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「今日、川佐世渡、亡父母七回忌取越のよし、夕方より招請有之、……川佐室迎ひに来り、夜ニ入ゆく、……主人の料理美をつくし、頗酩酊」(文久3年9月2日『石城日記』慶應義塾大学文学部古文書室架蔵) 「居合遣ふ川佐へ、昨日之謝として予画きし常磐の図・白紙壱枚・油揚切手持参」(文久3年9月3日『石城日記』) 今日、川佐世渡(覚左衛門)から、亡父母の七回忌を繰上げてするので、夕方より来てくれと招かれ、川佐の室が迎えに来て、夜に入り行く。主人の料理、美をつくし、頗ぶる酩酊した」 「居合を遣う川佐へ、昨日の御礼として、予の画いた常磐の図と白紙一枚、それに油揚切手持参した。 この日記の筆者は、忍藩(埼玉県行田市)下級武士尾崎石城で、『武士の絵日記』(大岡敏昭著)の主人公です。 招かれた御礼として翌日「油揚切手」を持参しています。「村上家乗」では「酒切手」が度々出てきますが、これは商品券です。「油揚切手」も商品券だと思われますが、商品券を発行するほど油揚の需要があったのでしょうか。 「油揚切手」という面白い言葉は、日記だからこそ”出番”があるのでしょう。これだから、日記は面白い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018/04/03 11:10:39 PM
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