統合失調症(精神分裂病)者はひかりの天使?ライトワーカー?
本を何冊も出されている、とある有名な女性のベテラン精神科医。(ここでもうすでに誰かわかってしまうかも)実際にお目にかかったことはないけれど、ウェブサイトやメールマガジンの文章から、ハツラツとしていて、包容力があって、優しくて、温厚で、それでいてどこかひょうきんで親しみやすく、尊敬できる方である。でも、ひとつだけ、うにゃっと疑問に思うことがある。その先生いわく、統合失調症の人は『光のお仕事をしている人達』なのだそうである。むろん、差別や無理解や偏見や軽蔑するよりははるかにいい。でも、そのようにたとえたら、統合失調症という苦しい病気でいることがひとつの使命みたいな役割ということ、になってしまうではないか?統合失調症は一生治らないときめてかかる先生が多い。医師もそうだし、コ・メディカルもそうだ。……へーへーそうですか。さいですか。('-'*)(,_,*)('-'*)(,_,*)私がかつて苦み苦しみぬいた 抑うつも不安神経症も、心の病気は一生治らない!と、レッテルを貼られて、あんたはダメー!っと、バッサリ打ち捨てられていたのと統合失調症をとりまく現状はくりそつ同じだ。だからこの先生も、「一生治らない」(と考えられている)統合失調症の人にたいしては、やさしい言葉で、オブラートにくるんで、レースのカーテンでもひく感じでそのような表現をしているのだろう。でも当然のことながら、統合失調症であることは、『光の仕事』なんかじゃない。この先生も、れっきとした精神科医なら、科学者なら、「光の仕事」なんて文学的な比喩で患者を治療対象からはずさんでほしい。事実上フォアボールで対決をさけて、はなから勝負しないで敬遠しないでいただきたい。と 私はせつに願う。でももちろん、世の中にはいろんな人がいるのだから、「正常」の範囲内の人を相手するのが得意で向いている、この先生みたいな精神科医の存在もなくてはならないだろう。まして、不思議な超能力?霊能力?のあるこの先生ご自身こそが、人に希望と喜びを与える『光の仕事』をしているのだとは思う。でもでも、どんな偉くて有名な先生がそう言ったって、どう考えたって、やっぱり統合失調症を病むことは、『光の仕事』なんかぢゃーないよ。そいずはちがうっちゃー。(仙台弁)統合失調症は、光とは逆の、むしろ、『闇』に無意識のうちに近づき親しむというか、「親しむ」といったら語弊があるならば、悪意ある何かに攻撃され、浸食されることだと思う。抑うつや神経症と統合失調症の違いは、ちょーちょー大雑把にいって、異変を自分のなかにだけしまっておけるか、おけないか、日常生活に影響する不便さや困難さの大きさや、度合いだと思う。あと、恥をかく度合いも、かな。ほんとつらいよね。統合失調症の悩みを抱える方々には、こころから、一日も早い回復をお祈りいたします。平井 瑛子( ひらいようこ )ホームぺージ 不安神経症を完治する精神療法(心理療法)