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カテゴリ:小説・海外
デビュー作の『スリー・パインズ村の不思議な事件』が絶賛され、名だたるミステリー賞を幾つも受賞したルイーズ・ペニーの第二作です。
「現代のクリスティー」と絶賛された著者、待望のシリーズ第2弾登場! アガサ賞受賞の本格ミステリ! 「ガマシュは頭が切れる人間味豊かな警部で、コロンボ刑事のケベック版、 あるいはポワロの現代版」――ブックリスト 地図にも載っていないくらいに小さいけれど、魅力あふれるケベック州の村、スリー・パインズ。 クリスマス直後、毎年恒例の村のお楽しみ、カーリング試合の最中に、凍った湖の上で 女性が突然倒れて死んだ。心臓発作を疑われたが、感電が死因の殺人事件だった。 ガマシュ警部は大勢の人が現場にいたのに目撃者がひとりもいないことを不審に思い捜査を始めた・・・・。 各紙誌で絶賛されたシリーズ待望の第2弾。アガサ賞長篇賞受賞作品。 素敵なケベックの田舎町のスリー・パインズ村。 今回はクリスマスを挟んだ冬の季節を描いています。 この村の描写がとても良いのです。 「極寒」の描写には、暑い最中に読みましたが、震えてしまいそうになる。 そんな中、生きている住人達の生活もきちんと描かれてます。 クリスマスの祝い方も素敵。 事件は、村の新しい住人・C.C.ポワティエが、カーリングの試合の最中に殺されると言うもの。 感電死と分るのですが、その為には仕掛けが必要で、しかし目撃者がいないと言う不思議。 女性の登場人物の描写が良いのですよね。 実に癖のある女たちで、一言で、「良い人」「悪い人」と言えない。 カナダの作家さんなんですが、イギリスの推理小説の匂いが感じられるんですが、「イヤな女」の描写に容赦がないところまで、イギリス女流ミステリー作家っぽい。(笑 警部のアルマン・ガマシュが相変わらず魅力的です。 過去の事件が元で、警察内で彼に大して不穏な空気がある。 前作でとんでもない女刑事として登場していたニコルが、今回も登場。 ガマシュの悩みの種となります。 この辺り、どんでん返しがラストに用意されていて、自作への期待を持たせる。 余談ですが、最近読んだアトレッドの名が(詩人としてですが)作中に出てきて、やっぱりカナダでは代表的な作家さんなんだなと思ったりしました。 ガマシュ警部シリーズは現在第五作目を執筆中とのこと。 三作目も舞台はスリー・パインズ村らしいです。 これまたアガサ賞の最優秀作品賞を受賞。 スリー・パインズの各季節の描写を読んでみたいと思うし、住人達とまた会いたいと思う。 けれどこんな素敵な村で、殺人ばっかり起こるのも寂しいっていうか、悲しい気持ちがして、ちょっと複雑。 でも絶対に読みたい。(笑 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年07月27日 21時25分58秒
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