スナック　どん底

３月１１日
とんでもない大きな地震が日本を襲った。

我が家も食器棚からグラスが飛び出し、思い出のグラスも割れた。
そして終日停電。電気が復旧したのは翌日の朝だった。
午後には水道が止まり、翌朝復旧。

すごく怖かった。小さな子供を抱えて心細かった。
電話がつながらなくて、体が冷たくなるような感覚の中、子供の笑顔を見て自分を落ち着かせた。
家族の無事がわかって、ほっとしたら、停電が不便だなって感じた。

自分の生活が日常に近いものに戻るまで、ＴＶを見ても、頭に入ってこなかった。

今日になってようやくゆっくりＴＶを見たら、信じられない悪夢のような映像だった。

津波で家が流されていく。　　怖いそう思った。

その後、その津波で流れれる町を見ている住人達にカメラが向いた。
女の子達がいた。
小学生だろう。ランドセルを背負ったままだった。
家に帰る前に津波が襲ったのだろう。家族とは会えたのだろうか？
その女の子が泣き崩れる様を見て、その絶望、悲しみが私の心に突き刺さった。

私は声を上げて泣いた。

ただ、町が流されたんじゃない、そこに人がいて、生きて生活があって・・・。
改めてそう感じた。

ただ水に流れていく町を見ていたら、そこにあるリアルな現実に気づかなかったかもしれない。
けれど、人がいて、感情が乗って、私の心により深く届いた。


声をあげて泣く私を、息子が見ていた。
目が合うと満々の笑み。いつもの顔だけれど、癒された。
そしてその命に感謝した。


電力の供給が足りなくなって、計画停電に入ろうという今、
日本はどうなってしまうんだろうと思うけれど、小さな寝息を立てて眠る息子を見て思う。

「がんばろう！！
停電だろうがなんだろうが、乗り切ろう。復興できるためなら力を合わせるしかない。」


　なくなられた方のご冥福をお祈りいたします。
　
　被災地の１日も早い復興をお祈りいたします。