直腸ガン・人工肛門 だいじょうぶですよ

2005/09/25(日)12:41

22日の日記

入院して間もなく、看護師長が私のところにやって来て看護実習の学生を付けさせて貰えないかと頼みにきた。昔、看護婦のたまごと付き合っていた経験もあり、事情が直ぐに飲み込めた私は深く考えず、ああいいですよ。と快諾した。 以降3週間の間、彼女は私の入院生活に張り付いて、看護師になるための勉強をしてきた。  内視鏡検査はじめもろもろの処置、手術前日の家族への事前説明、手術当日、術後の歩行訓練…全てのシーンでいつもメモを片手に経過を見ていた。指導の先生や先輩ナースにイヤミを言われながら、誰よりも私の入院・闘病生活を見てきた唯一の証人である。この期間をつうじて、彼女はどんなことを学んだのだろう。 オシリの管が痛いとぼやいていたらすぐにバスタオルをぐるぐる巻きにして、円座クッションを作ってくれた。 また、リンパの流れが変わった影響で足がパンパンにむくんだときも、風呂場でバケツの足湯を用意してくれて、力一杯揉んでくれ、それはムクミが直るまでほぼ毎日続いた。 私は彼女がしてくれるこうした数々の心使いがうれしくて、ある日他の先輩ナースに話したことがある。その時にその先輩ナースはこう言った。  『自分も学生として実習のため患者さんにつかせてもらった。その時は『その患者さんだけのために』してあげられる事をかんがえ、ありとあらゆることをやってあげたのがいい想い出だし、勉強になった。晴れて看護師になって現場に出ると、なかなか一人の患者さんのために、何十分もかけるわけには行かないし…それでもその中で出来ることは可能な限りやってゆきたいんですけどね…』 看護師さんたちの、惜しみ無い心使いや、強いこころざしに、改めて感心させられた。 とにかく、私についてくれた学生さん、本当にいろいろ有難う。私はこうしてたまたま病気になったけれど、その病気をネタに貴女がレポートかなんか書くことによって、貴女が看護婦さんになるなら、私もそれは凄く嬉しいことです。どうかこれからも頑張って大きなこころざしを持った看護師さんになって下さい。

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