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鳥インフルエンザなどの流行が懸念され、今年ほどインフルエンザについて気になることが多い年はありません
いろいろな本やサイトで勉強したことをまとめてみました


【1】インフルエンザワクチンは効くのか？

他のワクチンと異なり、発病を100%予防できるわけではないそうです

ワクチンの効果は「有効率」として表され、発病予防については65歳未満の健常者では発病を防ぐ有効率は70～90%といわれます(米国疾病管理センター1997年発表データ)。
この「有効率」とは、「予防接種を受けずに発病した人の70～90%は受けていれば発病が避けられた」という意味ですが、逆に言うと予防接種を受けていても発病する人が一定の割合で出てしまうことになります
本来、インフルエンザのウイルスは変異する特性があることもあわせて考えれば仕方のないところなんでしょうね


【2】重症化の予防効果はあるのか？

重症化を防ぐ効果は指摘されています

高齢者では肺炎の併発が課題ですが、ワクチンにより高齢者の肺炎併発での入院を抑制する有効率は50%、肺炎などの合併症による死亡を抑える有効率は80%といわれます(米国疾病管理センター1997年発表データ)。
また、1999年1月から3月に厚生省が全国集計したインフルエンザの臨床経過中の脳炎・脳症の217例のうち、インフルエンザワクチンを受けていた人は一人もいなかった、というデータもあるそうです
インフルエンザも軽い症状ならば、普通の風邪との差が感じられないわけで、ワクチンは効果的であるように思えますね


【3】ウイルスの型が違った場合も効果があるのか？

交差免疫によりワクチンの型が合わなかった年でも60～80%の有効性があるそうです

インフルエンザウイルスは変異を起こすため、毎年ウイルスの型を予測し、ワクチンを製造します
予測と異なる型のウイルスが流行した場合、有効性は落ちる可能性がありますが、それでも、60～80%の有効性が認められるそうです
インフルエンザワクチンは発病、重症化の予防に有効である可能性が高いと言えそうですね


【4】鳥インフレンザが人間に流行した場合、既存のワクチンは効くのか？

わかりません。何もしないよりマシであると考えます

鳥インフレンザのウイルスはH5N1の亜種とされます。広い区分でいえば「A型」です
今、出回っているワクチンが、「A型」のウイルスのワクチンを接種しておけば、多少の交差免疫が期待できるかも…といった感じではないでしょうか？（まだ根拠はありません）

しかし、鳥インフルエンザの毒性は強力で、野生の鳥に流行していた数年前は、鳥インフルエンザではなく「鳥ペスト」と呼ばれていました
一旦、人間に流行してしまったら恐ろしいことになります
今のところ、鳥インフルエンザは、そのあまりにも強力な毒性のため、鳥から罹ったアジアの方はほとんどが死亡しているので、流行していない側面もあると思われます

ただし、ウイルス変性により、毒性が多少なりとも落ちてきた場合、潜伏期間が長くなった場合に、大流行する危険性がありますね


【5】鳥インフルエンザにタミフルは効くのか？

まず確実に効くはずです

一般のインフルエンザの症状を抑えるタミフルは、鳥インフルエンザにも、かなり有効性が高いとされます
慎重な発言の多い医者が言っているぐらいだから間違いないでしょう
ただし、タミフルは脳に障害を与える副作用の危険性も指摘されています
罹ったら今のところ、タミフルしかないのですが、特に子どもの場合、副作用は非常に気になるところです
できれば、タミフルのような対処療法でなく、ワクチンのような予防療法が確立して欲しいものです

　医者には聞けないインフルエンザ・ワクチンと薬（2005年版）

　インフルエンザ（5ー2）