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カテゴリ:小説・日本
左からみると絵本、右から読むと詩集の本です。
絵本の方が『あさ』『ゆう』、詩集の方が『朝』『夕』になっています。 最初に書いてしまいますが、私は詩は全く分かりません。 私に言えるのはせいぜい「これは好き。」「これは(私には)ダメだ。」位です。 そんな私でも知っている詩人の谷川俊太郎さんが文をつけていらっしゃいます。 お子さんがいる方には『スイミー』の翻訳の人と言えば「あぁ。」と思う方も少なくないのでは。 絵本の方。 『あさ』は地平線が明るくなりはじめた頃から完全な“朝”が来るまでを素晴らしい写真で一枚一枚追って、そこに谷川さんの言葉が書かれています。 最後のページに書かれた言葉は「おはよう きょう」 『ゆう』はまだ明るいけれどもこれから暮れる予感のある写真から始まって、すっかり暗くなるまで。 最後の言葉は「おやすみなさい きょう」です。 どちらも写真が素晴らしい。 特に『あさ』の方、ページをめくっていって次第に明るくなっていく様を見ていると、それに「あかつき」「しののめ」「あけぼの」「あさぼらけ」「あした」とそれぞれ微細に表現した昔の日本人の感受性の、なんと素晴らしいことよと思ってしまいます。 『ゆう』の方は、空を染める赤の色が、これ程に様々なのかと思うと同時に、昔を懐かしむような切ない想いにかられます。 きっといつかどこかで見た事のある空の色だからなのでしょう。 私の場合、それは子供の時に見上げた夕焼け空だったりします。 詩集の方は、吉村さんの写真一枚に、谷川さんの詩が一編書かれています。 こちらも写真が美しいです。 私は詩は声に出して読むのが好きなので、目の前にこの本を掲げて、朗読してます。 自宅で一人っきりの時、どうぞお試し下さい。(笑 絵本の方の谷川さんの文は書下ろしです。 詩は既に発表されたものの中から選ばれています。 谷川さんの詩を読んだことがある方は、「この詩か。」思われるものも入っています。 その詩にどんな写真が付けられているのか、一度書店で手にとってご覧になって頂けたらと思います。 帯に書かれていたあとがきからの文を書いておきます。 『あさ/朝』 「朝にはただ美しいだけではない、不思議な力が隠されている」:吉村和敏 「よがあけて あさがくるっていうのは ありまえのようでいて すごく すてきなこと」:谷川俊太郎 『ゆう/夕』 「夕焼けを“きれい”と感じた心は大人になってからも必要なのかもしれません」:吉村和敏 「ゆうやけのうつくしさを よろこんでいるだろうか あしたがくるのを たのしみにしているだろうか」:谷川俊太郎 【送料無料選択可!】朝のリレー / 谷川俊太郎+谷川賢作 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年05月08日 14時37分40秒
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