パイレーツ・オブ・カリビアン／デッドマンズ・チェスト
2人の脚本家の音声解説付きでDVDを観てみました♪
ジャックが鍵の絵の布を持ち帰り、クルーにとるべき針路を訊ねられて答えられず、ギブスが『ジャックの様子がおかしい』と洩らす場面がありましたね。
元の脚本では、ジャックの様子がおかしいのはエリザベスが原因かも。。と、直接的に示唆するものだったらしいです。
そして、ジャックが船長室で海図を前に針路を探っている時、コンパスはいう事を効かず、ラム酒のボトルを手に取りました。
中身はカラでジャックは「Why is the rum alweys gone?」と言うのですが、このラム酒はエリザベスの事を連想するもの（無人島での一夜）で、ジャックがエリザベスを忘れていないって事なんですってよ。
確かに、私もこの「ラム酒がない」っていうセリフ聞いた時、前作の無人島でエリザベスがラム酒を燃やしてるシーンを思い出しました。
そしてね。ジャックがそのラム酒を手に取る前に、コンパスが止まるんだけど、コンパスが指す方向にはこのラム酒のビンがあるのよ～～。
ラム酒＝エリザベス なら、コンパスが指す方向は意味深です。
脚本家の2人は、「コンパスが何かを指しているのなら、それはエリザベスだという事をジャックは知っているけれど、それを認めたくないという矛盾を抱えていて、それが針が定まらない原因だ」と言ってました～～。
ホンマかいな～～。そんなにエリザベスの事をっ！？
ティア・ダルマのところに行った時、ジャックのコンパスが機能しない事を知ったティア・ダルマが 「ジャック・スパロウが自分の探すものを知らないの？それとも、知ってるのに自分の物にしたくないわけ？」 と聞いています。
「知っているのに自分の物にしたくない・・」エリザベスの事でしょうか～？
それと。。北を指さないコンパスは「心から欲している物」を指すのではなく、「今、一番欲しい物」だそうで、「欲しい物はすぐ変わる」のだと言ってました。
そっか！じゃあ、ジャックはエリザベスが好きだから欲しいのではないのね☆(≧∀≦)☆
だって、ジャックがエリザベスと久々に再会した時、ジャックの言動ってそれ程、感動～～ってな訳じゃなかったし、利用してやろう～って魂胆がみえみえでしたよね。
そうそう、エリザベスにコンパスを持たせて、チェストのありかを探った時も、本来ならエリザベスが心から欲するものは「ウィルの居場所を突き止める」であるはず。
でも、チェストは「今、欲しい物」を指すのだから、ジャックは「ウィルを助ける為には、チェストが必要だ」と洗脳したんですね～。なるほどです。
ではでは！ブラックパール号の甲板で、結婚出来なかった事で愁いているエリザベスに「船長の俺なら、今ここで結婚式を挙げられるよ」と言ったジャックの意図は？
これは「結婚を申し込んでるのではなくて、エリザベスに嫌がらせをしたいだけ」なんだそうです(⌒-⌒；)
無人島で気持ちを弄ばれたと感じていて、同じような方法でやり返したいと思ってるのだとか。。
そして、コンパスが定まらないのは、本当にエリザベスに惹かれたせいなのか？
本当は好みのタイプではないけれど、実際に口説いてみて自分の気持ちを探っているんだそうです。
そして、エリザベスもまた、「なんでジャックのことが気になってしまうのか？」
そんな気持ちを持つ事に嫌悪感を抱き、ウィルに対して罪悪感もあるし、あえてジャックのゲームを受けて立つ姿勢をみせてる。
「それくらいで、私がなびくと思う？ムリよ。」って気持ちなんですって。
2人はお互いに相手を望んでいるようで、そうではない。
自分の条件を言い合いしているだけで、相手が条件に合えば好きになる。って、身勝手な2人なんだそうな。
そういう所も似ているんでしょうね、ジャックとエリザベスって。
チェストが眠る「死の島」で、エリザベスはコンパスでチェストの位置を中々、探せなかったけど、それはチェストの上をウロウロしていたからであって、針は最初からチェストの位置を示していたということです。
なるほど～～。確かにエリザベスはアチコチと動いてましたわ。
チェストが見つかってから、コンパスはジャックの元に戻って来ます。
クラーケンに襲われて、ジャックは小船で逃げる～～～。
だけど、陸とブラックパールを見比べて、コンパスを取り出して針の方向を見れば。。
ここでは、針がどこを示してたのか、映りませんでしたね。コンパスを覗き込むジャックの顔だけが映ってた。
脚本家の一人は、「陸を指してた」と言い、もう一人は『ジャックにとってコンパスは、最初から常に同じものを指している。何とは言わないけどね。。』と言っています。
「最初から同じものを・・」
やっぱ、エリザベスだよな～。
私はそう思う。
「ラム酒」を指して、死の島でジャックが覗き込んだ時は「エリザベスが座っている方向」を指して、逃げる小船では見えてないけどきっと「ブラックパールを。。エリザベスの居る方向」を指してたに違いないのよ。
だけど、それはエリザベスに対する恋愛感情とは、ちと違うかもしれない。
ジャックにとって一番欲しいのはデイヴィ・ジョーンズの心臓だったけれど、「そこにたどり着くにはエリザベスの存在が必要だった」って事じゃないのかな。
心臓がどこかに消えてしまっても、エリザベスが今後のジャックの運命に大きく関わっているから、ブラックパールの方向を示したのでは？とも思う。
最後、ブラックパール号を捨てようとする時、ジャックが愛しそうにパールと分かれを惜しんでるシーン。
脚本家は、「船と運命を供にすべきか考えてるのかな？」「ジャックが自ら海に沈むとは思えないが、そうしてもかまわない理由はある。」と言っています。
「そうしてもかまわない理由」とは？
自分が犠牲になれば、エリザベスと仲間は助けられるって事でしょうか。
そして、キス。。
「“死のキス”によって、エリザベスは情欲を満たし、罪悪感を葬った」と表現された作家さんがいらっしゃったそうです。
ジャックへの想いを断ち切り、ひどい仕打ちをする。でも、それは想いの『裏返し』なのか？
ジャックを葬れば誘惑も消える。だけど、想いはぬぐいきれない。でも、気持ちを抑えている。
そんな風に、エリザベスの心境を脚本家の2人は分析してました。
それで～～。私は全く思いもつかなかったんですが。
エリザベスがジャックにはめる手錠。。
そもそも2人の出会いに手錠は絡んでいた。
海に落ちたエリザベスを助けたジャックが海軍に手錠をはめられるハメに。
でも、ジャックはエリザベスを利用して逃げた。
2人の出会いも別れも「手錠」が絡んでるから、それに注目して欲しいと。
ホントだ！ 手錠ですら、絡みがあるんだ～。
こうして、映画に携わった方の解説を聞くと、映画の細部の細部まで見えてきます。
今回は脚本家の解説でしたが、ゴア監督やプロデューサーのブラッカイマー氏の解説も聞きたいですね。
どんな思いを込めて作ったのか、そして、ジョニーがどんな事を感じながらジャックを演じてたのか、シーンごとに聞いてみたい。
解説では、他にも興味深いお話があったので、また日記に書いていきたいと思います。
そうそう！それと、ジャックがティア・ダルマ邸で指輪とともにくすねた物は。。
「液体の入った小瓶」でした↓
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