕されていくだろう。

石川県から台湾への修学旅行が増え、技師を通じた学校間交流が広がってきたのも世代をつなぐ心強い動きである。


海外で活躍した郷土の偉人に光を当てれば、国を超えて再評価の動きが広がり、未来へ向かって交流の新たな扉が開かれる。

これは八田技師に限らず、米国ワシントンからの桜の里帰りプロジェクトが動き出した高峰譲吉博士の顕彰活動にも当てはまる。

海外との交流の広がりが期待できるという点では、今秋に顕彰施設ができる鈴木大拙も2人に劣らない。郷土の偉人を通したスケールの大きな国際交流を、金沢、石川の強みにしていきたい。≫






最終更新日  Mar 10, 2011 11:11:05 PM
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Dec 31, 2010
テーマ:中国&台湾(3093)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
今年4月14日にマニラから帰国して以来、海外出張の機会がない。
会社の仕事が 100%内勤業務になってしまった。

ときどきは国外に出ないと感覚が鈍るから、ソウルや台北にプライベートでふらっと行って来るのもいいかなと思うこのごろ。
本屋と食べもの屋に加えて、いまなら画廊めぐりに GO! だな。



台湾の台南市が、八田與一(はった・よいち)顕彰に力を入れるそうだ。

『北國新聞』 をフォローしていると折々、八田與一関連のニュースがある。

(ブログのネタに困っているひとに こっそり教えたいコツのひとつがこれ。
大新聞の報道でなく、地方新聞の報道や論説からこれと思うものを拾ってくるわけですね。
ぼくの場合、フォローしている地方紙は 『北國新聞』。残念ながら、四国の地方紙にとんと興味がない。)


八田與一夫妻を描く実写ドラマが台湾では既に作られており、映画化の話もあるという。完成が楽しみだ。


北國新聞 平成22年12月31日 社説

≪新台南市が誕生 八田技師の絆をさらに強く

金沢出身の八田與一(はった・よいち)技師が戦前、水利事業に貢献した台湾の台南県と台南市が合併して新制台南市が誕生した。
市長に就任した頼清徳氏は金沢市や石川県との交流を促進し、技師の顕彰活動に力を入れる姿勢を示している。

来年は八田技師をたたえる記念公園が5月に開園する節目の年となり、市議時代から八田技師の顕彰活動に取り組んできた金沢市の山野之義市長も訪問に意欲を示している。

今年は技師を描いたアニメ映画 「パッテンライ!!」 が台湾の学校で巡回上映され、若者たちに技師の足跡が広く紹介されるなど、若い世代の交流の輪も広がっている。
新たな台南市の誕生を機に八田技師の絆をさらに強めていきたい。

台湾では地方再編により、台南市を含む四つの行政院 (内閣) 直轄市が12月25日に誕生した。
日本の政令市に相当し、財政面で他の県や市より優遇され、八田技師の関連事業の強化も期待される。

先の市長選で当選した最大野党の民主進歩党の頼清徳市長は、与党国民党の馬英九政権の下で八田技師の記念事業が進められている点について、
「八田技師の功績を顕彰する点では同じ立場であり、台南市長として取り組んでいきたい」
とし、金沢市、石川県との交流を継続、強化していく方針を明確にしている。
選挙戦でもたびたび八田技師に言及し、顕彰事業として八田技師夫妻の映画化を挙げている。

台湾では八田技師が建設した烏山頭(うさんとう)ダムの世界遺産登録運動の取り組みや八田夫妻を描くドラマが放映されるなど、八田技師にあらためて光があてられており、映画化もぜひ実現してもらいたい。

烏山頭ダムの近くで台湾政府が整備している 「八田與一記念公園」 は、八田技師の命日にあたる来年5月8日のオープンを目指している。

「“パッテンライ” の家に家具を贈ろうキャンペーン」 で石川県から寄せられた家具や調度品も展示され、八田技師を通じた石川と台湾の交流に弾みがつく。
金沢、石川と新台南市との信頼関係を深め、日台の懸け橋となった技師の功績をより多くの人に伝えていきたい。≫






最終更新日  Dec 31, 2010 02:37:59 PM
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Aug 20, 2010
テーマ:中国&台湾(3093)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
台湾の大学・大学院・専門学校への中国人留学生入学が来年には解禁になるそうだ。

どうせ既にスパイはたんと入り込んでいるだろうから、オモテで中国人留学生をシャットアウトしても意味がない、という判断だろうか。

中国人留学生は当然ながら “祖国統一” の宣伝と組織化に努力することを条件に送り込まれる。
今まで台湾にいたのはスパイだからオモテ立っての運動はせずウラからの策動だったろうけど、オモテから来た中国人留学生ならオモテ立って堂々と学内で “祖国統一” 宣伝に力を注げるだろう。

それに乗る台湾人学生ではないだろうけど、臭い球として考えられるのが嘘八百を並べる反日運動の展開だ。
親日国の学生を反日に洗脳する使命を託されて来ることは十分考えられる。

中国で政府が反日をあおると、反日が反共産党に転化しかねないから危険だが、台湾へ留学生を送って反日をあおる分には、中国にとって失うものは何もない。

台湾政府が中国人留学生の数に一定の枠を設けることを祈る。中国人留学生の日常をチェックして、透明性のある運用をしてもらいたいものだ。

日本経済新聞 平成22年8月20日 6面記事

≪台湾、中国人学生の留学解禁へ

【台北=新居耕治】 台湾の立法院 (国会) は19日、中国人学生が台湾の大学・大学院や専門学校に留学することを解禁する法改正案を可決した。
教育部 (教育省) はこれを受け詳細規則を早期に策定する方針で、来年には初の中国人留学生が誕生する見通し。≫






最終更新日  Aug 20, 2010 08:15:40 AM
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Jul 4, 2010
テーマ:中国&台湾(3093)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
中国と台湾が6月29日に “両岸経済合作架構協議” (Economic Cooperation Framework Agreement, ECFA) に調印した。(中国語の “協議 (シエ・イー)” は、 「合意 (の覚書)」 という意味でよく使われる。)

当事者どうしは 「両国間」 という表現を使えない両国だから、こういうとき中国語では “両岸” と呼ぶことで議論を避ける。

日本語では 「中台経済協力枠組協定」 ということになろう。

かなわぬ理想を言うならば、台湾はASEANに加盟して、まず東南アジア諸国との間で自由貿易を享受するというのが、あるべき姿だと思う。

中国との関税撤廃等の新たな枠組みも、台湾がASEANの一加盟国として中国・ASEAN間の包括的な交渉のなかで決めてゆく。そんな世界が、わたしの思い描く理想だ。

これがなぜ不可能なのか、台北駐日経済文化代表処 (=駐日台湾大使館) のサイトに解説がある。

両岸経済協力枠組み協議 (ECFA) に関するQ&A (定義、内容) 2009年4月9日

≪Q: どうして先にASEANと締結しないのですか?

A: ASEAN憲章第6条によると、新規メンバーの加盟にはASEAN加盟各国全会一致の合意が必要であり、1カ国でも反対すれば加盟することができません。

わが国の置かれた国際現実から見て、それはきわめて困難なことです。

目下、政府は中国大陸と経済協議の締結を推進する一方で、主要貿易パートナーとFTAの締結を積極的に推進しています。

双方同時に進めることによって、わが国の全体的な対外貿易競争における環境を改善することができます。

中国大陸のほか、ASEAN等の国および地区もわが国が同時に努力する対象となっています。≫


そもそも 「台湾政府が独立を本気で語れば宣戦布告するぞ」 と威嚇する中国だ。
台湾がASEAN諸国に働きかけても、片っ端から潰しにかかるのが中国だろうし、カンボジアとビルマは確実に中国側を向く。

それでもなお、台湾が属するべき国際枠組みは先ず何をおいてもASEANだ、と理想を語り続けなければ、まして難しい 「台湾独立」 はさらに遠のいてしまう。

台湾側が歯を食いしばってASEAN加盟の理想を掲げ続けることで、世の中が台湾を見る目を少しずつ変えさせ、中国側から見た交渉のハードルを高く維持することができるはずだ。



7月1日の『自由時報』 (民進党系) の社説 を読んだ。
思うに任せぬ現実を前に、風刺が炸裂していた。

タイトルからして
≪台湾を買いたい共産党、台湾をタダで呉れてやりたい国民党≫
と来た。

≪国・共の両党の政府が中国重慶でECFAに調印しようというその日に、台湾国防省の前次官である林中斌氏があるシンポジウムでこんなことを語った。

「馬英九政権になってから中国・台湾の両岸情勢の緊張が緩み、北京側は 『台湾を得るには、攻撃するよりもカネで買うほうが安くつく』 と考えるようになった。

『戦わずして東アジアの盟主となる』というのが北京の新戦略だ。

北京は台湾に対して今後も 「気前の良さと善意」 を振りまき続けて、台湾の人心を勝ち取ろうとし、各方面の力を動員して中国・台湾の軍事上の不信をなくし、米国へ圧力をかけて台湾への武器輸出を停止させようとするだろう。」≫

≪我々 (=自由時報) が思うに、ずる賢く立ち回る中国の戦術を、一般のマトモな国の論理で測ってはならない。

「気前の良さと善意」 を振りまくといっても、実のところは気前がいいわけではなく、全ては中国の役に立つことを絶対条件として組み立てられている。

「台湾を買う」 ほうが 「台湾を撃つ」 より安くつく、だけでは満足しないのだ。中国は、「台湾を買う」 値段も徹底的に値切る気だ。≫

≪中国の歴代のリーダーは、毛沢東しかり、江沢民しかり、台湾海峡を眺めて嘆くのみ。胡錦濤に至っては文治も武功も一流人ではないから、台湾には手出しのしようもない。

ところが問題は台湾側の 「内部から外部へ呼応する」 馬英九の誤った政策にある。
台湾をさらに安く 「買い叩く」 歴史的なチャンスを中国に与えたばかりに、いまや台湾は本来の売り値の最低レベルすら確保できない始末だ。

そんなわけで、胡錦濤は 「台湾を買う」 必要さえなくなったし、馬英九の能力では 「台湾を売る」 ことすらできず、まさに本紙が過去に予言していたとおり 「台湾をのし付きで呉れてやる」 状態になってしまった。≫

≪ECFA締結後の台湾は、ふたつに分裂してしまうだろう。
中国から利益を得るビジネス界・財界と、中国から利益を得られないか得ることが難しいその他の人々の、ふたつの階級に。≫






最終更新日  Jul 4, 2010 09:18:50 PM
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May 16, 2010
テーマ:中国&台湾(3093)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
日本統治時代の台湾南部の水利事業に尽くした八田與一(はった・よいち)は5月8日が命日である。

今年もその遺徳をしのび、烏頭山(うさんとう)ダム近くで墓前祭が行われた。

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前日の5月7日、八田與一の銅像には花が供えられていた (台湾 『自由時報』 劉婉君 記者撮影)

墓前祭には、八田與一のご長男の奥様の八田綾子さんをはじめ約500名が出席し、台湾政府からも大統領府の頼峰偉官房副長官が出席した。

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(金沢 『北國新聞』 より)

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(『自由時報』 劉婉君 記者撮影)

5月8日午前には、「八田技師夫妻を慕い台湾と友好の会」 の一行が、八田與一記念公園の建設地を見学した。

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(『北國新聞』 より)

一行(いっこう)は、翌5月9日には奇美実業の創業者、許文龍氏を表敬訪問した。

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台湾・台南県の奇美実業本社で許文龍氏のバイオリン演奏に合わせて 「仰げば尊し」 を歌う一行。(『北國新聞』 大田こころ記者撮影)



墓前祭前の5月5~7日には、国立台南藝術大学の斑芝花劇団がオリジナル演劇 「八田與一 ~ 烏頭山の愛」 を、大学の音像藝術館戸外広場で上演した。

劇のクライマックス部分は、墓前祭でも披露された。

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練習に余念がない斑芝花劇団 (『自由時報』 劉婉君 記者撮影)

八田與一・外代樹(とよき)夫妻の夫婦愛、そして台湾の土、台湾農民との結びつきを描き、30名のキャスト、70名のスタッフを動員して作られたもの。

台南藝術大学は、烏頭山ダムから吊り橋ひとつ隔てたところに位置している。

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八田與一を演じる国楽科7年生の楊智博さんと、八田外代樹夫人を演じる陳怡トウ(ちん・いとう、トウは「丹彡」)先生 (『自由時報』 劉婉君 記者撮影)



以上の内容は、『北國新聞』 (金沢市) および 『自由時報』 (台湾) の報道から要約しました。なお、『自由時報』 記事は何れも台湾南部の地方ニュースとしての扱いでした。






最終更新日  May 16, 2010 11:08:01 PM
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Mar 23, 2010
テーマ:中国&台湾(3093)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
八田與一(よいち)技師を描いたアニメ映画 「パッテンライ !!」 の 試 写 会 が台湾国の台南県や台北市で行われたことは、平成21年11月17日のブログ でご紹介した。

北國新聞』 によると、さらに輪を広げての巡回上映会が台南県ではじまったそうだ。

同紙3月23日の社説から:

≪八田映画が台南巡回 
 次世代の交流に大きな弾み

 台湾の水利事業に尽力した金沢出身の八田與一(よいち)技師を描いたアニメ映画 「パッテンライ !!」 の巡回上映会が台湾・台南県で始まり、8月まで同県内の教育、文化施設で順次開催される。

八田技師が建設した烏山頭(うさんとう)ダムのある地で、次代の日台交流を担う若者たちに八田技師の功績を広く伝えることは大きな意味を持つ。

 八田技師を通じた金沢、石川と台湾との児童生徒らの交流は広がりを見せており、今月も金大附属高生が修学旅行で烏山頭ダムを見学し、金沢学院東高が台湾の生徒一行を迎えて友好を深めたばかりである。

「パッテンライ !!」 の台南県巡回上映を若者らの交流促進の弾みとしたい。

 台南県の計画では8月までに同県内の小中学校や、高校、大学、専門学校のほか図書館、社会教育センターなどで上映する。

「パッテンライ !!」 は昨年、台湾各地で上映され、八田技師への関心と共感が一気に高まった。

 今回の台南県巡回は最初の児童対象の上映会が好評だったように、若者に人気のある日本のアニメという媒体によって、八田技師の不屈の意志や、誰に対しても分け隔てなく接した人柄などが若年層によく伝わるはずである。

台湾での日本語世代の高齢化が進むなか、日本と日本人に対する理解を深めてもらうためにも、より多くの若者に見てほしい。

 石川と台湾の生徒による八田技師ゆかりの地の訪問は、互いによい刺激を受けている。
金大附属高の生徒はダムの実物を見て、スケールの大きさと技術の高さに驚き、「郷土の偉人」 であることを肌で感じた。

また、金沢学院東高を訪問した台湾の生徒は、八田技師の生家や母校も訪れた。
一行は技師を誇りとする地域の人々の思いに接して、八田技師を 「平和の大使」 とたたえている。

 今秋に台湾を訪れる泉丘高生も 「パッテンライ !!」 を鑑賞するなど、事前の学習を深めている。

台湾でも巡回上映を機に金沢、石川を訪れる若者が増え、相互交流の促進を期待したい。

来春には石川県で日台観光サミットが開催される。
八田技師を通じた若者たちの受け入れ体制もさらに整えたい。≫






最終更新日  Mar 24, 2010 12:22:35 AM
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Nov 17, 2009
テーマ:中国&台湾(3093)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
日本統治時代の台湾の民生向上に尽くした八田與一(はった・よいち)の生涯を描いたアニメ 「パッテンライ!!」。

このほど、ほとんどの場面を北京語と台湾語に吹き替えた台湾上映版が完成した。

(下に掲載した写真に写っているポスターを見ると、「八田與一」 が映画名のようだが、台北駐日経済文化代表処の報道では 「八田来了!」 が映画名だとある。ほんとは どうなのだろう、どなたかご教示いただければ幸甚です。)

台湾での特別試写会は、11月4日に台南市の台南県立文化センターで開催。国家元首の馬英九大統領も出席した。
台北駐日経済文化代表処のサイト に報道があるので、ブログ後半でご紹介したい。)

11月9日には台北市でも試写会があった。
大紀元10月31日報道 によれば、李登輝 大統領やジュディ・オングさんも出席の予定とあるが、実際に出席されたのか、わたしは確認できていない。

台湾各地での一般公開は11月13日に始まったそうだ。



わたしも5月13日に、新宿でこの映画を観た。
そのときの感想をブログに書いている ↓
八田與一を描くアニメ 「パッテンライ!!」 台湾の民生に土木技術で尽くした夢と快活

八田與一を生んだ金沢の 『北國新聞』 も11月11日に、コラム 「時鐘」 でこの映画のことを取り上げていた:

≪台湾全土で始まるアニメ映画 「パッテンライ!!」 上映の光景を、主人公の八田與一技師の長男・晃夫(てるお)さんに見てほしかった、と思う。
晃夫さんは3年前に死去した。

 亡くなる少し前、長時間の取材をする機会があった。
晃夫さんがまず語った父の思い出は、小さな失敗談だった。

山中のダム建設現場は、娯楽に乏しい。
ある日、父がトラックいっぱいの荷物を運んできた。

「ラジオが来たぞ」

大がかりな装置が組み立てられたが、聞こえてきたのは雑音だけ。
周囲は落胆し、「おやじは何ともバツの悪い顔をした」。

子どもの記憶は、不思議である。
やがてラジオが聴けるようになったが、その時の喜びより、雑音に困惑する 「普段着の父」 の姿を強く心に刻む。

 晃夫さんも、似たような戸惑いや屈託を抱いて、父母ゆかりの地の墓参を続けてきた。
「向こうの人は温かい。だけど、こっちは大陸ばかりに目を向けている」。
日台友好の声よりも、不快な雑音ばかりが耳に届く日々が続いたという。

 最後の墓参に旅立つ前、「本当に長かった」 と述懐した。
苦労を重ねた分だけ、喜びはさぞ、と推察するしかない。≫


心を結ぶ ちからのある映画だ。台湾での一般公開はまことに意義深い。



台北駐日経済文化代表処 (=台湾大使館) のサイト に、11月4日に台湾総統府が発表した報道があるので、記録も兼ねて転載させていただく:


≪馬英九総統が日本のアニメ映画 「パッテンライ」 の特別上映会に出席

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写真左は八田與一氏の長男・晃夫氏(故人)の夫人、八田綾子さん。写真提供: 中央社

 馬英九総統は11月4日夜、台南県立文化センターにおいて開催された日本のアニメ映画 「八田来了 (日本名: パッテンライ!! ~ 南の島の水ものがたり~ )」 の特別上映会に出席した。

 上映前に行われた挨拶の中で馬総統は
「日本の土木技師、八田與一氏が台湾で烏山頭ダムと嘉南大シュウ(土へんに川)を建設した物語を背景にしたアニメ映画 『パッテンライ』 の上映会に招かれ光栄である。

八田技師は1920年から1930年に、10年間の歳月をかけて当時 アジア最大規模の烏山頭ダムを完成させた。

これにより、嘉南平原地域の水稲生産量は大幅に増大し、台湾の農民は現在でもその貢献に感謝し同氏を懐かしんでいる。

政府と民間は 『烏山頭ダム風景区』 に八田與一紀念堂を建設し、八田技師がダム建設を指導していた時の関連する写真およびその人物紹介などの貴重な資料を展示しているほか、毎年5月8日の八田技師の命日には慰霊祭も行い、その功績を記念しており、私もこれまで3回訪れている」
と述べた。

 馬総統はさらに
「今年9月末に台南芸術大学と台湾の学術界、文芸界、農業界さらには日本の文化界の各関係者が一体となり、『烏山頭ダムの世界遺産登録推進連盟』 を組織し、『日本が提出し、台湾が協力する』 の方法で、国連にこの烏山頭水利システムが世界文化遺産に登録されるよう提案申請していくことになった。
私はこの活動の推進はきわめて意義があると認識している」
と強調した。

 続けて
「烏山頭ダムは北回帰線にきわめて近い北緯約 23.5度の位置にあり、世界地図からはこの緯度に近い数多くの場所はいずれも沙漠であることが見てとれる。

当時の烏山頭ダム付近もその多くは乾いた耕地であったが、後に八田技師の努力により多くの水田になったのであり、台湾の農民は大いに感謝している。

また、八田技師の人柄も実直で善良であり、台湾人の性格と近いものがある。
同氏は台湾人に対しても一視同仁とし、これも皆 非常に感謝して懐しんでいる点である」
と紹介した。

 また
「この映画は今年5月に日本でロードショー上映され、非常に好評を博した。
今年11月から台湾での公開上映されることになるが、より多くの人がこの機に八田技師の南台湾ひいては台湾への貢献を理解することを希望しており、これが中華民国と日本の各方面での密接な関係をより一層発展させる重要な礎となるようにも願っている」
と期待の意を示した。

 馬総統は同映画鑑賞後、
「このアニメ映画は、日本人の子どもと台湾人の子どもの友情を通して、八田技師が当時、烏山頭ダムと嘉南大シュウを建設した過程を描いたもので、非常に感動した。

実際の上でも多くの人々が八田技師の貢献について、よく耳にし理解しているが、この映画は同氏の人柄をより一層際立たせている。

なぜなら同氏は台湾人に対しても一視同仁とし、何ら偏見はなかったからだ。
これは同氏が人を分け隔てなく救うことを強調した宗教的な信仰と関係があるのであろう。
これも台湾の農民が同氏に対してきわめて感謝し懐かしんでいる理由の1つである」
と感想を述べた。

 馬総統はさらに
「私は2年余り前に八田技師の業績について深く理解し、感動した。
八田技師の旧居について、政府は現在八田與一紀念パークの設立を計画しており、できるだけ早く同氏の旧居が復元され、多くの人々が八田技師の業績を理解するよう願っている」
と強調した。 【総統府 2009年11月4日】 ≫






最終更新日  Nov 23, 2009 12:19:31 AM
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Jun 5, 2009
テーマ:中国&台湾(3093)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
(4月6日の 「NHK用語 <日台戦争> 不適格な “歴史用語” をテレビで普及させる気か」 の書き込み応酬の続き)


一部の論者が 「日台戦争」 という用語を使おうとするとき、2つの歴史事象が混同されているように思われる。


(1)下関条約に承服できない在台湾の清国勢力による抵抗:

清国から派遣されていた巡撫(=知事)の唐景松* が選挙もなしに大統領となり 「台湾民主国」 独立宣言をし、日本支配に抵抗する戦闘を台湾西部で繰り広げた。
(* 「松」 は、山かんむりをつけて、「すう」 と読む。)

戦闘は、日本からの進駐軍が台北県に上陸した明治28年5月29日にはじまり、10月21日の台南陥落で終わっている。

この戦闘は、日清戦争のために設けられた大本営が日本軍を引き続き指揮した。

清国側が日清戦争の講和条約の内容を台湾において意図的に徹底させず、日本側が武力によって講和条約内容の実現を図ったものということができる。

これらの理由から、この一連の戦闘は下関条約締結後であるが 「日清戦争の一部」 と整理するのが正当と考えられる。


(2)清国による法の支配が及んでいなかった台湾東部の先住民族の抵抗:

奇しくも清国が 「化外(けがい)の地」 と呼ばざるをえなかった先住民族の領域を、近代社会の法治に従わせようとする台湾総督府の政策への、先住民族による抵抗運動。

日本側から見れば、叛乱。
先住民族側の立場を現代的に解釈すれば、民族自決権確保のための闘争。

日本側から見れば、「首狩りの習俗をほうっておけるか?」。
先住民族側から見れば、「長年にわたり漢人の侵入を食い止め、清国でさえ干渉してこれなかった領域を、日本人が侵害するとは許せない」。

この抵抗運動の鎮圧は、初期対応は警察力によったが、規模が大きかったため軍による対応となった。

この一連の戦闘は、第(1)項の 「台湾民主国」 なる清国勢力による戦闘とは、主体も経緯も異なる別物である。

この戦闘を 「戦争」 と呼ぶかどうか。
先住民族側に、国家樹立を目指した計画性はなく、台湾総督府に取って代わる実力も意図もない。

先住民族側が書く歴史では 「戦争」 であろうが、日本側から見れば 「叛乱(の鎮圧)」 ないし 「紛争」 と整理するのが妥当である。

共産党ふうには、「遅れた封建社会を解放する、民族解放戦争」 などと整理されるかもしれないが、もちろん論外であろう。

日本側が仕掛けた 「侵略戦争」 と呼べるか。
一部論者は、そういうふうに議論を持っていきたいのであろうが、それならそもそも漢人が台湾に移民し先住民族の領域に侵入しつつ融合した過程をも 「侵略戦争」 と呼ぶことから始めていただかねばなるまい。



4月5日のNHKスペシャルでは、第(1)項にも若干触れつつ、第(2)項の叛乱を現地の写真つきで紹介しながら 「日台戦争」 ということばを字幕で出した。

第(2)項にいう紛争を 「日台戦争」 と称したことに、視聴者は驚いたのである。






最終更新日  Jun 7, 2009 07:09:16 PM
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May 2, 2009
テーマ:中国&台湾(3093)
カテゴリ:台湾の玉石混淆
じつは私、大学4年生のとき、NHKから雇用内定をもらいそうになりました。

当時、私はなんと朝日新聞社に就職を志望していて (笑ってやってください。『日本の本領(そこぢから)』最終章に事情を書いています)、ばか正直に
「紙の仕事がしたいので」
とお断りしたのであります。

NHKの面接員のかたが
「きみ、NHKの職場を案内しましょう。仕事の様子を見てみないかね。
……ここまで言っているんだ。これがどういう意味か、帰ったら周囲の人たちに聞いてごらんなさい」
と真剣に言ってくれたのを今でも覚えていますが、あのときNHKに入社していたら今ごろ自分はどう動いていただろう。

NHKの名誉を挽回するような真摯な番組を作るべく闘える部門にいたとしたらラッキーだが。

とうの昔に報道部門では干されて、NHK教育テレビで語学番組を作っていたろうか。



世のひとに良書を薦めるのもレジスタンスなり。

柯徳三(か・とくぞう)さんの
『母国は日本、祖国は台湾 ―― 或る日本語族台湾人の告白』 (発売・星雲社)

Bokoku_wa_Nihon;_Sokoku_wa_Taiwan.jpg

偏向番組 「NHKスペシャル」 の “シリーズ・JAPAN デビュー” でインタビューに応じたところ、恨み言の部分だけを抜き出して編集され、反日台湾人に仕立てられた人です。

詳しくは、永山英樹さんのブログ「証言の断片のみ放映 ―― 台湾の被取材者が怒る反日番組」をご覧ください。



4月27日の配信コラム 「NHKよ、さよなら! 台湾を読む、この2冊」 で紹介した2冊目は、こちら。

Taiwan_ni_Ikite_iru_Nippon.jpg

片倉佳史(かたくら・よしふみ)『台湾に生きている 「日本」 』 (祥伝社新書)

明治・大正・昭和の建築物の名残を台湾全土に探訪する第1部に始まり、草むし埋もれかけた絆の数々を記した第2部、そして台湾に残った日本語起源の単語を小辞典にした第3部と、資料価値も高い、心の通った労作です。






最終更新日  May 3, 2009 10:14:34 AM
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