2012/03/18(日)18:51
3月5日の啓蟄(けいちつ)
「石山の石より白き秋の風」
そんな、しろいしろい冷たい風が吹いていた
寒い季節から、
逗子の桜山のさくらの蕾がふくらんで、
山全体が、ふう~っと、あたたかに、
ふっくらと、ふくらんで、
桜のつぼみ色のやわらかなあたたかい風を
逗子、葉山の街に運んでくれるようになりました。
もうすっかり春ですね。
子どもたちがようやく皆就学し、
少しづつ余裕が出てきた感じがします。
3月5日が、啓蟄。
虫たちが、ようやくもぞもぞと土の中から動き出してくるような、
暖かさになってきたこと、、、、
そんなことが、今年初めて感じられました。
幾年か前のあ3月8日に娘が生まれたとき、
産院の窓から見えた梅の花に、
「ああ、本当に、春が来たな」と思ったことがありましたが、
それは、身内かわいさで、
「この子が生まれて、春が来た」みたいな、感じで、
ちょっと甘い見解でしたね。
今年の3月5日は、なんだか、本当に、むずむずするような、
あたたかさが感じられて、
「ああ、これは、虫たちには、たまらないわね~~~」
なんて、感じてしまいました。
最近、huluという映画のサイトで、
「ワールドアニマルカップ、~スポーツの祭典~
というのを観たためか、なんだか昆虫たちに
気持ちが移行しやすいようにもなったようです。
hulu以外に鑑賞できる映画のサイトは調べていないのですが、
我が家では、「か、な、り、おもしろかった」映画です。
BBC制作の映像ですが、
動物たちが、「人間の身長と同じ大きさ」となり、
さまざまな競技を行います。
百科事典で「ノミはこのくらいジャンプする。人間だったら、、、、」
という記載はあっても、映像で見る
「ノミの桁外れなジャンプ力」やジャンプ競技に盛り込まれたノミの特徴に、
ジャンプはすごいけど、あまり方向性には劣る、、、とか、、、
など興味深く、魅入ってしまいます。
史上最年少5ヶ月の鳩の出場、彼の「的あて」も、必見。
ふう~~ん、こんな風に、こんな5ヶ月の鳩のあかちゃんでも、
狙ってくる敵を、「死にいたらしめる方法」があるんだね~~~
と、家族で感無量になってしまいます。
象やカブト虫の重量挙げでも、
がっかりしたり、驚愕したり。。。。
こんなそんな、すごい動物たち、
そして昆虫たちが
「むずむずしてしまう、春のはじめのある日。」
を感じ、暦に加えた気持ちの豊かさに倣いたいです。
もちろん、啓蟄の前後に降る雨、
ひと雨ごとに、庭の植物がぐいぐいと、
目に見えるようにのびてゆき、
土も心なしかふわりとしている様子は
夏のさかりにむけて
「さ、くるぞくるぞ~~
ゴキブリや蚊も来るぞくるぞ~~」
という、悪寒めいたものも感じますが、、、、、
動物や昆虫、そして人間も、
春のおとずれを喜んだ、
なんだか珍しい、
万物の一体感を感じられる節目ですね。
中国を起源とし、
それを日本でも受け入れ
今に至るのですね。
3月8日の娘が生まれる前に、こんなことを
感じていたら、
ぜったい、ぜったいに、
「あやかって」
「啓子」と名付けた気がします。。。。。
中国を起源とし、
季節の移り変わりの頃、
人々もようやく「さあ、うごきだそうかな、、、」という
すばらしい季節に生まれた子供に、
この地に生きる万物の一生き物としての自覚、
天地からの祝福、授かった感謝の意味も込めて。ね。
でも、、、
大きくなって、
「啓子ちゃんって、どうして、啓子というお名前なの?」
「。。。。。。。。。。」
「私は野に咲くうつくしい百合のようにって、百合子ってお父さんがつけてくれたの。
啓子ちゃんは?」
「。。。。。。。。。。」
「ねえ、啓子ちゃんってばあああ~~~~~」
「。。。。。。。。。。。もういやあああ~~~~~~」
号泣しながら走って家に帰る。
「言ったら、いったら、絶対、虫のむじゅむじゅ『けいこ』、、、、って言われるから、、、
言わなかった、、、」
としゃくりあげながら、親に訴える子になったでしょうか、、、??
「親の心、子知らず、、、」
「子の心、親知らず、、、」になるか、、、
で、親子論争。
毎年「啓蟄」になると、親子げんか。
「あ、啓子ちゃん、またお母さんとけんかしはじめたよ」
「ああ~~『啓蟄』だねえ~~ 春がきたんだね~」
というところでしょうか。
石川はきっと、
「『そんなご両親、天地の恵をそのままにした名前のきみが好きさ』
と言ってくれる男とだけ、結婚すればいいんだ!!」(そればっかり)とでも、なぐさめるのでしょうか?
「啓子と母の言い争い」は我が家では「春の季語」となるところでしたね。
それはそれで、毎年おもしろくて、よかったかな~~~?
と思いましたが、
母の私が、娘を名付けてから、
「啓蟄」を感じられるようになって、
よかったね~~~
人生、すべてよし。ですね。