アルビノーニのオーボエ協奏曲
今日は、同じく秋のコンサート向けに練習している、アルビノーニのオーボエ協奏曲作品7について、調べてみました。私も、今日、初めて知ることばかりでした。----------------------------------------------------------トマゾ・アルビノーニ Tomaso Albinoni (1671~1751) は、ヴィヴァルディとほぼ同じ時代に、同じ街ヴェネツィアで活躍した作曲家です。ヴィヴァルディとアルビノーニは、同じ教師についていた兄弟弟子の間柄だったのです。しかし、この2人には大きく違うところがありました。ヴィヴァルディはもともとプロの音楽家、アルビノーニは最初はアマチュアの歌手で優れたバイオリニスト、後にアマチュアの作曲家になったそうです。アルビノーニは大きな製紙工場の若旦那だったため、音楽で生活する必要はありませんでした。その後に、父親が亡くなって、音楽で身を立てていかなくなってからは、立派にプロとして人気を博したことですし、その曲はイタリア以外にもオランダ、ドイツ等でも有名で、バッハも彼の作品を編曲しているほどですから、アマチュアといっても単に音楽で生計を立てていなかったというだけだったそうです。アルビノーニは50曲以上のオペラを作曲していますが、すっかり忘れられて、現在では主に協奏曲の作曲家として認められています。アルビノーニの音楽の特徴は、伸びやかで、くったくがない。ヴィヴァルディが、オクターヴ跳躍や、同音反復、強弱のコントラストの強調により聴くものの耳をいっぺんでとらえてしまうのに対して、アルビノーニは品の良いメロディと柔和な響きで、一度聴いただけでは印象に残りにくいですが、聴けば聴くほどに心にしみこんできます。いかにも育ちの良い人が作った音楽という感じがします。(ヴィヴァルディが、下品だとか育ちが悪いとかいうことかどうかは判りませんが。いずれにしても、上品に演奏しましょうね。)さて、五声の協奏曲集 作品9ですが、当時の慣習どおり、12曲の協奏曲が収められていて、ヴィヴァルディの最良の作品と比べても引けを取らない、曲ぞろいです。その名のとおり、各協奏曲には全部で5つのパートがあり、独奏楽器は、1,4,7,10番がヴァイオリン・ソロ、2,5,8,11番がオーボエ・ソロ、3,6,9,12番が2本のオーボエと、規則的に並べられています。全体的に、ヴァイオリン協奏曲よりも、オーボエ協奏曲のほうが評価は高いようです。アルビノーニは42曲の協奏曲を発表しているが、このうち16曲がオーボエのための曲であり、オーボエという楽器を好んでいたようです。追記です。アルビノーニのバイオリンソナタの楽譜や演奏は下記のページに載っています。いい曲がありますよ。例えば、Op.6, 12 sonatasの3や6番目のソナタなど。MIDIで曲が聞けます。http://icking-music-archive.org/ByComposer/Albinoni.htmlアルビノーニはどんな顔の人かなとも思ったので、肖像も入れておきました。ヴィヴァルディさんより、少しハンサムかな?と、個人的には思います。