よろず屋の猫

TOKYO MXで放映されていた『亡念のザムド』が終わりました。
全部を視聴した上での感想です。

公式HPはこちら。

あらすじ・・・って言うか序章ですね・・・はwikipediaからのコピペです。

大陸の北半分を統治する北政府と、南半分を治める南大陸自由圏が長年戦争を続けている世界でストーリーは展開する。

主人公の竹原アキユキは、70年前の戦争で南大陸自由圏に併合された尖端島に住む高校生。
尖端島が非戦闘区域であったこともあり、戦時下ではあるが平穏な日々を送っていた。

ある日彼は、通学バスを待つ生徒の列の中に見慣れない白髪の少女を見つける。
彼女を難民と思い、バスに乗せる手助けをするアキユキだったが、彼女はバスを爆破。
その際アキユキは「ヒルコ」を宿し、「ザムド」となる。

ザムド化し、自我を失って石になりかけたアキユキを救ったのは、赤髪の少女ナキアミだった。
アキユキはザムドの力を制御できるようになることと、いつか尖端島に戻ることを目的に、ナキアミの乗る国際郵便船ザンバニ号のメンバーと旅をすることになる。


先ず作画。

さすがはお金を頂いて見てもらおうと作っただけのことはあって、全編通してとても良く出来た作画でした。
作画を気にしながら視聴と言う事が全くなかったです。
安心して見られるアニメって良いなぁって思いましたよ。

特に第2回が素晴らしかったです。

戦うキャラの動きだけでなくて、爆風やその余波、キャラが動くことによって起こる周りの変化をとても細かく描写していて堪能しました。

好みの問題はあるとしても、それはとりあえず横に置いといて、アニメ好きなら一度は見る価値のある回だったと思います。
これ見た後は、しばらく他のアニメの、特にアクションシーンがしょぼく見えて困っちゃったくらいでして・・・。

アクションだけでなく、日常シーンのキャラの表情、動きもとても良く描けていました。
また物語の舞台になる世界も、魅力たっぷりでした。


で、キャラ。

何もここまで萌えを排除しなくても・・・と思えるほど、気持ち良く萌え狙いのないキャラたちで。(笑

ここを見て頂くとわかりますが、かなりの数のキャラ達が登場しましたが、混乱することなくみられました。
キャラ立ちがしっかりしていたってことですね。

ザンバニ号の乗り組み員たちが楽しくて、毎回やりとりを楽しみにしてました。

ヒロインのハルがボンズ的女の子キャラだったのがちと不満。
でも最後は成長した姿を見せてくれたので、終わり良ければってことで。


そしてストーリー。

家庭の事情で多少心に抱えるものはあっても、基本的にはお気楽な高校生の主人公・アキヨキが、望みもしないのに、世界を左右する存在になってしまうと言う話で、その成長物語として良い話でした。

前半はアキユキが、ザムドとしての生き方を教えてもらうためにナキアミと共にザンバニ号に乗って過ごす展開。
ここが楽しくて、毎回楽しみました。

ハルが極東自治区の軍隊に入ってからが、ちょっともたついた感がありました。

フルイチとの回は良い出来だったと思う。

前半を見ていると、南大陸自由圏 vs 北政府の戦い、ここにアキユキがザムドになった大元のルイコン教が絡むと言う話なのかと思ってたんですが、後半、特に終盤はルイコン教の終末観に係わる話になってました。

なので、最後をそこに持ってくるのなら、ルイコン教が持ってる宗教観、世界観をもう少し丁寧に入れておいて欲しかったです。
最後のアキユキ vs ヒルケン皇帝が精神世界の話になってので、余計にそう思います。

それと複数の人物が、複数の場所で同時間で動いてる物語なので、あっちこっちと飛ぶんですが、つなぎが良くない回があったかな。
あの人はどうなっちゃったんだ?と思ってたら、最後に出てきたって言うのがありました。
「私、一回見忘れてるか?」と思ったこともあるので。

最終回。
賛否両論ありますが、ショーットカットで入れて、含みを持たせるって言うか、視聴者に委ねるって言うのは、私には「最後に詰め込みすぎて時間がなくなってしまった」と思えました。
アニメに多いんですよね。
最初から話数が決まっているのなら、全体の流れをおさえておけば、こうはならないと思うんだけど。

特に垣巣の最後があれならば、極東自治区に時間を取りすぎたんじゃないかと、個人的には思ったりする。


OP、EDは良かったですねぇ。
曲を聞いていると、キャラ達が空を飛ぶシーンが蘇ってくるようなワクワク感がありました。


特にストーリーで色々書きましたが、敢えて書くなら・・・と言う程度でして。
毎回、楽しみにして見ていたアニメでした。
こう言うアニメが見られるのって幸せって思ってましたから。

スタッフの皆様、ありがとうございました。