ひこじいさんのブログ

2018/05/01(火)17:26

不法占拠と闘う

法的な権利や根拠がなく、家屋や土地を占拠することを不法占拠といっている。 我が家の山荘のデッキの屋根の内側を、迷惑生物に一言の断りも無く突然不法占拠された。   ミツバチは他の蜂と異なり毒針の先に鋸の歯にも似た多数のカエシがあるため、いったん刺すと針が抜けない構造になっている。 そのため刺したミツバチを払うと、針と毒嚢・毒腺を刺した皮膚に残してミツバチの体から抜けることで死んでしまう。   「自分の命と引き換えに、相手に致命傷を与える」という意味から、「ハチの一刺し」という比喩の言葉が使われるようになった。 これはミツバチの刺傷についてのみ使われるものであって、ミツバチ以外のアシナガバチやスズメバチなどに刺された際に「蜂の一刺し」と使うのは本来の用法ではない。   越冬した女王バチは、単独で4月頃から巣づくりと産卵を始める。そのため5月頃に見かける巣は小さく、蜂の数も少なく攻撃性も低い。 駆除する場合はこの時期が、適期でもある。   ハチはすべての種類が、危険と思い込んでいる人も多い。 家の周囲や植え込み・石垣の間等人に身近な場所に営巣し、目にする機会の多いアシナガバチは巣を弄らないか蜂に触らない限り30cmほどに近づいてもほとんど刺すことはない。 植え込み等に営巣する小型スズメバチも、攻撃性が低い。   7月以降になると巣はかなりの大きさになり、蜂の数も多くまた蜂の活動が活発になるため非常に危険となる。 スズメバチでは、ヒメスズメバチも攻撃性が低い。   オオスズメバチに次いで攻撃性の高いのが、キイロスズメバチである。   キイロスズメバチは建物の軒下に、径50cm以上にもなる巣を作る。 夏季からは働き蜂の数がかなり多くなって、巣は働き蜂で覆われていることが多い。   最初家の屋根裏やその隙間木の空の中など、閉鎖空間に巣を作る。 やがて巣が大きくなって手狭になると、屋根の軒下などの目立つところに引っ越しをする。   この時期には蜂の数が相当数になっているため、短期間で大きな巣を作る場合があり突然の巣の出現に驚くことがある。   目に付く場所で営巣するスズメバチの中では、キイロスズメバチが最も大きな巣を作る。 蜂の数が多く建物の軒下などにある巨大な巣のほとんどは、キイロスズメバチである。   体全体が黄色の産毛で覆われているのが、キイロスズメバチの特徴である。 飛翔時は太陽光が体毛に反射し見る角度によっては、体全体がオレンジ色に見えるので他種とは区別しやすい。   キイロスズメバチは人の住む環境に適応する能力が高く、果実や飲み残しの缶ジュース・生の魚肉なども餌にする。   凶暴な上神経質で巣の2mほどまで近づくと、これを察知したハチが巣からどんどん出てくる。   日本にはヤミスズメバチ属を除く3属16種のスズメバチの生息が確認されているとされるが、なかでもこのキイロスズメバチによる被害が毎年多い。   攻撃性・凶暴性に加えて、営巣場所が人の生活環境に近い場所であることがその理由としてあげられる。   多くのスズメバチは土の中や木の幹など自然界で巣を作るが、キイロスズメバチは家屋・捨てられたダンボールや公園の遊具など多くの物や場所を利用する。   キイロスズメバチは他の種より活動期間が長く、5月ごろから巣を作り始め新しい女王が誕生する11月ごろまで数を増やし続ける。 そのため一つの巣のハチの数は1000匹以上にもなり、巣の大きさも50cmを超える。   引越しをして新しい営巣場所を決定する際には、複数の候補地の中から生活に最適な場所を決定する。 この際同時に、複数の巣を作ることも珍しくない。   スズメバチの成虫が狩りをして昆虫などを捕獲し肉団子にしたものは、全て幼虫の餌にされる。   ハチの胸と腹の間のくびれは非常に細く、消化器官とつながっていない。 消化器官を持たない成虫は固形物を分解できないため、成虫は餌を消化した後に終齢幼虫が出す透明な栄養液を口移しで受け取りエネルギー源にしている。 そのため幼虫がいないと、成虫は女王バチを含めて餓死してしまうことになる。   スズメバチの名前の由来として、一般に巣の模様が雀の模様に似ているからだと言われているが、これはキイロスズメバチの巣に限ってのことであり他のスズメバチの巣はあまり似ていない。 キイロスズメバチの体型はスズメバチの中では小さく、大きくても25mmほどしかないので一見大型のアシナガバチかと見間違うことがある。   他人によって不法占拠された場合、法律上の権利・賃金債権・建物明け渡し請求権などを強制的に実現する強制執行という手続きがある。   相手がハチでは法律上の権利・賃金債権・建物明け渡し請求権などの手続きは全く効力が無く自主退去も難しいので、その他の方法で強制退去させる以外にない。   駆除には殺虫剤・裸火で焼き殺すなどの他、一般人には入手が困難だが脱脂綿にクロロホルムを染み込ませたものをスズメバチの巣穴に押し込んで、巣の中で羽音がしなくなるまで待って切り取り厚手のビニール袋に入れて処理する方法もある。   山荘のデッキの屋根の桟に、キイロスズメバチが巣作りを始めた。出入りする硝子戸の上部より僅か上だからデッキからは2.5mほどしかない。 出入りの際直接被害を受けることが十分予測され、8月頃まで放置しておくと非常に危険である。   近日中に殺虫剤による強制代執行の予定だが、要した費用の請求書の宛先が無い。

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