2004/11/02(火)01:30
ゴールからスタートへ
今年の題詠マラソンの詠草受付がついに終わりました。去年の反省をちっとも生かすことが出来ませんでしたが、マラソンの名の通り、自分との戦いだなあとしみじみ思います。
沢山の思いがあって、何から書いてよいのやらわかりませんが、今一番感じているのは、さて、新しいスタートだぞ。かな。
スタッフの皆さんへ言葉にならないほどの感謝を込めて、花束を。。。
。☆。.:*:・'゜ i * ∴ ゜'・:*:.。☆。.:。
*∴i ..:.。: * ⌒∴ ★ 。.: * i~~`--..
。* ☆。.:*:・'゜題詠マラソン2004 終了!゜'・☆。*
.. ∴∴ 。~` * .. ∴∴ 。 *..
.∴ *..∴ ** * .*.∴ *.おめでとうございます。
。☆。.:*::.。・'゜ i * ∴ ゜'・:*:.。:.。☆。.:。
☆。.:*:・'゜★゜'・:*:.。☆。
*題詠マラソン2004 こころに残った歌
006:土 合田千鶴 2004年10月18日 (月) 07時15分
ささやかな春の菜園耕せばに土にかすかな乳のかをりす
056:磨 合田千鶴 2004年10月18日 (月) 07時59分
十月になれば水冷ゆスピノザのレンズ研磨の技冴ゆるころ
071:追 合田千鶴 2004年10月18日 (月) 08時10分
くらぐらと道狭まりてやうやくに深追ひと知る無音のなかを
072:海老 合田千鶴 2004年10月18日 (月) 08時11分
深海に生れしづかに透きとほる海老わが夢の砂にすみゐる
094:遠 合田千鶴 2004年10月18日 (月) 08時28分
月の砂の遠鳴りだらうこの夜更けかすかに空のきしむ音きこゆ
096:類 合田千鶴 2004年10月18日 (月) 08時30分
みちたりた倒木といはむ小夜ふけて菌類あまた発光をせり
060:とかげ 武田ますみ 2004年10月18日 (月) 10時26分
ひとり居の真昼間の部屋の片隅のあるいは座敷ぼっこのひとかげ
091:埋 阿部定一郎 2004年10月18日 (月) 12時07分
病葉に埋もれる秋の陽を探す風のからだはだいぶつめたい
074:キリン 笹田かなえ 2004年10月18日 (月) 16時21分
近くより遠くから見ていたほうがずっとキリンも好きでいられる
045:家元 中村安伸 2004年10月18日 (月) 23時34分
家元が家元を産むぬばたまの闇夜は光合成も休みで
067:ビデオ ひぐらしひなつ 2004年10月18日 (月) 23時40分
愛されていたのだった 亡き人の視界とどめてビデオはまわる
065:水色 大江ケンジ 2004年10月19日 (火) 02時21分
水色で水を表現できなくてあなたをいつも苦しめていた
081:イラク 江村彩 2004年10月19日 (火) 11時10分
「戦」の文字が接尾辞のごとついてくるただにイラクと呼びたきものを
083:皮 杉森多佳子 2004年10月19日 (火) 12時24分
玉葱の薄茶の皮を剥ぎおれば薄きもの脱ぐさびしさつのる
074:キリン 都築直子 2004年10月19日 (火) 14時28分
ねえ、キリンときにはきみもまつ青な空に浮かんでみたくはないか
095:油 みに 2004年10月19日 (火) 16時22分
混ざり合うことはなくても寄り添っていけると思う水と油は
021:胃 ことら 2004年10月19日 (火) 19時22分
昼時の喫茶七十席ありて七十の胃が並ぶスツール
026:芝 コメット 2004年10月19日 (火) 20時39分
初めての駅に降り立てばひっそりと紅芝桜の駅名がある
086:チョーク 丸山 進 2004年10月19日 (火) 21時40分
チョークから花でも蝶でも飛び出した花粉まみれの青春だった
097:曖昧 日向寺みづほ 2004年10月19日 (火) 22時58分
曖昧な日々は望んだ結果です。だってこんなに明るい夜空
050:おんな 加藤苑三 2004年10月20日 (水) 00時43分
おんなとして。おんなとして。って、鉄棒はずっと苦手だったんだよ。
079:整形 水島修 2004年10月20日 (水) 02時15分
バス停の整形外科の広告を見ているあなたに今日も待たされ
073:廊 コズエ 2004年10月20日 (水) 09時30分
放課後の廊下に響く自らの音におびえた自意識過剰
026:芝 魅弥華韻 2004年10月20日 (水) 16時22分
はつなつの風が吹くから芝草の戸惑いとしてくちづけており
074:キリン ひぐらしひなつ 2004年10月21日 (木) 01時23分
空色の回収車へと吸われつつキリンビールの麒麟は駆ける
085:再会 水島修 2004年10月21日 (木) 09時23分
何一つ過去に誇りのあらざれば再会などはあってはならぬ
023:望 林 ゆみ 2004年10月21日 (木) 17時53分
履歴書の志望動機をうめている昨夜のカレーがまだ匂う朝
005:名前 良子 2004年10月21日 (木) 20時44分
先生のシャツブラウスに咲いているスミレのひとつに名前をつけた
078:洋 ひぐらしひなつ 2004年10月22日 (金) 00時31分
きんいろに西洋菓子は焼きあがり老パティシエの美しい庭
079:整形 ひぐらしひなつ 2004年10月22日 (金) 00時49分
モディリアニたそがれながら部屋にあり整形外科医はやさしく睡る
090:木琴 村上きわみ 2004年10月22日 (金) 01時40分
前列に木琴係ならばせてうんとしずかに叱ってあげる
100:ネット 水島修 2004年10月22日 (金) 01時40分
冗談じゃなくてアララギ傍系の意地をネットに見せんと思う
030:捨て台詞 青山みのり 2004年10月22日 (金) 14時43分
捨て台詞のようにフェンスを軽々と越えてみえなくなった白球
033:半 青山みのり 2004年10月22日 (金) 14時45分
半分に折りたたまれた秋空の短い辺がぼくたちの距離
077:坩堝 五華 2004年10月22日 (金) 22時02分
情報の坩堝で溺れぬ訓練と毎日くだらぬ事を調べる