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研究室でいつもこき使われている設備のメンテナンス作業が2~3ヶ月に一度行われるが、今回は昨夜から徹夜作業で行われた。私は立場上、学生どもを指揮してその作業を監督する役割にある。私が一応病み上がりということもあって、直接作業に当たる事はまぬがれるはずで、一応トラブル防止のために研究室に泊まり込んで原稿書きをしながら詰めて居ればいいはずだった。
結果的にやはり私も徹夜作業に巻き込まれることになったが、通常二三日かかる作業が運良くスムーズにすすみ、一晩で片づいた。 しかし、私は明けでそのまま名古屋から京都に帰って手術後のフォローアップ検診のために、入院していた病院で診察を受ける予定になっていたのだ。退院後始めた「抗ガン剤」とやらがちゃんと効いているか、摘出したところに異常がでていないかなどを、血液検査とエコーなどで向こう5年間、定期的に見てもらう事にしている。 明けでそのまま車で高速を走り、京都までというのはさすがに怖かったのでおとなしく新幹線で京都にかえった。久しぶりにあの手術を受けた病院を、近くのバス停から眺めると、かつて私が入っていた5F病室の窓にすでに別の患者さんの姿があった。まるで2ヶ月前の私の姿を遠目に見るような不思議な感覚が走った。私もあの窓から外を毎日眺め、退院後の生活や今後の人生に思いを巡らしていたのを思い出した。どこのどなたか知らないが、早く良くなっていただきたい。 病院敷地内に入ると、病室を抜け出してこっそりコーヒーを飲みにいった懐かしい自販機や、見舞い客を恨めしく見送った玄関ロビーなど、そこはもう思い出のいっぱい詰まった場所になっていた。顔見知りの看護士に出くわさないかと期待して見回してみたが、会うことはなかった。 私のストマを作ってくれた主治医は、久しぶりの私の顔をみるなり嬉しそうにえらい元気そうですね。と言ってくれた。近況について少し話した後、血液検査をうけて、次回の日程をきめ病院を後にした。 次回は12月9日。 実家に帰って生まれてまだ14日目の兄夫婦の赤ちゃんをいじくり回した。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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