あらすじ
影山が執事室にいると、宝生麗子が来た。昨夜の呼び出しに応えなかったことを尋ねる麗子に、急用があったと影山。その右手には包帯が巻かれていた。 麗子は風祭京一郎警部から連絡。ミステリー作家、天道静子宅で殺人事件が起こったのだ。殺害されたのはミステリー作家の剣持留美。頭を鈍器で殴られたような形跡があり、死亡推定時刻は昨晩深夜0時頃。死体の指先にはXとダイイングメッセージらしきものが書かれている。天道家には昨日、クリスマスパーティーのためと作家たちが泊まっていた。留美、川又宗助、宮地沙織、立花邦夫、国岡二郎といったミステリー界を代表する作家たちだ。静子は離れの仕事場にいた。 招待状の差出人は静子。だが、編集者の佐藤武雄によると静子は否定したと言う。その佐藤は、犯行時刻には家政婦の田口米子と買い出しに行っていた。犯行は早朝5時頃、血染めのトロフィーが留美の殺された部屋に投げ込まれたことで発覚。麗子と風祭が作家たちを集めて事情を聞いていると、静子の娘、里美が倒れる。 麗子は影山に、今回の事件の鍵はダイイングメッセージにあると話す。すると影山は「チャンチャラおかしくて横っ腹が痛うございます」と、爆笑して…。