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本の題名はここから


 181ページこのように書いた。
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 あるお客様からこう言われました。

「あなたは『神の手』にならなきゃいけないのよ!技術力とかそういう事じゃない。ある先生が触ったら楽になったって言う話、聞いた事ない?あなたはそういう人にならなきゃいけない」

 落ち着きがあって知性を感じさせるその方もがんを病む方でした。

「楽にして喜んでくれたお客様はいっぱいいるでしょ?その中には亡くなられた方もいるでしょ?そういう方々があなたを見えない世界から支えるわ。

 結果として亡くなってもきっとあなたに感謝してるはずよ。あなたの仕事は、ただ体をらくにしてあげるだけではダメなのよ。

 この有名な玉川温泉の整体師でしょ。

 普通の温泉のマッサージとは違う。

 もっと自分を信じなさい。あなたの考える仕事を貫き通しなさい。あなたと接してきたたくさんのお客様があなたを応援するわ。

 そしてあなたは神の手にならなきゃいけないのよ。それが亡くなってしまったたくさんのお客様に報いることじゃない?自分を信じなさい!」

そのお客様も今は帰らぬ人になられました。

もし、神の手になれる人間に向かっているなら苦しみと闘っている目の前のお客様を何とかして差し上げたい。そんな葛藤の連続です。

 末期がん。それは自分がもっと見聞きたくない言葉。

 玉川温泉に来てくださるお客様には、病院の先生に余命数ヶ月と宣告された方が多くいらっしゃいます。末期がんとはなんでしょう。

 がん=死と思われている。そこが一番嫌いなところです。

 末期と言うのは期日がつくのですから、死を前提にしているとしか思えない。中には「私、末期がんなんです」とおっしゃるお客様もいらっしゃるお客様もいらっしゃいますがほんのわずかです。
 
 自分からそう告げられるお客様は普通のお客様以上に意志が強い。

 病院の先生は余命の宣告をしなければならないでしょう。しかし私は思います。余命を宣告されてもがんが進行していても、治療がどんなに辛くても「末期がん」と思ってはならない。

 末期がんなどと期日が絡んだ言葉を絶対に信じてはいけません!

 明日の自分が幸せでいたいから、生きる、そう思いたい。

 がんになったということは「新たな命」を授けてもらったことだと思っていただきたい。

 がんの手術は、新しい自分の記念日だと思ってください。

実際、玉川温泉のお客様はがんの手術をした日を記念日と考えるお客様が多くいらっしゃいます。

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と、このように書きました。



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