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映画監督の実相寺昭雄さんが、29日69歳の若さでお亡くなりになりました。謹んでご冥福をお祈りいたします。 実相寺監督は、円谷プロの『ウルトラマン』を演出されたことで、我々の世代に大変馴染みの深い監督です。 と言っても、子供の頃でしたので「そんな監督知らない。」という人が多いと思います。 私は、大学生のころ映画の研究をしていましたので、その中で監督ことを知り、再度『ウルトラマン』を見直したのですが、見てみて大変驚いたのを覚えています。 ウルトラマンというと、3分間で怪獣と戦いギリギリまでもつれると、最終兵器『スペシューム光線』を手から発射して、怪獣を破壊するというのが普通だったのですが、監督が演出した編はスペシューム光線など化学兵器を一切使わないのです。(素手だけの戦いのみ) 怪獣に対する愛情、怪獣も一つの生き物だとか一つの被害者だという視点で捉えているので、最後に光線で殺すようなことはしませんでした。 万一、戦いで殺してしまっても宇宙に帰してあげたりするのがエンディングでした。 半年くらい前も、早朝にやっていた最近のウルトラシリーズを見たのですが、相変わらずの演出で、これはちょっと子供には理解できんやろうなぁ・・・と思うような哲学的な構成になっていました。 今のシリースは、戦いがメインですが、実相寺監督のような視点で怪獣番組を見てくれる人が少なくなったことは大変残念です。 それと、その学生の頃、100名位の映画関係者にアンケートを送ったのですが、回答してくれた数少ない人の中に実相寺監督がいらっしゃったことも付け加えておきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年12月01日 09時43分58秒
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